エアコン冷えない。ＡＣコンプレッサー内部ロックの為、フィルターキットも同時取替です。スズキ：ワゴンＲ｜車検・点検・修理のグーネットピット

「エアコンが全く冷えない～、スイッチ入れるとキュッて音が出るんだけど・・」と点検修理のご依頼です。お車はスズキ：ワゴンＲ。
エンジンルームを覗きながら症状を確認すると、「キュッ」って音の原因が即判明。Ｅ様のニュアンスは運転席から聞こえる物で、実際は「ギャッ」っとです。
ＡＣコンプレッサーは、クランクプーリーからゴムベルトで回され駆動します。マグネットクラッチがON（通電）されて、コンプレッサー内部のシャフトを回す（駆動）構造となってます。そのコンプレッサーが内部でロックしている為、ベルトがスリップする音でした。ここで、細かい制御の無い、昔ながらのシステムだと、エンジンが抵抗で止められ（ストール）てしまう、や、エンジンパワーがあると「ギャーーー」っと言い続けるか（最終的にベルトが無くなります）、になります。
今回、一瞬の「ギャッ」で済んでいのは、システム側のＥＣＵ制御で、コンプレッサーの状況監視の結果です。ＥＣＵがマグネットのオンを指示⇒　コンプレッサーロックを感知⇒　マグネットのオフ、の流れ。
エンジンストールを防ぐ為だと思います。

修理は、エアコンコンプレッサー（リビルト品）と、フィルターキットの取替。
コンプレッサーがロックしたという事は、少なからず鉄粉系のゴミが、余計に発生しています。エアコン配管内部に残る可能性があるので、せめてフィルターだけでも取替させて頂き、エキスパンションバルブの詰まり不具合などを、予防したいです。
この車両は、コンデンサー脇のフィルターをキットで取替できます。その他、リキッドタンクとして取替できる場合も、修理料金としては有難たい部品構成です。
余談ですが、最近は、コンデンサーとフィルターがセットの構造で、取替が出来ない場合も増えてきており、修理代は高くなる傾向になってきてます。
モロモロをご説明。ご了解頂き進めていきます。

外したフィルターの入り口部分は汚れてます。ゴミ取りの役割を担ってますね。
内部には乾燥剤が入っており、水分の溜まりが多いと重くなります。なぜ水分が溜まるかは、以前ご紹介しているので、割愛致します。
ゴミでも水分でも、それが原因で詰まり気味になると、ガスの通りが霧吹き状になり、その箇所で凍って詰まる、溶けるとまた動く、といった不具合につながります。
折り返しで、フィルターキットを取付。コンデンサーを組み戻します。
真空引き、クーラーガス充填、動作確認。
シッカリと作動し冷えております。
ついでに、室内のエアコンフィルターも清掃。
エバポレーター本体が冷える事は大事です。が、今年は、自宅の家庭用エアコンのフィルターを掃除（去年サボっておりました・・）して、風量がシッカリある事もエアコンには重要だ！って事を、風呂上りに感じております。