中古車購入チェックポイント
更新日:2022.05.26 / 掲載日:2022.05.26

中古車の名義変更にかかる日数はどのくらい?

中古車を買い求める場合、いろいろな事務手続きが必要です。その中の一つに「名義変更」の手続きがあります。

名義変更は、販売店などに代行依頼する方法もありますが、自分で手続きすることもできます。

しかし、どの方法をとるかによって名義変更の手続きが完了するまでの日数が変わってきます。

この記事では、自分で名義変更する際の手順と合わせて、完了するまでの日数を詳しく解説していきます。

自分で中古車の名義変更をする方法

名義変更の手続きは業者に任せるだけでなく、自分で行う方法もあります。もしスケジュール的に余裕があれば、自分で行うのも一考です。

業者にお願いすると代行手数料がかかりますが、自分でやれば手数料分が節約できます。

ここからは、一般的な名義変更の手続きの流れについて説明していきます。

①必要書類を準備する

自分で名義変更する場合、まず「車検証」が必要です。期間の切れているものではだめなので、期間が残っているかどうか確認してください。

また、前の所有者から「譲渡証明書」と「委任状」をもらう必要があります。様式は国土交通省のホームページからダウンロードできます。

いずれの書類にも前の所有者の実印による押印が必要なので、発行から3カ月以内の「印鑑証明書」を取得するようにお願いしましょう。

そして、自身も名義変更の手続きの際に「実印」が必要になります。実印の他にも発行から3カ月以内の「印鑑証明書」が必要となるので、交付手続きを進めてください。

そして「車庫証明」も必要書類の一つです。最寄りの警察署で交付手続きを済ませておきましょう。

その他に「申請書」「手数料納付書」「自動車税申告書」も必要書類に当たります。これらの必要書類は運輸支局でもらえるので、事前準備する必要はありませんが、覚えておきましょう。

②運輸支局に向かう

必要書類が揃ったところで、実際に手続きを進めます。名義変更手続きを受け付けているのは「運輸支局」です。

運輸支局は日本各地にありますので、最寄りのところで手続きを行ってください。新所有者の自宅あるいは、使用の本拠を管轄している支局が手続き先です。

例えば、東京在住の方で福岡ナンバーの車両を購入する場合もあるでしょう。そういった場合は福岡ナンバーであっても都内の運輸支局で手続きすることが可能です。

運輸支局で名義変更を受け付けているのは普通車の場合です。軽自動車を購入した場合、名義変更の受付窓口は「軽自動車検査協会」になるので間違えないようにしましょう。

申請書の書き方

運輸支局に行ったら、いくつかの書類を作成しなければなりません。それは、申請書、手数料納付書、自動車税申告書の3つです。

申請書を作成する際は鉛筆を使います。これは太枠で囲まれている部分をコンピューターを使って読み込むためです。

住所を記載する項目がありますが、都道府県から町名までは住所コードで記入する必要があります。窓口にコード一覧が用意されているので、それを確認しましょう。

車両情報に関して記載する欄もあります。車検証を見ながら作成するとスムーズです。

手数料納付書の書き方

手数料納付書には、自動車登録番号もしくは車台番号などの情報を記載します。その中に、申請人又は申請代理人の氏名という欄があります。

申請人又は申請代理人の氏名という欄には自分の名前を記入しますが、新しい車検証が発行される際はここに記載した名前で呼ばれます。フリガナを振るスペースがありますので、忘れずに記入しましょう。

もし読みにくい名前の場合、フリガナを振っておかないと間違った読み方で呼ばれる可能性があります。自分が呼ばれたことが分からず車検証を貰うまでに時間がかかってしまうかもしれないので、注意しましょう。

手数料納付書には手数料を印紙にて支払います。中古車のような移転登録手数料は500円になるので、500円印紙をあらかじめ購入しておくことをおすすめします。

自動車税申告書の書き方

自動車税申告書も必要書類の一つです。こちらも車両に関する情報を記載する項目があります。そのため、車検証を見ながら作成するとスムーズでしょう。

こちらの書類には、納税義務者に新しい所有者と使用者、前の所有者と使用者を記載する欄がそれぞれ設けられています。

所有者と納税義務者、使用者が一緒の場合が大半です。同じ場合は、いちいち同じことを記載する必要はありません。まず納税義務者の氏名と住所を記載して、残りの所有者と使用者は「納税義務者住所に同じ」「納税義務者に同じ」と記入します。旧所有者も一緒なら「旧所有者に同じ」という形で記載してください。

③書類を提出する

必要書類がすべて揃ったところで、運輸支局の窓口に一式を提出します。不備などの問題がなければ新しい車検証が発行されますので、しばらく待機しましょう。

自分の名前が呼ばれたら窓口に行って、新しい車検証を受け取ります。一部の運輸支局では整理番号が渡され、番号で呼ばれる場合もあります。

車検証を受け取ったら、その場で内容を確認してください。もし記載ミスがあれば、窓口で指摘しましょう。

車検証の交付までの時間は、タイミングによりまちまちです。月末は混雑するため、車検証の交付まで1時間以上かかる場合もあります。

④自動車税事務所で手続きをする

車検証を受け取ったら、「自動車税」と「自動車取得税」の申告手続きを行います。自動車税事務所に税申告窓口があります。

自動車税事務所は運輸支局の敷地内や隣接地にあるはずなので、迷わないでしょう。窓口で申告書と車検証を提出してください。

環境性能割(旧:自動車取得税)はここで納税します。課税額がいくらになるのか税事務所で計算して提示されますので、その金額を納めましょう。

もしナンバーの変更手続きをしないのであれば、これで名義変更手続きは終了です。

⑤ナンバー変更手続きを行う

ナンバー変更が必要な場合、税金の手続きが終わった後で手続きします。運輸支局内にナンバー返却窓口がありますので、今まで使われていたプレートを返納してください。

ナンバープレートは、原則自分で外します。ナンバープレートの外し方は返納窓口に記載されているので、こちらを参考にしましょう。

ナンバープレートを外すためにはドライバーが必要ですが、こちらも返却窓口で貸し出してくれます。そのため持参する必要はありません。

運輸支局内にあるナンバー交付窓口で、新しいプレートが発行されます。プレートが発行されるまで、しばらく待機しましょう。

⑥ナンバーの封印を行う

ナンバー交付窓口で新しいナンバープレートを受け取ったら、自動車に取り付けます。ナンバープレートの他に、プレートを取り付けるためのビスも貰えます。

ナンバープレートを取り付けたら、今度は封印取付所というところに向かいます。ここで封印を行ってもらわないといけません。

封印する前に、車両と車検証の情報が一致しているかどうか確認します。車検証をすぐに提示できるように準備しましょう。

同一であることが確認されれば、リアナンバーの左側に封印がなされます。これで一連の名義変更手続きは終了です。

陸運輸支局によっては、手続きが若干異なる場合もあります。運輸支局の案内に従って手続きを行いましょう。

自分で名義変更する際の注意点

中古車の名義変更は業者任せにするのではなく、自分で行うことも可能です。自分で行う際に、いくつか注意すべきポイントがありますので詳しく見ていきましょう。

運輸支局は年中無休で営業しているわけではありません。また、車庫証明など必要書類を用意するまでにある程度日数がかかるといった注意点があります。

平日しか受け付けていない

名義変更手続きは、運輸支局で受け付けています。運輸支局は平日の日中のみの受け付けとなっています。土日や祝日は窓口が開いていないので、スケジュール的に自分で手続きするのが難しい方もいるかもしれません。

特に平日の日中仕事をしている方は、日程調整をあらかじめ行いましょう。

平日の日中に運輸支局に行けない方でも、OSS申請の対象地域であれば自宅で手続きできるかもしれません。

OSSとは「One Stop Service」の略称です。ネット上で名義変更できるサービスになります。

ただし、一部地域ではこのOSS申請ができないところもありますので、自分の住んでいる地域は手続きができるのか確認しましょう。

費用がかかる

自分で名義変更手続きをする場合、費用がかかるため現金を忘れずに持参しましょう。

移転登録手数料が500円、ナンバープレートを変更する場合は1,500円程度かかりますので、2,000円くらい準備すると安心です。

名義変更する際には車庫証明を取得しなければなりませんので、取得費用として2,500円程度かかります。

また、印鑑証明書も必要書類の一つです。印鑑証明の交付を受ける際に300円程度かかります。

自分で名義変更する場合、トータルで5,000円前後かかる計算になるでしょう。

ただし、業者にお願いした場合は、この費用に加えて代行手数料がさらにかかります。

コストをかけたくない場合は、自分で手続きしたほうがお得です。

車庫証明には時間がかかる

名義変更をする際には車庫証明が必要です。この車庫証明は、その場で即日発行されるものではありません。警察署やタイミングによっても変わりますが、大体1週間前後交付まで時間がかかるものと思ってください。

車庫証明を申請するには申請書の他に、所在図や配置図が必要です。さらに自分で所有する敷地の場合は自認書、駐車スペースを借りるのであれば使用承諾書が必要になります。

必要書類を準備するのにも、ある程度時間がかかります。中古車を購入するとなったら、早めに車庫証明書の申請準備を進めておきましょう。

保険の手続きが必要

車の名義変更手続きだけでなく、保険の手続きも必要になるので忘れないようにしましょう。

まず、自賠責保険は強制保険なので、車両の保有者全員が加入しているでしょう。自賠責保険の名義変更手続きは販売店で購入した場合、お店でやってくれることがほとんどです。

ただし、個人間売買や親族や友人から譲渡された場合、保険会社に連絡して名義変更手続きを行わないといけません。

また、自賠責保険の保障だけでは十分なカバーができないため、任意保険に加入している方も多いでしょう。

任意保険にすでに入っている場合には、「車両入替」の手続きが必要です。新しく購入した車両に変更していないと、事故に遭ったときに保険金が下りない可能性もあるので、忘れずに手続きしましょう。

中古車の納車手続きにかかる日数

中古車を購入する際、納車されるまでにどのくらいの日数がかかるか気になる方もいるでしょう。

車を普段から運転している方にとってはなおさらです。

ここからは、中古車の納車までにかかる日数の目安についてみていきます。一般的な傾向として、新車よりも中古車のほうが納期は短いと言われています。

中古車の納車までの日数の目安

中古車を購入してから納車されるまでの期間は、1~2週間といったところが相場と言われています。

1~2週間というのは、すべての手続きがスムーズに進んだ場合です。書類に不備があった、車検を通さないといけない、ローン購入しようと思ったら審査に引っかかったといった場合は、さらに時間がかかる可能性があります。

繁忙期の場合、販売店では多くの手続きをこなさないといけないので、どうしても通常時よりも時間がかかります。

一般的に自動車業界は決算月の3月と中間決算期の9月は繁忙期です。できるだけ早く納車を希望するなら、繁忙期を避けて中古車を購入するといいでしょう。

新車よりも中古車のほうが日数は短い

中古車の場合、1~2週間で納車される傾向があります。これは新車と比較するとかなりスピーディです。

新車の場合、納車までに1カ月〜3カ月程度かかるのが一般的です。人気車種になると半年以上待たされる場合もあり得ます。

なぜ、これほどまでに新車と中古車で納期が異なるのかというと、ストック(在庫)の有無にあります。

中古車の場合、販売店の抱えているストックの中から販売するのでスピーディですが、新車の場合、受注してから生産するところが多いため、どうしても時間がかかってしまいます。

人気車種の場合、注文が多く殺到するので、なかなか生産が追いつきません。そのため、さらに時間がかかるのです。

名義変更にかかる日数

中古車を購入すると、名義変更の手続きが必須です。名義変更の手続きにどのくらいの日数がかかるのか気になる方も多いでしょう。

ここからは、名義変更にかかる日数の相場についてみていきます。自分で手続きする場合と業者に代行をお願いする場合とで、日数は異なります。

自分で手続きする場合

名義変更の流れのところで見たように、自分で手続きをする場合は申請した当日に新しい車検証が発行されます。そのため、名義変更にかかる日数は1日です。

ただし、もし必要書類に不備があった場合、不備のあった書類を準備しなければなりません。その日のうちに準備できなければ、数日余計にかかる可能性があります。

通常、名義変更の手続きは問題なければ1時間くらいで完了するでしょう。ただし、月末など混雑する時期だと、もっと時間がかかるかもしれません。月末には運輸支局の窓口に長蛇の列ができることもあります。

月末にしか手続きできない場合は、少し時間がかかることは覚悟しておきましょう。

ディーラーなどに代行する場合

中古車販売店やディーラーなどのお店に、名義変更の手続きをお願いすることも可能です。お店以外では士業(行政書士)の事務所に依頼することもできます。

お店にお願いすれば、印鑑証明や車庫証明を準備するだけで済みます。しかし、即日での名義変更は不可能です。

名義変更が完了するまでに少なくても2~3日程度はかかります。繁忙期や県外の販売店で購入した場合はさらに日数がかかるでしょう。

さらに車検切れの車両を購入した場合は、一度車検を通さないといけません。すると1~2週間以上かかってしまう恐れもあります。

できるだけ早く名義変更手続きを済ませたければ、自分で行うのがおすすめです。その上で車検が残っている中古車を購入するようにしましょう。

名義変更にかかる費用

名義変更の手続きをする際には費用がかかります。自分で手続きをする場合は、5,000円程度です。

「程度」と紹介しているのは、地域によって手数料などの金額が変わってくるからです。

自分の住んでいる地域はいくらかかるのか調べる方法は、警察署や運輸支局のホームページなどで確認できます。

業者に代行依頼する場合、代行手数料が上乗せされます。業者によってまちまちですが、大体10,000円~20,000円が相場と言われています。

ただし、車庫証明の取得手続きを代行してもらう、ナンバープレートの内容変更もお願いするとなると費用はさらにかかるので、30,000円前後です。

また、遠方で購入して陸送をお願いするとなると50,000円以上の出費になるかもしれないので注意してください。

まとめ

①中古車の納車までにかかる日数は1~2週間が目安

②名義変更手続きは自分で行えば即日完了する

③名義変更手続きを業者に代行する場合は2~3日程度かかってしまう

④必要書類を予め用意しておくと納車がスムーズになる

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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