カーライフ
更新日:2020.04.03 / 掲載日:2020.04.03

雪も降る冬の車中泊を快適に過ごすための方法!注意点や防寒対策アイテムも紹介します!

雪も降る冬の車中泊を快適に過ごすための方法!注意点や防寒対策アイテムも紹介します!

グーネット編集チーム

冬は外気温が低いために、あまりの寒さからエアコン等で暖房する方も多いでしょう。特に、東北地方や北陸地方、北海道地方など、寒さに厳しい地域ではより寒さ対策は重要なものになってきます。

クルマの中をエアコンで暖房すれば、何とか寒さに耐えることができるかもしれませんが、エンジン音が響いてしまう場所などでは周辺環境への配慮が必要なため、暖房を一晩中使用できないこともあります。

寒さが厳しい冬の季節では、車内の温度はどのくらい下がるものなのか、また、その温度が下がる車内で寒さをしのぐための防寒対策なども含めて解説します。

雪も降る冬の車中泊は車内温度に注意が必要です

雪も降る冬の車中泊は車内温度に注意が必要です

グーネット編集チーム

JAFの実験結果からも、冬に野外で防寒対策をせずに車中泊をするのは大変危険なことがわかります。

また、車中泊では室内温度が生死を分ける最も重要な要素となります。車内にいる限りは雪や風に当たる訳ではないので、一気に外気温と同じ室内温度になることはありませんが、如何に室内温度の低下を防ぐかが大きなポイントと言えるでしょう。

時々、エンジンを掛け暖房をつけ、室内温度が上がったら、エンジンを切ることで車内温度の低下を緩やかにすることができるでしょう。ここで注意したいのは以下の3点です。

・暖房(ヒーター)はエンジンを掛けている状態でないと利かない。
・エンジンを掛けっぱなしにすると、ガソリンを消費するため、いざと言う時になす術がなくなる可能性がある。
・積雪によりマフラーが塞がれると、一酸化炭素が逆流して車内に入ってくるため、一酸化炭素中毒になる恐れがある。

降雪が続いている中、エンジンを掛ける場合、雪がマフラーを覆っていないか確認して塞がれている様であれば、必ず雪を取り除いてからエンジンを始動してください。

クルマの構造と仕組みを理解して、冷静に対応しましょう。

エンジンと暖房をつけたまま寝るのも危険です

前述の通り、エンジンを掛けている状態でマフラーが塞がれた場合、排気ガスが逆流して車内に侵入し、一酸化炭素中毒を引き起こす可能性があります。そのため雪が降っている状態で、暖房するためにエンジンを掛けたまま寝てしまうと、気が付かないうちに雪がマフラーを覆ってしまう可能性があり非常に危険です。

一酸化炭素中毒で亡くなる方もいるくらい、雪が降っている時にエンジンと暖房をつけたまま寝るのは絶対にNGです。

また、救助が到着するまで、あるいは道路が復旧して自走できるまでにガソリンがなくなってしまうと大変なことになります。
基本的にはエンジンを掛けずに、何とかガソリンを温存する方法を取ることが最重要です。

雪も降る冬の車中泊で寒さ対策をしてエンジンを切った場合は?

エンジンをつけたまま寝るのが危険であれば、エンジンを切った場合はどうなるのでしょうか。これについては、JAFが実施に車中泊テストを実施していますので、その結果をご紹介します。

雪も降る冬の車中泊で寒さ対策をしないで過ごした場合どうなるか

何も寒さ対策をしない場合では、テスト開始から3時間ほどで耐えられない状態となり、ギブアップという結果になりました。エンジンを切って30分ほどでかなり寒くなり、その後だんだんと足の感覚がなくなっていったということで、かなり危険であることがわかります。その際の外気温は-11.1℃、車内温度は1.8℃でした。

エマージェンシーシートで寒さ対策をした場合

エマージェンシーシートとは、体温保持を目的としたアルミシートのことを言います。この対策もテスト開始から5時間半後には耐えられなくなるという結果になっており、その際の外気温は-12℃、車内温度は-3.9℃でした。
エマージェンシーシートは体温保持効果があるものの、通気性がないため、汗をかいて逆に冷えてしまったのが大きな原因と言えるでしょう。

毛布と使い捨てカイロで寒さ対策をした場合

毛布と使い捨てカイロの組み合わせでは、無事に朝まで過ごすことができました。外気温は-12.9℃、車内温度は-7℃でしたが、使い捨てカイロが大きな効果を発揮したため、毛布だけでの車中泊は乗り越えられない可能性が高いです。また、朝まで過ごせたとはいえ、使い捨てカイロが触れていない顔や足はかなり厳しい状態だったことがわかっています。

冬用の寝袋で寒さ対策をした場合

寝袋には高い保温効果があるため、この対策も朝まで過ごすことができました。とはいえ、やはり朝方の冷え込みは厳しいため、寝袋単体では寒さ対策として不十分だと言えます。

このように、いくら寒さ対策をしても、やはり雪の降った冬の環境で車中泊するのは難しいことがわかります。防寒対策は単体ではなく、「毛布と寝袋」「毛布と使い捨てカイロ」のように組み合わせて使う工夫が必要です。

寒い日の車中泊での防寒対策グッズ

あらかじめ防寒対策の用意がなければ、場所や状況によっては数時間で体温が低下し、最悪の場合、凍死する危険すらあります。
そこで、用意しておくべき防寒対策グッズを紹介します。

・毛布
・使い捨てカイロ
・防寒服
・冬山用寝袋
・エマージェンシーシート

時々車外へ出て雪かきをする必要があるかも知れないので、濡れて水分が染み込まない防水処理を施したコートやウインドブレーカーなどがあれば、併せて用意しておくことをおすすめします。

また、窓からの冷気を遮断するマルチシェードは、車内の温度降下を緩やかにする効果が期待できるためおすすめグッズです。

降雪地帯を走行するのであれば、防寒対策のための品々を搭載しておくと良いでしょう。


冬に車中泊をする場合や雪道を走行する場合は、防寒対策を整え、長靴やスコップの搭載に加え、ガソリンをできるだけ満タンにして備える必要があります。

また、降雪の中車中泊をする状況になったら、防寒対策をしたうえで、ガソリンの消費や車内温度の低下、一酸化炭素中毒に留意してください。

雪も降る冬の車中泊をより快適に過ごす方法

雪も降る冬の車中泊をより快適に過ごす方法

グーネット編集チーム

冬の車中泊は、エンジンをつけると一酸化炭素中毒の危険性が高くなりますが、近年ではモバイルバッテリーを利用して寒さ対策をする人が増加しているようです。モバイルバッテリーは以前に比べてかなり容量が増えており、エンジンを切った状態でも朝まで快適に暖房器具を使用することができます。

モバイルバッテリーを使用した寒さ対策

モバイルバッテリーを使用した寒さ対策として代表的なのが電気毛布です。電気毛布は定格50W前後で使用できる熱器具のため、温度を「弱」や「中」に設定すればモバイルバッテリーでも長く使い続けることができます。

そのほか電気式のファンヒーターもおすすめです。電気式のファンヒーターはスイッチを入れればすぐに温風が出てくるほか、コンパクトなデザインが多いので持ち運びにも便利です。また、電気毛布同様に温度を弱めに設定することで長時間使うことができます。

ただし、こういった電気器具も単独で使用するのではなく、窓の断熱を行ったり、毛布や寝袋と合わせて使用したりするのが効果的です。

モバイルバッテリーを使用する際の注意点

モバイルバッテリーには複数の規格があるため、事前に事前に電源プラグの規格を確認しておくことが大切です。万が一プラグの規格が違えば使えませんので、寒い車内で暖を取ることができません。

また、モバイルバッテリーは寒さに弱いため、車内温度があまりにも低い場合は使用できない可能性があります。
そのため、モバイルバッテリーだけに頼るのではなく、寝袋や毛布などの基本的な防寒グッズは必ず持っていくようにしましょう。

まとめ

冬の車中泊は車内温度をどれだけたもてるかがポイントになりますが、エンジンを掛けたまま寝るのは一酸化炭素中毒のリスクが高まり危険です。
とはいえ、エンジンを切ってしまえば耐えきれないほどの寒さが襲ってくるため、毛布や寝袋はもちろん、使い捨てカイロなどの防寒グッズを組み合わせ、しっかりと寒さ対策を行ったうえでエンジンを切ることが大切です。

また、最近ではモバイルバッテリーを使った防寒対策も可能となっているため、上手く活用して快適な空間をつくりましょう。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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