スピードメーター上がらなくなる時あり　車速センサーハーネス断線　コネクター端子からの配線を修理　スズキ：キャリートラック・ダンプ｜車検・点検・修理のグーネットピット

「スピードメーターが上がらなくなる時があって、その時はメーターにランプが光ってるのよ」と。お車はスズキ：キャリートラックのダンプ仕様です。
修理のご依頼でお預かりした際は正常です。スピードもメーター表示は上がり、警告ランプも点灯無し。症状が確認できないと、正直、不具合箇所の特定が難しいです。
不具合の履歴を確認する為、Gスキャンでコード確認。EPI（エンジン）３項目、EPS（電動パワステ）３項目、メーター１項目で、内容は車速信号が入力されていない為の～～といった内容でした。エンジンの出力制御や、パワステのモーター制御に、スピード（車速）が関係しているので、「入力無し⇒警告灯が点灯」する流れです。
何かしらヒントが無いか、ダンプアップし車速センサー周辺を眺めてると、「おおっ・・これは・・・」です。（※ダンプアップ時は要ツッカエ棒です）
車速センサーコネクターからすぐの所の配線が１本「緑青」色です。親指の爪でグリグリしていくと、どんどん削れて行きます。
理由は、ハーネス・カバーの端と配線が擦れて少し被覆が剥け、融雪剤が浸透する事で配線が腐っていった模様です。原因はコレっぽいですね。

修理するのに、コネクター端子も交換が理想です。が、当店にこの形の▢メス端子はありませんでした。（在庫で６種類程はありますが・・・・）
大きさや爪のロック位置がビミョウに違っており、どれだけ種類があるのでしょう？
スズキ部品に問い合わせた所、補修キット設定は無しです。そこが欲しければ、メーンハーネスアッセンブリのみの供給になるそうです。（部品代￥７１,７００－）
メーンハーネスを交換すれば完璧でしょうが、さすがに高額です。
では、なんとか修理する方向で対応していきます。
早速リフトアップ。ダンプアップできるとはいえ体制がキツイので。
セルモーターC端子、４ＷＤスイッチコネクタなどを外して、配線固定箇所を数か所外して、ある程度余裕（ダラリと下げ）を作って作業していきます。
コネクター内側のロックを引き抜き、爪を起こせば端子が引き抜けます。

ここから端子に配線を付けていきます。この方法がベストかはわかりませんが・・・。
端子のカシまってる部分は２ケショあり、前側を起こすのは厳しいのです。
後側を起こして古い線を切る。新しい配線を端子に巻く。半田で薄く固定。余分な箇所をカットして削る。防水ゴムを戻して配線と一緒にカシメる。の手順です。
半田は配線のホドケ防止（固定）レベルでOKです。あまりモッコリさせるとコネクターに入って行かなくなります。

車両に戻って、端子をコネクターに差し戻してロック。
配線の長さを見ながら切って調整し、カシメで繋ぎ伸縮チューブで防水。
絶縁テープで配線カバーを巻きながら、尚且つカバーの端と配線が擦れない様にします。
念の為、コネクター内側に防湿グリースを入れて保護しておきます。
組戻して作業完了。スピードメーターの上がり確認と不具合コードを消去。
お引き渡し後３週間経過しました。
不具合再発のご連絡が無いので、この箇所の腐食断線が原因でOKだったといえます。