新車試乗レポート
更新日:2018.04.19 / 掲載日:2018.04.19
ルノー トゥインゴGT 試乗レポート
腕利きシェフが腕を振るった逸品フレンチ
ユーザーからの熱いラブコールによって、限定車からカタログモデルへと昇格したトゥインゴGTは、まるで一服の清涼剤のような爽やかな1台だった。高機能化と大型化、そして高価格化が進む現代の自動車において、この存在は希少だ。
3代目となる現行型トゥインゴは、エンジンを後輪後ろ、荷台の下に搭載することで、省スペースと高い安全性を両立させたシティコミューター。それを腕利きエンジニア集団であるルノースポールがスパイシーなコンパクトスポーツとして料理したのが、トゥインゴGTというクルマだ。
GTのレシピは、スポーツカー作りにおけるまさに正統派といった内容。エンジン出力を高め、シャシーを鍛え上げ、そしてドライバーがワクワクするようなセッティングを与えるというものだ。
エンジンについては、サイドエアインテークを左リヤフェンダー上に設定することで吸気効率を大幅に改善。併せて燃料ポンプやウォーターポンプを専用品で強化、エキゾーストシステムを変更することで、ノーマルの71馬力から109馬力へと大幅にパワーアップさせた。さらに専用のアクセルマッピングを採用し、アクセルオン、オフでのレスポンスも改善。走らせてみるとノーマルとは別物で、野太いエキゾーストノートとともに小さなボディが元気よくダッシュ。その加速を、マニュアルミッションでリズミカルに操るのは快感だ。
専用の強化品へと変更された足まわりのおかげでコーナリングでの身のこなしは軽快そのもの。ステアリング操作とシンクロするようにクルマが向きを変え、アクセルオンにも機敏に反応し次のコーナーへ突き進む。それでいながら、スピンにつながるような不安を感じさせない味付けが心地よい。
そして何より、街中でも走らせている実感が強いのが嬉しい。そこがこのクルマ最大の魅力だ。
文と写真●グーワールド
問い合わせ ルノー・コール TEL:0120-676-365
Detail Check
コックピット
コックピット
各所のオレンジ色がアクセントになっているインテリア。トランスミッションは取材車両の5速MTのほか、AT限定免許でも運転できる2ペダルの6速AT・EDCも用意。運転席足もとのアルミペダルがスポーティだ。
インテリア
インテリア
オレンジとホワイトが鮮烈なシート表皮もGTの専用アイテム。素材はレザー調とファブリックによるコンビネーションで、前席にはシートヒーターも備わる。
ラゲッジスペース
ラゲッジスペース
トランク容量は174Lから980L。助手席シートもフラットになるので、スノーボードのような長尺物も収納できる。
タイヤ・ホイール
タイヤ・ホイール
「TWIN RUN」という名前がついている17インチの専用アルミホイールは、トゥインゴのコンセプトモデルから着想された。
ルノー トゥインゴGT (5速MT)
全長×全幅×全高 | 3630×1660×1545mm |
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ホイールベース | 2490mm |
トレッド前/後 | 1460/1435mm |
車両重量 | 1010kg |
エンジン | 直3DOHCターボ |
総排気量 | 897cc |
最高出力 | 109ps/5750rpm |
最大トルク | 17.3kg m/2000rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/トレーリングアーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ドラム |
タイヤサイズ前・後 | 185/45R17・205/40R17 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2018年2月)
ルノー トゥインゴGT (5速MT) | 229万円 |
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ルノー トゥインゴGT (6速AT・EDC) | 239万円 |
Body Color
■オランジュ ブレイズM ■グリ リュネールM |
※ナンバープレートは、はめ込み合成です。