新車試乗レポート
更新日:2020.01.07 / 掲載日:2015.11.13
アウディ A6 アバント 試乗レポート(2015.11.13)
アウディ A6 アバント 試乗レポート
試乗
発売/2012年
プレミアムブランドに高品質なドイツの走りとハイテク装備でユーザーも満足
まずは簡単な車両の特徴から、車体は外から見える部分(外板)の素材はほぼアルミニウム。
サスペンションを取り付けるストラット周りまでアルミとなっており、それ以外をスチールとしたハイブリッドボディで「ウルトラライトウェイトテクノロジー」と呼ばれる技術が採用されてます。これにより先代モデルに対して大幅な軽量化を実現したモデルです。
次に安全性や走りの質を高めるためにボディの溶接にもこだわり、シームレス(継ぎ目が無い)
溶接を施し、接合の綺麗さと剛性確保の両立をしています。
現在はマイナーチェンジし4気筒モデルもある現行A6ですが、このモデルの発売当初は2.8Lと3.0LスーパーチャージャーのどちらもV6のエンジンのみでした。今回の試乗はベーシックなV6、2.8Lモデル。
先代4F(C6)モデルにも2.8Lモデルはありましたが、同じ2.8Lとは思えないくらい性格が違うのに驚く。簡単に言うと、とにかく低速からのトルクに振ったのが今回試乗のモデル。先代は高回転まで回してパワーが出てくる特性。時速100kmくらいまでの加速は7速DCTと低速トルクに振っている現行型が速い感じがありますが、それ以上だと伸びのある先代モデルの方が速いので日本国内ではこちらの方が向いているモデルと言える。
走りもアウディお得意のquattroシステムでとにかく安定してます。FRと乗り比べたり、ハンドルを大きく切った時には若干4WDであることをステアリングに伝えて来ることもありますが、それ以外はトルクステアもあまり出ず、たぶん言われなければ4WDと気づかない人が多いと思います。
そしてさすがはquattroシステム。現行4G(C7)モデルは標準が前後40:60のトルク配分で状況に応じてトルクを可変するタイプ、雪道を走ってもスタッドレスタイヤを履いていればオーバーステアやアンダーステアに陥る事が無く、雪道であることを意識せず走れる実力。
先進装備満載!こんな機能付いてたんだとあらためて認識!
走りばかりでなくハイテク機能も満載の4G(C7)モデル。こんな機能付いてたの?ってくらいに沢山機能があります。(オプション含む)他のインプレッションでは紹介されない部分をできる限り紹介いたします。
「こんな機能付いてたの!?」1
ドアロックを解除するとヘッドライトがついたり各ドア付近の足元を照らしたりします。さらにドアをあけると足元のスカッフプレートまで光る懲りよう光り物好きには堪らないですね。室内も大よその部分はLEDになっております。ルームライトや各席の足元、ドアトリムなどでLEDが使われております。
ドア付近の足元を照らすLEDライト
スカッフプレートも各ドアで光るようになっている
通常の室内照明やインパネからセンターコンソールにかけての足元、ドアトリムにもLEDが光る
「こんな機能付いてたの!?」2
さて、エンジンを掛けるとセンターのダッシュボードからモニターが出てきます。別に特別でも無いし据置の方がいいって話も聞こえてきそうです。ただこのモニターAUDIお得意のMMIという車両の状況や設定、オーディオやナビゲーションまで集中してこのモニターで表示、コントロールができます。
メーターパネルも中央部分がドットの細かいカラー液晶になったのがこのモデルの特徴です。先代モデルも多少色を使った液晶では有りましたが、このモデルは液晶部分にはスピード表示のほか、オーディオ関係や電話帳、ナビをセットすれば簡易表示でナビ表示もできる優れものです。さらにさらに、エアコンや他の機能による燃料消費量など、その他にも必要か?と思う表示までモニターに出せます。オーナーにならないと使いこなせない機能が満載です。
ハイテクカーである雰囲気を醸し出すA6ですが、光り物、MMIのモニター表示をハイテクと言っているわけではありません。国産車では当たり前になってきたアイドリングストップや減速時にバッテリーへ回生充電する機能はもちろん。さらにさらに機能があります。
MMIナビゲーションシステムにより車両の状況や設定、オーディオやナビゲーションまで一括操作
メーターパネルにはスピード表示のほか、オーディオ関係や電話帳が表示される。ナビをセットすれば簡易表示でナビも表示できる。
「こんな機能付いてたの!?」3
走りも設定次第で大きく変わります。「コンフォート」「自動」「ダイナミック」「個別」でエンジンやミッション、ステアリング特性が大きく変化します。設定でシートベルトの巻き取り量も変わります。この設定はMMIのモニターとダイヤルで走りながらでも簡単に変えられます。
アウディドライブセレクトで「コンフォート」「自動」「ダイナミック」「個別」の4パターンから走りを選択可能
エンジンやステアリング、シートベルトの巻き取り量などを好みに合わせられる
「こんな機能付いてたの!?」4
オーディオもBOSE社製のシステムが標準。社外品と同等は言わないまでもなかなか設定次第で良い音を出します。オーディオも最新機能!携帯やミュージックプレーヤーともBluetoothはもちろん、オプションでケーブルは必要ですが、USBやRCA、iPhoneのライトニングコネクタ(ドッグコネクタ用もあり)で直接接続もできます。SDカードやCD/DVDももちろん再生できます。
BOSE社製のシステムが標準装備
Bluetoothやケーブルを使って携帯やスマホ、ミュージックプレーヤーと接続ができる
(以下の機能はオプション)
「こんな機能付いてたの!?」5
駐車に便利な日産のCMでよく見た車両を上から見ているように移すモニター。サラウンドビューとアウディでは呼んでます。
サラウンドビューモニターで簡単に駐車ができる。
「こんな機能付いてたの!?」6
バックゲートは電動開閉はもちろん。荷物を持っているときでも開けられるように、足をバンパー下で動かすだけで開けられたりします。(バーチャルペダル機能)
「こんな機能付いてたの!?」7
さらにスバルのCMでおなじみのあの安全機能に似た安全デバイスも搭載してます。アウディプレセンスパッケージを選択すると搭載される低速での衝突防止に加え、高速や渋滞時含め前の車に追走&停止する事もできます。
この機能を支えているのがフロントガラス越しの単眼カメラ+バンパー左右フォグランプに見える位置にあるミリ波レーダーを使用して悪天候にも強い衝突被害軽減システムを備えております。
単眼カメラ
ミリ波レーダー
悪天候にも強い衝突被害軽減システム
「こんな機能付いてたの!?」8
フロントのオプションLEDヘッドライトも高機能!自動でハイビームとロービームを切り替えることもできるし、ハンドルを切ると切った方向の照射範囲が広がります。あのLEDライトの中にフォグランプもついてオールウェザーに対応。ライトだけで30万円のオプションも伊達ではないです。
今回の試乗車は以上の機能でしたが、紹介しきれない機能や車両によってナイトビジョンやBOSEの上行くバングアンドオルフセンの高級オーディオもオプションで用意されていたりします。
日本車にも見劣りしないハイテク機能とドイツ車の走り、そして誰もが知ってるプレミアムブランド。選択肢の一つとしてぜひ検討して欲しい1台。
アウディ A6 アバント(7速AT)
全長×全幅×全高 | 4940×1875×1495mm |
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ホイールベース | 2910mm |
トレッド前/後 | 1625/1615mm |
車両重量 | 1830kg |
エンジン | V6DOHCバルブ |
総排気量 | 2772cc |
最高出力 | 204ps/5250-6500rpm |
最大トルク | 28.6kg m/3000-5000rpm |
JC08モード燃費 | 11.8km/L |
サスペンション前 | 5リンクダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | トラペゾイダルダブルウィッシュボーン |
ブレーキ前後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 245/45R18 |
価格
アウディ A6 アバント | 640万~865万円(全グレード) |
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