ブレーキで出る異音「ヒィッ」は、車の姿勢変化が関係してました。リヤショックアブソーバーの腐食が原因。スズキ：ワゴンR｜車検・点検・修理のグーネットピット

「ブレーキすると変な音がするんです・・」とM様からのご用命。お車はスズキ：ワゴンＲ。車検整備でご入庫頂きました。その際、一緒に直したい症状とご依頼です。
同乗で症状確認。一定速度以上からのブレーキで、後ろから「ヒィッ」っと聞こえます。この感じが毎回だと、ストレスな感じっスね。
「音」と言っても種類は様々。ヤバイ音、大丈夫な音、しょうがない？音、などなど。今回のケースは、リヤブレーキが出す特有の音と若干違います。お客様に同乗してもらい、その感じを教えて頂く事って、整備する側にとっての大切な情報になります。
「ブレーキすると」の時、車体の姿勢変化が起きます。前側に荷重が移動し、フロントは沈み、リヤが伸びる、です。
停車して降りた瞬間に、小さく「ヒッ」っと。もしや？と思い、車体を前後に揺すってみると「ヒィッヒィッ」っと、左後輪から聞こえます。
余談ですが、
「ブレーキが～」といって、リヤブレーキを点検しても、基本点検整備（清掃・給油・調整）で、充分オッケーな良好状態でした。
その様子と、一連の状況はこちら↓↓

原因は、
リヤショックのダストカバーが、錆でボロボロになり、ダンパーに軽く擦れてます。ココが上下に動く事で音が出てました。自分の場合、金属同時が擦れる高い音って、奥歯が痒くなってきます。
音を無くす選択肢は２つ。ショック取替か、腐食箇所の切除です。
ダストカバーの役目は、インナーロッドの泥埃付着予防です。ロッドやシール部が損傷すると、封入されたオイルとガスが漏れ出て、減衰力がなくなります。そうなると、乗り心地はフワフワになり、コトコトゴトゴトと音も出ます。
現状でショック抜けは無りません。とりあえず、腐食箇所を切って、ダメになったら考える・・の方向で～になりました。
切除するに、ディスクグラインダーの方が早いのです。が、
試しに今回は、ニブラを使ってみました。しかし、正直イマイチ・・。
語弊があるとマズイので、ニブラは鉄板切り出しに良いツールです。火花が出ない所も特徴の一つ。イマイチになったのは、錆で厚みが一定で無く、上手く刃先部に入らなかったからです。
ニブラの名誉の為、動画後半で、本来の切り出し状況を少々掲載しています。
では、リフトアップし、タイヤが外れてる状態から

仕上がりは、
少々不格好の、ムシッた感じになってしまいました。が、良しとします。
着地させ、同様に前後に揺すってみた所、干渉無く、大丈夫そうです。
再発した場合は、ショックアブソーバーの取替が理想ですね。
言い訳になりますが、
綺麗に切除するには、もっと上で切る必要があります。そうなるとインナーロッドが常に剥きだしになります。ダストカバーの機能を考えると、あまり良くない気がします。別にカバーを取付る加工を行った場合、その作業料で、結局、新品買った方が良かった？に、なりかねませんからね。
という事で、
作業完了と致します。