オートバイ用ＥＴＣコネクタの端子抜き刺し。付けた人の根気と技術はスゴイと思います。ハーレーダビッドソン：ＦＬＤ・スイッチバック｜車検・点検・修理のグーネットピット

「ＥＴＣのせいで、スイッチバックの良さがスポイルされてる・・」と、Ｅ様からご相談です。当店では２輪車用のＥＴＣ販売とセットアップは行ってないので～とお伝えすると、「そうでは無く、物理的なことなんです～」との事。
作業させて頂いたのは少し前の７月。オートバイの良きシーズンです。
ハーレーダビッドソンのＦＬＨ・スイッチバックとは、中身はスポーツバイクで、そこに脱着式のウインドシールドとサドルケースを付けられ、ツアラーにも～ってモデルです。
左側サイドケースが、ＥＴＣが原因で脱着出来ない（ＥＴＣが使えなくなる）といった内容でした。
状況を確認すると、別体式のＥＴＣ本体がサイドケースの中に。電源、アンテナ、パイロットインジケーター用のハーネスが、穴を空けた所から通っています。
ここまでは、そうなのね～です。が・・、コネクターの大きさが、ハーネスを通してある穴よりおっきいです。
なので、ＥＴＣをサイドケースから脱着する事が出来ない状況でした。
サイドケースを外しても乗りたい。けど、これでツーリングした場合、今更、高速道路の現金支払は、なんかね～って、気持ちは良く分かります。

Ｅ様は、確か県外から越されて来た記憶があります。買った時の販売店に、この状況を相談する選択肢は無い模様でした。
ＥＴＣ本体のケースを開けてみたら、防水機構と、基盤に配線が半田取付。なので、本体側から配線を抜く事は、破損覚悟（たぶん壊れます）の内容で、現実的ではありません。
そこから、当店で行える事は、
①ＥＴＣを新調する（この配線は切って、このＥＴＣは処分）
②サイドケースは、外さない　⇒スイッチバックの意味がスポイルされますが
③サイドケースの穴を拡大し、コネクターを通る様にする　⇒かなり拡大が必要
④コネクターの端子を抜き刺しし、この本体も生かす
になります。
この状況から、この車体にＥＴＣを取付た方は、コネクターの端子を抜いて、復旧したとしか考えられず、正直、感心しております。スゲ～手間ですよ。
モロモロをご相談。
作業料がかかっても、④で～って事で、ご依頼となりました。
では、早速、
ペール缶イスと、コンテナ裏返し＆段ボールで
この端子抜きは、調子イイっす。
すぐポキっとならないヤツ！というリクエストに、山縣機工さんのチョイスです。
いつもイロイロ考えて頂き、助かっております

コネクターから全て抜くので、どこに何処？とならない様にマーキング。
防水用のパッキンを抜いて、端子のロックを起こして抜き取ります。
小さい爪なので、無理な力だと潰してしまいます。クイッと起こしてスッと抜くです。
電源ハーネス端子が全て抜けた状況は、冒頭の画像です。
より慎重に行ったのは、アンテナ用でした。シールド部をカシメるのに、２度目になる筈なので、久しぶりのていねいさを要求されました。

救出？完了しました。
ここで一旦、オートバイに繋いで起動のチェック。
インジケーターがグリーンに光る事が、まずは前提です。
その様子はこちら↓↓

とりあえず、オッケーみたいでホッとしてます。
本当の動作確認はゲートが開く事なので、そこは、Ｅ様に「最初はゆっくり入って下さい」をお願いしました。
余談ですが、
仮にゲートが開かなくとも、バー中央の隙間から抜けて行けます。止まらず、一旦通過してから対処する方法で。後続車とのトラブル防止です。
サイドケースの穴は、し～るし～るで塞ぎました。

では、この本体を何処に取り付ける？は、Ｅ様が持ち込みの、オートバイ用ＥＴＣバックで。
右中央のバッテリーケースにします。
バック背中面の穴を利用し、４ケ所穴開け。両面テープとインシュロックで。
ついでに、ETCのハーネス関係の取り回し修正と、バッテリーチャージャー用のハーネスも収納できる様に配置しました。
作業が完了し、Ｅ様に確認頂くと、「足もぶつかんないし、イイね～」と。
良かった～っす。
雨が降ってきた時は、このＥＴＣバックにも、カッパを被せて対応頂きます。
途中でも触れましたが、最初に取付た方の、根気と技術はスゴイいと思います。