新車値引き情報
更新日:2021.02.10 / 掲載日:2018.11.26

【新車値引き購入事例】必殺技ナビ落としでN-BOXを18万円値引き?

本命店が「3万円で限界」の暴挙!? 戦意喪失、自信喪失…どうするX氏!? 必殺技ナビ落としで大逆転!!

【プロローグ】 私の住んでいる地域ではクルマは生活必需品。一家に1台というよりも一人に1台が当たり前で、我が家も2台を所有しています。
 ファーストカーは5年前に購入したアルファードで、家族旅行はもちろんのこと、嫁の通勤や子供たちの送り迎えに毎日、大活躍しています。ただし、今回、まな板に上がっているのはこのアルファードではなく、セカンドカーのMRワゴン。私の通勤の足&近場の買い物用ですが、先日、走行距離が10万kmを超えたため「もう、そろそろ……」という気になっています。とは言っても、車検を半年前に通したばかりだし、転職して間もないので、高額な買い物はちょっと気がひける……。
 こんなモヤモヤとした気持ちを愛読している月刊自家用車に解消してもらおうと、再びX氏に応募したところ見事に採用!晴れて新車の購入に踏み切ることとなりました。
 狙いはスライドドアの軽自動車で、本命はスペーシア。スズキの開発者によれば「こんどの新型のデザインはスーツケースをモチーフにしている」とのこと。となるとスーツケースコレクターの私としてはほっとけません。とくにダッシュボードは私の大好きなRIMOWA(ドイツのスーツケースメーカーです)をそのままくっつけたようなデザイン! これを私が買わなくて誰が買う!?と勝手に思っています(笑)。
 対抗は母親も伯父も叔母も乗っている販売台数ナンバー1のN-BOX。さらにスペーシアのOEMであるフレアワゴンや、タント、ウェイクも候補にあがっています。

【交渉1日目】 まずは本命のスペーシアを扱うスズキA店へ出向きました。試乗をお願いすると、希望のターボ車は「1週間以上前に申し込んでもらわないと、すぐには用意できない」とのこと。セールスさんはなんだか消極的で、売り込みに意欲が感じられません。
 スズキさん、本当にN-BOXに勝ちたいと思っているのかな? もっとも、私がひそかに「スズキなら、この店!」と思っているのは別経営のスズキB店なので、こちらも商談にいまひとつ気合が入りません。
 提示してきたスペーシアの値引きは12万円。最初はこんなもんかな。それにしても、セールスさんの押しがあまりにも弱いので、まさに拍子抜けです。
 ちなみに、下取り車は10年落ち/10万kmのMRワゴンなので、査定額はほとんど期待できません。へたに下取りに出すより、車検が1年以上残っているので“サードカー”として乗りつぶそうと思っています。したがって下取り車なしで商談を進めます。
 次はマツダへ。狙いはフレアワゴン。事前に電話でアポを取ったのですが、これまた試乗車はなし。
 セールスさんの名刺を見ると「主任」となっていたので期待したのですが、提示してきた値引き条件は8万5000円。さっきのスズキと同様に押しが弱い。
 月刊自家用車の情報によれば「フレアワゴンは値引きが緩い」とのことなので「いきなり15万円引きとかが飛び出すのでは……」と期待していましたがあまかったようです。セールスさんが「下取り車があれば……」みたいなことを言うので、試しにMRワゴンを査定をしてもらいましたが、たったの3万円でした。
 5年ぶりの商談なので交渉の勘がつかめない。盛り上がらないスタートとなってしまいました。

【交渉2日目】 快晴の土曜日。午後から子供たちと公園に行く約束をしているので、その前にホンダA店へ。電話でアポを取っておいたので、すぐに応対してくれました。
 セールスさんはいかにもベテランという感じです。N-BOXの細かい特徴をしっかり解説してくれました。嫁も私も好印象です。
 N-BOXの値引きは9万円。
 付属品一切なしの車両本体値引きなので、最初の数字としてはまずまずでしょう。

【交渉3日目】 買い物のついでにスズキB店に乗り込みました。この店はいつも行くショッピングセンターの近くにあり、購入後のアフターサービスも何かと便利なので「できたらここから買いたい!」と思っています。
 応対してくれたのは明らかに新人で胸に初心者マークを張り付けている感じ。若さを発揮して元気よく接客してくれるかと思いきや、先日のスズキA店のセールスさんよりテンションが低い。
 結果、提示してきたスペーシアの値引きはたったの3万円……。
X「これって最初の数字で、まだまだ上乗せできますよね」
セ「いや、軽自動車なので、値引きはこれが精一杯です」
 いきなり言い切られました。セールスさんの言葉に期待を持たせるなんて雰囲気はまったくありません。こちらも一気に戦意喪失してしまいました。

【交渉4日目】 本命・スペーシアのふがいなさに意気消沈していると、スズキA店のセールスさんが多少ともやる気を見せてきました。必要な付属品を追加して見積もりを出してもらうと、
 スペーシア
 値引き17万3000円 支払 い総額208万円(付属品約25 万円を含む)
セ「これが限界です」
 頑張ってくれてはいるものの、スペーシアから離れた気持ちを再び引き戻すほどではありません。

5年ぶりの商談で勘が戻らん(汗)、さよならスーツケースカー(涙)

【交渉5日目】 仕事が早く終わったので、帰りにホンダB店へ。実家が先代のN-BOXを購入したお店なので、事前に父親から電話を入れておいてもらいました。
セ「N-BOXは通常、値引きゼロで販売していますが、お父様のご紹介なので頑張って3万円引きにします」
 はあ? あまりのショックにふだんは使わない顔文字を思わず使ってしまいました(笑)。作戦会議で松本さんが「紹介販売は期待したほどの好条件が出ないことが多いですよ」と言っていたけれど“頑張って3万円”って、何ですか!? とりあえず試乗の予約をして引き上げる。う~ん……今回の作戦は難航しています。

【交渉6日目】 ホンダB店にてN-BOXターボを試乗。室内の広さとパワーはスペーシアと互角、使い勝手はスペーシアの勝ち、安全装備や内装の質感はN-BOXの勝ちという印象です。
 試乗後に2回目の商談を開始。前回の3万円引きでは話にならないので、ここは強気に攻めます。
X「車両本体から20万円引きは欲しいですね。さらにナビなどの付属品を22万円ほど購入するつもりなので、そこから10万円引きをお願いしたいと思っています」
セ「え~、それじゃあ完全な赤字になりますよ!」
X「では、後日、こちらから連絡するので、そのときはぎりぎり限界の数字をお願いしますね」
 続いてホンダC店へ。個人経営のような規模の小さなお店です。
セ「N-BOXの値引きは6万円までです。ところで、Xさん、今日お乗りになってきているMRワゴンを下取りに出しませんか?10万円の査定額を付けますよ」
 11年落ち/10万km超の軽自動車に10万円の査定は割高だと思いますが、値引きの6万円と合算して考えると不満です。
「検討させてください」と言って引き上げました。そして、MRワゴンの価値を調べるため買い取り専門店へ。
「先日の豪雨でとりあえず乗れる軽自動車の需要があります。古くても10万kmでも値が付きますよ」とのことで、買い取り額は7万円を付けてくれましたが、車検が1年半も残っていることを考えると手放すのはもったいない。やはり“サードカー”として車検切れまで乗り、乗りつぶすことにしました。

【交渉7日目】 これまでイマイチいい結果が出ず、自信をなくして週末を迎えました。このままでは松本さんにも読者の皆さんにも顔が立ちません。よし、頑張るぞ!
 ホンダA店と2回目の交渉。前回は車両本体のみでしたが、今回はナビなどの付属品を追加して見積もりを依頼しました。
 その結果、値引きは13万8000円を提示してきました。
X「当初はスペーシアが本命だったのですが、試乗した結果、N-BOXも急浮上してきています。今は五分五分ですね。問題は支払い条件です。正直、予算オーバーなんですよね」
セ「わかりました。これでどうでしょうか?」
●N-BOX 値引き16万8000円 支払 い総額210万円(付属品約22万円を含む)
 ようやく納得できるレベルになってきました。
X「う~ん……210万円ですか……もう少し検討させてください」
セ「来週末、お祭りのイベントがあるのでぜひ来てください」
X「はい、必ず伺います!」
 口には出さなかったけれど、さらなる値引きも期待してます(笑)。
 続いて、過去にオデッセイを購入したことがあるホンダD店へ。そのときの担当者は中古車部に移動したとのことでしたが、新たに担当となったセールスさんが歓待してくれました。正直「ホンダならここが一番出してくれそうだ」と思っていたので、これまでの経緯を伝えてズバリと迫ります。
X「わかりました! Xさんにはぜひお得意様として戻ってきていただきたいので、最初から駆け引きなしでいきます!」
●N-BOX 値引き17万2000円 支払 い総額210万円(付属品約22 万円を含む)
 なんと、ホンダA店と支払い総額が同じになってしまったので、上乗せを迫ろうと思ったら、
セ「これ以上はもうムリですよ。はっきり言って限界です!」
 と、先に言われました(笑)。
X「来週末、ホンダA店のお祭りイベントに呼ばれているので、そのあとにまた来ますね」
 さらに見積もりを見ながら、
X「あれ、フロアマットを頼まなかったな。これがサービスになるといいよな」
 と“聞こえる”独り言を言って引き上げました。
 続いてダイハツへ。狙いはタントとウェイクです。これまでの経緯を伝えて、ぎりぎりの見積もりをお願いしました。
●タント 値引き12万円 支払い総額2 11万円(付属品23万5000 円を含む)
●ウェイク 値引き12万円 支払い総額2 05万円(付属品25万7000 円を含む)
 スペーシアとN-BOXを吹き飛ばすようなインパクトのある数字を期待したのですが、残念ながら不発です。
 ともあれ、ここにきてやっと結果を出せた気がします。妻からも「今週は楽しそうやったね」と言われました(笑)。
 そろそろ狙いを絞ることにします。本命だったスペーシアですが、スズキは2店舗ともセールスさんにやる気が感じられません。これ以上の上乗せは難しそうです。残念ながら脱落です。ああ、“スーツケースデザイン”のスペーシア、欲しかったなあ……。
 対抗だったN-BOXがついに本命に浮上! 気持ちを切り替えて、最終的にホンダを攻めることにしました。

お祭りフェアで勝負じゃ! 「もうムリ…」からのぉ(笑)

【交渉8日目】 土曜日。今日は仏滅なので、契約は明日の大安にしようと思っています。
 ホンダB店に他店の条件を伝えて、これを上回る数字をお願いするが、結果はNO。「また機会があれば……」とサラッと断られてしまいました。こちらの本気度が伝わらなかったのかな。まあ、この店と縁がなかったのでしょう。
 次はホンダC店。アットホームな小さなお店ですごく感じが良かったのですが、他店の条件を伝えると「とてもそこまで出せません」とのこと。これまた脱落です。
 まあ、これは予想できた展開です。勝負は残る2店!
 ホンダD店に乗り込みました。
 前回の見積もりを広げて交渉開始です。
X「純正ナビをお願いしたんですが、ネットで調べたら汎用品のナビで機能やデザインの気に入った商品を見つけました。値段も割安なので、今回は汎用品を買うことにしました。だから純正ナビは見積もりから外してください」
セ「えっ、ナビを外すと、前回の17万円引きは出せませんよ。値引きを減らすことになります」
X「じゃ、かわりにプレミアムタイプのフロアマットを付けるので、値引きはなるべくそのままにしてください」
セ「え~、フロアマットを追加しても、20万円もするナビの代わりにはなりませんよ」X「とにかく、ナビなしで目一杯の条件を出してください」
セ「わかりました」
●N-BOX 値引き16万円 支払い総額1 96万円(付属品5万6000円を含む)
 値引きは1万2000円減りましたが、支払い総額はフロアマット(2万6676円)を追加して14万円も下がりました。松本さん直伝のナビ落としの必殺技が見事に決まった!
X「ところで、汎用品のナビを持ち込むので、無料で取り付けてくれませんか?」
セ「もうムリ、もうムリです! 勘弁してください。取り付け工賃は1万2000円になります」(涙)
X「では、明日、別のホンダと商談してから決めます。向こうはお祭りイベントなので、特別な割引きが出るかもしれませんよ」
セ「Xさん、ほんともうぎりぎり限界なんです」
 ホンダD店を後にして、ホンダA店に出向きました。
X「今、ホンダ某店に行ってきました。けっこう頑張ってくれましたよ」
セ「追いつけるかどうかわかりませんが、努力します! あとは今後のお付き合いも考えていただいて決めてもらいたいです」
 ベテランらしくカッコいい台詞が飛び出しました。
X「我が家から近いということもあって私も家族もこのお店を気に入っています。できればこちらで買いたいと思います。もちろん値引きによりますけど……」(笑)
 D店と同様に“ナビ落とし”を申し出て、プレミアムタイプのフロアマットを追加して見積もりをお願いしました。
 すると、いったん奥に引っ込んで、しばらくして戻ってきました。
セ「Xさん、頑張りました!」
 提示してきた条件はホンダD店と同じ196万円。ここのお店は雰囲気がいいし、嫁も子供たちもセールスさん(子供好きです)を気に入っています。整備の知識も豊富なので、信頼感もあります。でも、同じ数字じゃあなあ……。
 もういっちょ、頑張ります!
X「スペーシアの試乗車には後席にシートバックテーブルが付いていたんですが、これを嫁と子供たちが欲しがってるんですよ。ホンダさんでもオプションで用意されていますよね。これを付けてもらえませんか?」
セ「あれは3万円近いんです。さすがにキビシイですよ」
X「じゃ、半分の1万5000円を負担するから付けてください」
セ「え~半分ですか……う~ん……わかりました!」
X「ありがとうございます。ついでと言ってはなんですが、持ち込みナビの取り付けを無料でやってくれたりしませんか? OKなら、もう他店には行きません!」
セ「わかりました! やっちゃいましょう!」
 よっしゃ(笑)。
●N-BOX 車両本体値引き16万5418 円 付属品(7万7058円) 値引き1万5000円 支払 い総額194万5000円
セ「決めてください!」
X「明日が大安なので、印鑑を持ってきます」

【交渉9日目】 ホンダA店へ。お祭りのイベントに子供たちは大喜び。ひとしきり遊んだ後、契約の手続きとなりました。
 さあ、注文書に印鑑を押す前に、もう一声(笑)。オプションカタログをペラペラめくってみます。
セ「Xさん、もう勘弁してくださいよ」(苦笑)
X「見てるだけですよ♪」
 と言いながらも何か欲しいオーラを発します(笑)。
セ「う~ん……もうわかりました。じゃあ、ボディコーティングを無料でやりましょう。それから中古ですけど、ナンバーフレームのキレイなのがありますから、オマケで差し上げます」
 これにて契約。大満足の結果です。なお、ホンダD店には丁重にお断りの電話を入れました。

From山口県
HONDA N-BOX
カスタムG Lターボホンダセンシング
18.0万円引き

値引き採点 5
車両本体と付属品7万7058円から18万418円引き。さらにコーティングとナンバーフレーム、ナビの取り付けが無料サービス。実質的な値引きは20万円を大きく超えている。



提供元:月刊自家用車


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ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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