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2015年09月09日 16:48エンジン不調 アイドリング止まる 吹けあがり悪い チェックランプは点灯せず スバル インプレッサGC8 WRX Sti EJ20 社外エアクリーナー
エンジンの具合が悪いので点検お願いしても大丈夫ですか?
とA様より相談がありました。
エンジンが調子を崩してから1年以上経過しており、その間既に点検を行っている工場が
ディーラー、チューニングショップ、含めて5店に出しても治らない。
これまでの経緯をお聴きし、車両がエンジンコンピューターをはじめ改造がされている模様でした。
修理できる自信も無く、無駄なお金と時間の浪費となり、
お客様と当社の両方に損失だけが残る可能性が大きい予感です。
A様に、基本点検料金の他に、確認の為に部品を脱着した場合も工賃請求が発生する事と
合間での点検になるので、時間は目安で1ヶ月以上お預かりする事と、
その間の代車は準備できない事を伝え、
最悪は車は治っていない状態でも点検料の請求は出ます
・・がそれでも良ければとの条件付きで入庫する事になりました。
エンジンの状態は、問診するまでもなく具合悪いです。
アイドリングも続かない、空吹かしでは回転の上昇が綺麗で無い。
前情報として、燃料ポンプ、エアフロメーターは取替済みとの事でした。
今までは、エアフロメーターのカプラを外すと3千回転までは
何とかエンジンが動くのでその状態で使っていたとの事。
早速点検を行います。
まずは燃圧点検。
ポンプは取替済みと情報はありますが、
燃料の圧力が基準範囲に無いと全回転に影響しますので、確認は必要です。
燃圧は良好。次はエンジンをコンピューター診断していく為の準備を行います。
左図はエンジンハーネス配線図と社外エンジンコンピューター。
右図は純正エンジンコンピューターを取り付けた所です。
ハーネスに割り込みしている社外品の配線をバンバン外します。
エンジン制御に関わる社外品は全て外します。
後付け用品の故障で不具合が出る場合も沢山ありますし、
診断機での正確な点検ができない為必要な作業です。バンバン外します。
配線図を使って、社外の用品が取り付けられていた配線にダメージや問題ないかを
確認していきます。取り付けの状態が悪く心配になる程の場所もあり、点検前の基本点検として実施。
やっと診断できる準備が整いました。
OBD診断機で車両状態を確認します。当社の診断機はGスキャンという汎用タイプです。
数値を眺めても解らないので、グラフを使ってモニタリングを行っていきます
アイドリングのバラツキに同期してカム角センサの信号が途切れています。
信号欠落に合わせてエンジンが止まります。
カムセンサと合わせてクランクセンサの取替を行います。
スパークプラグの点火タイミングを決める基準のセンサである事と、
メーター交換なのか?走行距離が不明な為、確実性をつける意味もあります。
アイドリングは続く(エンジンが止まらない)様になりましたが
若干安定しない事と、吹けあがりもまだ重いです。
次にモニタリングした時に気になっていた、
O2センサーがリーン(薄い)のままでリッチ(濃い)へ反転がしない内容を詰めていきます。
O2センサは、排気ガス中の酸素濃度に反応し自己発電する特性を利用して、
燃料噴射量の濃い、薄いを判定する為のセンサです。
単純にセンサの故障で特性ズレも考えられますが、まずは2次エアー吸い込みを点検していきます。
各エア連結部にパーツクリーナーや、エンジンコンディショナを吹きつけて確認していくと、
スロットルボデーのパッキンよりエア吸いをしてる事を発見。
これではエアフロメータで計ったエア吸入量のCPUへの情報よりも実際の
吸入空気量が多く燃焼室にはいる事になります。
スロットルボデーパッキン取替後は、アイドリングが安定しました。
パッキンのエア吸いは熱膨張率の違いから発生したり、
脱着した際に再使用しても発生します。原因は追求しません。
しかし、吹けあがりがまだ本来のWRXでは無い。このエンジンの本体が限界なのか、
まだ何かしらの余地があるのか、Gスキャンの情報からは明らかな不具合が見受けられない。
配線の抵抗増加や腐食、センサ類の若干の特性ズレ、
ECU自体の故障などいろいろな事が頭をよぎります。
エンジン本体のフルオーバーホールと、ハーネスとECU、そっくり替えれば良いのですが、
それでは車を買うのと同じレベルとなってしまいます。
いろいろ考えるうちに、そういえばエアフロセンサのカプラを抜くと
何とかとA様がいっていたので、エアフロを確認します。
エアクリーナーを取り外して、エンジンを始動させたまま手をかざして吸入量をイジってみます。
するとアクセルレスポンスが変わります。よく見ると、
確かにA様のいうとおりエアフロメーターが新品になってますが、センサ部のみで本体ごとでは無い。
エアフロ・ボデーを取り外します
粗メッシュのゴミ吸入防止部を確認します。光に透かすとゴミがあります。
それも一番大切なエアフロメーターのエア通路周辺です。
これでは余計な気流が発生し正確な測定ができなくなります。
清掃し、取り付け、エンジン始動。
結果は良好。WRXに戻ったと言えます。故障診断も一段落です。
どれぐらいデーターが変わったのか確認の為にGスキャンでみてみると、
清掃前後でも違いは解らないレベルでした。経験とカンと執念が大事であると思います。
ところで、何でそこが集中的に汚れるかの理由を、エアクリーナーの形状で予想してみます。
あくまで勝手な解釈ですが、空気を集中させ中央より効率よく取り込む形状なのかなと思います。
その分、エアクリーナーで取りきれなかったゴミが中央部に集中してしまうのではないかと思います。
純正部品を社外品に変更する事で発生した不具合でした。たかがエアクリーナーでも、
治せない程の不調を作り出す奥深さを感じます。
対象車両情報
メーカー・ブランド | スバル | 車種 | インプレッサ |
---|---|---|---|
グレード | WRX STiバージョン | 型式 | E-GC8 |
店舗情報
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山形市付近でクルマのメンテナンスのことなら相談できる「くるまやさん」カーコンサルエコーです!
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車検と併せてスロットルボディの洗浄とFrスタビライザーブッシュの交換をお願いしました。いつもながら親切丁寧に対応して頂き、作業も文句なし!お値段以上ですね。費用も予想より安く済みました(^_^)v
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今回は、ハイエース社外品テールランプの配線が外れてしまい、持ち込みで対応してもらいました。他の業者では対応できず断られてしまい、カーコンサルエコーさんではこころよく受け入れてくれました。対応も丁寧かつ迅速で2日間での完成で驚きです。他にも、細かい汚れの清掃や、電装系の説明を丁寧に教えていただき、非常にありがたく感じました。また何かあるときは、お願いしたいです。
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運転席のパワーウインドウが動作しなくなり相談。古い車なので純正部品はなかったが全国中から中古部品を探してくれて交換が可能となり修理依頼。修理に取り掛かると、他の配線も疲労により切断しかかっていることが判明し、情報提供と修理伺いあり。パワーウインドウだけ修理しても後日、断線すれば元の木阿弥になる可能性があり悩んだ末、併せて修理を依頼した。大分、苦配線をつなぎ合わせるのに大分、苦労されたようだが当初の1・5倍程度の費用で故障していた各所が復活したので結果的に良かった。客の都合を第一に考えて修理の要否を助言してくれるので心から信頼できる工場だと思う。
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