ハンドルが振れるジャダー（シミー）現象。ラテラルロッドのシッカリ具合も影響かと。スズキ：ジムニーＪＢ２３｜車検・点検・修理のグーネットピット

走行中にチョットした段差を拾った時や、アクセルを抜いた時に始まる、ハンドルが「ブルブル」と振れるジャダー（シミー）現象。お車はスズキ：ジムニーＪＢ２３
初めて経験すると「え？何々？？」とビックリします。
その原因の一つになる、ラテラルロッドに関してのご紹介です。
動画の２台目で、整備後の試運転で仕上がりに悩み、「多分これなのね～」であります。
その内容はこちら↓↓

Ａ様から、ハンドル振れを直したいと、当店に初めてご入庫です。
車高アップされ、仕上がってる感のあるお車です。
事前点検で、ご来店頂き、各部のガタを点検。
リフトアップし、ハブ、キングピン、リーディングアームブッシュ、ブレーキ引きずりなど確認。着地でラテラルロッドブッシュなど。大きなガタが確認出来なかったので、キングピンベアリングの取替が一番優先と予想。
Ａ様より、奥様と、免許取って間もない息子さんが使用するので、シッカリしたい旨を頂きました。
キングピンベアリング取替だけで無く、ハブベアリング、ジャダーストップキット、ドラシャのオイルシールまでの、一式整備の流れで、オッケーを頂きました。
修理前に症状を確認すると、速度４０㎞でも「ブルブル」が始まり、ブレーキ少しクイクイ～でも、ハンドルに力を入れても～、速度を落とす～でも、中々「ブルブル」が治らず、正直、乗ってられません！でしたね。

詳しい取替の内容は、以前にもご紹介しているので割愛致します。
全て組み上がり、トー調整＆ハンドル位置調整もかねて試運転。
修理前と同じに走行しても「ブルブル」は起こらないです。が、何とな～くハンドルに伝わる「カッチリ」感が乏しいです。
って事で、わざとクボミ（マンホールとか）を拾う感じで走行すると、ドンッの後に「プルルッ」とハンドルへ。ジャダーになりたくて仕方が無い？挙動を感じます。
工場に戻り足廻りの再点検。ラテラルロッドのブッシュ見落とした？など確認しましたが、問題なさそうです。
じゃあ何だ～？と考えて寝板で下を眺めてると・・、ラテラルロッドが少し細い？気がして、早速、４柱リフトへ。
握ってグイグイすると、少々やわらかい？様な気がします。
たまたま、別件でお預かりのＪＢ２３が。以前、ジャダーの修理含め整備を行わせて頂いたお車で、走行時のステアフィールはカッチリ目なお車です。
同様にラテラルをニギニギしてみます。
動画でいう３台目です。
結果はシッカリ感が違います。比較でき正直ラッキーでした。
ここで、モロモロをご報告。
ラテラルロッドを交換した場合の見積りを添えて、一旦お引渡しする流れに。

お見積りのロッドは、ハイブリッジファーストさんの両側ブッシュタイプで。
ジムニーのパーツは様々出ております。が、こういった機能パーツはシッカリしてないと、不具合が出た時、より複雑になっちゃいますので大事っす。
Ａ様に、経過観察とインプレッションのご連絡を頂くことで、お引渡し。
２日後、ミッチリ乗ってみて今の所問題ないですね、と、ご報告を頂きました。良かったです。
動画の１台目が、ブッシュの劣化損傷してる状況。これもジャダーの原因です。
これ位の損傷だと、ハンドル振れが始まったらケッコウな勢いの「ブルブル」でした。

余談ですが、
ジャダー（シミー）は共振です。それが始まらない様に抑制する目的で、ステアリング機構に抵抗（プレロード）を加えるパーツや、ステアリングダンパーだったりがあります。
そこで、
現行のジムニー64、シエラ74で、メーカーも考えてるんだな～と思った件です。
電動パワステの、ステアリングセンサーを使って、直進状態に戻そうとする力を加えており、プレロード的なものかと。
私の勝手な解釈ですが、コレがジャダーを抑制する為に一役買ってるんだと思ってます。ただ、センターが狂うと、勝手に曲がってく車になりますので、足廻り変更やハンドルセンターが変わる整備を行った時は、診断機での初期化が必要になります。
そういった現行でも登場が2018年。今年で7年経過した車両がチラホラです。キングピンベアリング廻りの整備を要する車両が、少しずつ出てきました。