エアコン冷えない・効かない（コンプレッサー作動しない）　ＡＣ高圧側ホース（パイプ）・クーラーガス漏れ　社外ホーンが干渉し削れて穴空き　スズキ：ワゴンＲ・スティングレー｜車検・点検・修理のグーネットピット

「全然冷えない」「去年、ガスクリーニングしたばりなのよ」と。
車両は、スズキ：ワゴンＲ・スティングレー。
Ｅ様のお車で、エアコンガス関連の整備やメンテナンスは、当店では初めて
になります。（エアコンガスは１３４āを使用するシステムです）
ご入庫時の状況は、エアコンのコンプレッサーが一切作動していません。
エアコン（クーラー）ガス不足（圧力センサー読取）、コンプレッサー不良
などなど。原因は様々あります。
今回は、ガスがまったく残っていないので、漏れてる可能性大です。
漏れ点検（リークチェック）するにも、システムが正常に作動するかの点検
にも、ガスの補充は必要です。
補充すると「シュー」と、明らかに漏れてます。
その場所は、エアコンコンプレッサーからコンデンサーに繋がる、高圧側の
ホース（パイプ）。社外ホーン（クラクション）が、干渉している部分が削
れて、穴が空いてます。まずは部品交換で、その後の状況判断です。
正式名は、ディスチャージホース（品番95720-72J02）。
早速、フロントバンパーを取り外します。

これぐらいのクリアランスだと干渉します。
それは、
車を前に進ませる為、タイヤを回します。その際エンジンは後側へ回る力が
加わります。それを、エンジンマウントで支える事になるのですが、ゴムな
ので動きます。エンジン下側は前に出てくるイメージになります。
補足ですが、
削れた部分はアルミです。アルミは柔らかいので擦れるとスグに削れます。
実際に、配線バンドをエアコンパイプ類へ固定した時のやり方が悪く、削れ
て穴が空いた事例も当店で経験しています。
では、社外のホーンを取り外して、高圧ホースを取替ていきます。

折り返しで、新品ホースを取付ます。
組付け部分に腐食がある場合は、修正しておかないと、ガス漏れの原因に。
見えない部分は「指チェック」で。
ガス漏れ防止のOリングには、エアコンパル（組付け用潤滑剤）を塗ってスッと
組みます。（嵌め込みがキツイ場合は、何かがオカシイです）
次は、エアコンシステムの真空引きとガス充填。
エンジンを始動し、エアコンの作動点検では、外気温度２２℃で吹き出し口から
の冷気は７℃台まで下がりました。ガスの低圧と高圧のバランスも良好です。
エアコンシステムは正常に作動しています。

組付け箇所も含めガス漏れチェック。良好といえます。
残るは、ホーンの移設。
右ヘッドライト下側に、スペースの余裕があります。
ただ、エアコン・コンプレッサーの前側にカバーがあった様な気が・・・・？。
ここはＥ様にＴＥＬ確認。「もう忘れたし、まずい～は～」と。
そのカバーの役割を予想すると、水気がエアコンベルトに付着した時に、スリッ
プで鳴きが発生します。その予防の為っぽいです。
どうしても支障が出る場合は、後日対応とする事で、作業を進めます。
フロントバンパーを組戻して、作業完了となります。