車内への振動「ブルブル」が大きい　右側エンジンマウントの劣化が一番の原因でした　スズキ：ソリオ｜車検・点検・修理のグーネットピット

「ブルブルッ」っていって音も変なんです。と、点検修理のご依頼です。車両はスズキ：ソリオ。走行は９万キロ弱です。同乗で症状を確認。車体の振動は大きく、アイドリングのパーキング状態でもハッキリわかります。走行すると「ブブブー」と音と振動が車内に響き渡ってきます。
下廻りに何か挟まってる？や、マフラーのサポートゴム（ハンガ）劣化を点検。確かにマフラーハンガは劣化で伸びてます。が、ここまでの振動にはならないでしょう。原因として一番の決め手となったのがこちら↓↓

中に乗ってもらい（整備士さんに）振動の変化を感じてもらいます。ドライバーでエンジンマウントに力を加えると、エンジン脇の右側で顕著に変化が。マウントは他に、ミッション上側（左側）と、下側中央にありますが、大きな変化はありませんでした。
なので、右前側のエンジンマウントを取替する事に。部品が届き早速取替です。
上側からアクセスで済むので、リフトアップせずとも作業は可能です。が、リフトにセットし車体を安定させています。後はエンジン（オイルパン下）を、ジャッキで支え準備完了です。

余談ですが、リフトアップせずにエンジンマウントを取り外す場合の注意事項です。
この車両の場合は、サイドブレーキや輪留めで「後輪タイヤ」をシッカリ固定する事。ＦＦ車の場合、シフトがパーキングの位置にあって車が動かなくなる原理は、「前輪タイヤ」がドライブシャフトを通じてトランスミッション～ＡＴシフトロックへ。その力がエンジンマウントを経由して車体に繋がり、動かない様に耐えてるってイメージです。なので、そのエンジンマウントを取り外す事になると、外した瞬間に車体がズレる（動く）可能性があります。滅多にない事ですが、シトロエンや、昔のスバル車など、前輪にパーキングブレーキが付いていましたので・・・。確認は一応ですかね。
では、本題で、
インパクトレンチにアタッチメントで、ボルトとナットをドンドン外します。
外れた所で、新旧の比較。
車体側のステーに対しての、エンジン側のステーの位置（隙間)がちがいますね～。
空（フリー）の状態でこれですから。エンジンの重さを支えながら、走行する時の回転力に耐えようとすれば、ステー同時が接触していたかものレベルです。

ここで一つポイントが。エンジン側にスタッドボルトがついてます。
新品を取り付ける前に、ボルトに緩みがないか確認が必要です。案の定、後ろ側が緩んでいました。
トラックのダブルタイヤの内ナットと同じで、ナットを緩む方向に回した時に、同様にスタッドも緩んだ模様。こういったチェックは大事です。（ネジロック塗布で締め付け）
折り返しで取付。
エンジン始動・・・。静かになりました。
アイドリングが落ち着くまで暖気。オッケーです。
試運転で確認。普通です。
治ってよかったと、ホッとしています。