- エンジン関連修理・整備
- ホンダ N-ONE
2023年11月27日 14:20「ゴンッ」っとエンジン停止。コンロッドが折損してました。ホンダ:N-ONE
「レッカーで運ばれる事になりました」とS様よりご連絡。お車はホンダ:N-ONEのターボ車で、走行距離は13万㌔になります。
走ってる途中で突然、エンジンが止まってしまったとの事。「イキナリで~・・ゴンっというか、ガキャっというか・・。その後は全く、スタートしません」と。
道路の端に何とか寄せられたとの事で、その際、付近にいたの人(救援で車を押してくれたり)からは、凄い音してたよ~と、言われましたと。
工場に搬入され症状確認。スターターを回わそう(IGON:プッシュ)とすると、「キンッ」っと。一切キュルキュルのクランキングはならず。クランクシャフトが完全固着??な感じになります。
バッテリーブースターも試したとのことなので、弊害で電気系の焼けが無いかを、ヒューズボックス周辺と、エンジンルームのハーネスを軽くチェック。
焦げ臭や、明らかな焼け箇所は無く、良かったです。
クランクプーリーボルトを、ロングメガネレンチで回してみます。結果は、全く動きません。
カムシャフトの焼き付きであれば、タイミングチェーンの遊びで多少なり動く筈。オートマミッション側が固着であっても、トルクコンバーターなので考えられない気がします・・。ちなみに、エンジンオイル量、オートマオイル量、冷却水(クーラント)量は、悪く無いです。
ここで、ご報告とご相談です。
原因を完全に特定できていませんが、エンジンの損傷と判断します。修理方法は、エンジンとターボチャージャーの双方交換になります・・です。
検索をかけておいた、中古リサイクルパーツの回答が何件か。その内、走行5万㌔でターボ付き、チェック済みの保証付きで、程度良さげな品が。
車両代替えする?か、予算でエンジン載せ替える?か、検討していた中で、載せ替えを行う事でご了解を頂きました。早速手配。
エンジンとミッションを一緒に降ろし、中古エンジンへミッションを移し替え。
少々苦労した箇所は、クランクシャフトが回らないので、エンジン側のドライブプレートに、ミッションのトルクコンバーターを固定するボルトです。
諦めて、トルコンが残ったままミッションを外します。フルードがドバ~っと出てきます。次は、ドライブプレートとシリンダーブロックの隙間で、固定ボルトを緩めて~ 何とか外せました。アタフタし過ぎて、画像がありません・・。
折り返しで組付け。各部のチェックと調整。
試運転で、良好を確認でき、ホッとしました。良かったです。
ここから、
不具合の原因特定(興味もアリ)で、分解してみました。
エンジンのオイルパンを取外しみて、ビックリです。
金属の破片がバラバラとあります。
冒頭の画像で、オイルセパレーターに、折れたコンロッドが突き刺さってました。
クランクを回す事が出来なかった理由ですね。これか~!でした。
奥には、ピストンスカート部から破断?した、ピストンピン部分と思われる物が見られます。
破損原因は、金属疲労?なのでしょうか。スラッジはありますが、そこまで酷い状況ではありませんので、オイルメンテナンス不足が理由とは言えない気がします。
通称「足だし」は、折れたコンロッドが、シリンダーブロックを突き破ります。そこからエンジンオイルがブバッと出るので、エンジンルームと路面(地面)がオイルまみれになるのが、一般的?な気もしますが、今回は「出て」いません。
内部で済んで、不幸中の幸いであった、と、受け止めても良いかと思います。
余談ですが、
私の個人的な体験(20年位前)で、走行中に「足だし」しました。一般道路で、オイルの筋を作ってしまい、救援依頼。木くずと中和剤で、しこたま清掃。その間、交通整理も行い、ご迷惑をおかけしました。他に、近しい知人の場合は、噴き出したオイルが原因で半焼的な火災。ヤベ~っとなって路肩に寄せた所、歩いていた人から「火が出てる!」と教えてもらい、急いで近くのスタンドから消火器拝借。消防車も出動の惨事だったと。
共通して分かってる事は、エンジンの打音です。アイドリングや通常走行ではあまり感じないのですが、回転数が上がった時に、「タタタッン」と音がありました。
クランクかピストンなのかは不明ですが、隙間が大きくなってた状態です。コンロッドの上下運動にプラスで、燃焼圧力がピストンヘッドに加わると、イメージは、ハンマーで叩き続けられる~になりますね。
ただ、今回の事案でS様は、そんな音や感覚は無かったとの事です。
もう一つ余談で、ピストンスカートのコーティングです。
下の画像で、左は、今回のエンジンで破損が無いピストンとコンロッド。右は、スズキ:K6A、のピストンです。
ピストンが上下運動する時、シリンダーライナーと擦れる(油膜で直接接触を避けます)部分のコートです。走行13万㌔だと、サズガに薄くなってますね。
ここからは、あくまで勝手な予想とイメージです。
フライパンのテフロン加工は、無くなったり劣化すると、焦げ付きます。油は必須。これと同様な事が起きる?気がします。なので、定期的なオイル交換で、潤滑性能を落とし過ぎない事で、コートの摩耗も押さえられる気がします。
そして、距離が増えてきたら、尚更、オイルメンテナンスは重要になる気もしました。
普段、エンジンオイルに触れる立場からお伝えできる事として、
5千㌔走行した廃油はサラサラになってます。手に付着しても、親油に比較して、洗い落としやすいです。(ディーゼルは別です)
新油は、洗っても落ちにくく、ヌルヌル感も、全く違います。それほどに、油膜保持と潤滑能力の差を、実際の肌で感じております。
対象車両情報
初年度登録年月 | 平成25年 | メーカー・ブランド | ホンダ |
---|---|---|---|
車種 | N-ONE | 型式 | DBA-JG1 |
店舗情報
- (株)カーコンサルエコー
- 指定工場:第7266号
山形市付近でクルマのメンテナンスのことなら相談できる「くるまやさん」カーコンサルエコーです!
- 営業時間
- 月水木金土 10:00~19:00 / 日 10:00~18:00
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- 火曜日 定休日:火曜日・祝日・第二土曜日
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- 〒990-2334 山形県山形市蔵王成沢字町浦474-4
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- 国道13号線沿いヤマザワ成沢店様の交差点を曲がり東へ、つきあたりを右へ、当社があります
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- 創業年
- 昭和 45(1970)年
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今回は車検をお願いしました。車検整備の試運転中に足周りから異音がするとの連絡があり、原因としてはショックアブソーバーのナットが緩んでおり、その隙間から金属音がしているとの事でした。しかも、ナット部から錆が発生しており進行すれば最悪の場合ショックアブソーバーの切断及び交換が必要になる可能性がありました。今回は潤滑剤を塗布して頂きナットを締め上げて作業出来たとの事で一安心。随時作業内容を画像付きで詳しく説明して頂いたので非常に分かり易かったです。個人的な意見ですが、自動車整備士はドクターだと思っています。こちらの工場さんは名医揃いですね。自分の命を預けて乗っている自動車ですから安心して運転したいですからね。次回も何かあれば宜しくお願いします。
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車検と併せてスロットルボディの洗浄とFrスタビライザーブッシュの交換をお願いしました。いつもながら親切丁寧に対応して頂き、作業も文句なし!お値段以上ですね。費用も予想より安く済みました(^_^)v
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今回は、ハイエース社外品テールランプの配線が外れてしまい、持ち込みで対応してもらいました。他の業者では対応できず断られてしまい、カーコンサルエコーさんではこころよく受け入れてくれました。対応も丁寧かつ迅速で2日間での完成で驚きです。他にも、細かい汚れの清掃や、電装系の説明を丁寧に教えていただき、非常にありがたく感じました。また何かあるときは、お願いしたいです。
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