カーライフ
更新日:2015.07.17 / 掲載日:2014.11.18
電気自動車の特徴とメリット・デメリット
goo-net編集チーム
ガソリン車は、ガソリンをエンジンで燃焼させて車を駆動させます。
対して、電気自動車は電力でモーターを動かして車を駆動します。
そのため、Electric Vehicle を省略して「EV」と呼ばれています。
両者は、動力が違うため、構造も全く違います。
ガソリン車でいうところのエンジンは、EVだとモーターですし、
燃料タンクは駆動用バッテリー、マフラーは車載充電器、
給油口はインバーターというように比較できます。
電気自動車(EV)のメリットとデメリット
・トルクの強いモーターを使用するので、スムーズに加速できる。
・減速時の熱エネルギーを回収して利用できるので、エネルギー効率が良い。
・夜間の電気料金が安い時間帯を利用して、家庭で手軽に充電できる。
・エンジン音や振動が少なく、走行中とても静か。
・デザインに自由度がある。
家計にやさしい(経済的)
電気代は、ガソリン代の9分の1ともいれ、減速時にエネルギーを回収すると
エネルギー効率はガソリン車の3倍近くなるといわれています。
そこに税金の免除や補助金の交付など、もろもろの維持費を考えると、
”電気自動車はガソリン車よりもお得だ”というプロもいるくらいです。
地球にやさしい
走行中に排気ガスを排出しないので、
大気汚染や地球温暖化の原因となる大気汚染物質(NOx)や二酸化炭素(CO₂)を出さず、
環境に良く地球にやさしい車です。
石油代替エネルギーの利用(エネルギー源の多様化)
石油以外のエネルギーを燃料とするので、石油依存や化石燃料枯渇を防ぎます。
補助金や減税制度を利用できる場合がある
EVは、購入時に申請することで、
国や住んでいる地方自治体独自の補助金を受け取ることができる場合があります。
また、自動車購入時の取得税は新車で非課税、中古で45万円控除されますし、
車検の際の重量税も免税となり、車検代や毎年の税金(自動車税)も安くなり大変お得です。
電気自動車(EV)のデメリット
・車を使用しなくても、徐々に放電してバッテリー残量が減る。
・寒冷地では、バッテリーの性能が低下する場合がある。
家庭の充電には時間がかかる
家庭用だと普通充電設備(100Vまたは200V)になるため、
フル充電に要する時間は約7~15時間ほど必要です(急速充電だと80%充電まで20~30分程度)。
ガソリン車が5分程度で済むことを考えると、その差は大きいといえます。
外出先での充電スタンドが少ない
普及してきているとはいっても、ガソリンスタンドに比べれば充電スタンドの数は圧倒的に少なく、
また、利用するには利用者カードへの登録や事前予約が必要などの制約がある場合も多くあります。
そのため、外出の際には、事前にルート上の充電スタンドを下調べしたほうが安心です。
車両価格が高い
普及が進んではいますが、まだ電気自動車は高価な乗り物で、
新車で400万円近いモノやそれ以上の車種もあります。
ですが、補助金や維持費が安いことを考えると、
最終的にはガソリン車とそれほど出費に差はでません。
航続距離が短い
航続距離は車種にもよりますが、90km~200kmくらいです。
また、寒冷地や冬場の寒い環境ではバッテリー性能が低下するので、航続距離も短くなります。
速度は100km以上出るので高速走行は十分可能ですが、
ガソリン車に比べて航続距離は短く、充電スタンドも少ないので、
外出の際は不便に感じる場合もあります。
バッテリーの安全性
現在、販売されている電気自動車のバッテリーは、主にリチウムイオン電池が使用されています。
このリチウムイオン電池は、、単位重量あたりの蓄積量が大きく、エネルギー密度も高くなります。
こういったリチウムイオン電池は、
電圧の制御や衝撃など取扱いを誤ると、破裂や発火の危険を伴う恐れがあります。
リチウムイオン電池を使用した携帯電話が、処分法を間違って火事の原因となる事件も、
実際に多く発生しています。
ガソリンエンジンでも、取り扱いを誤ると危険なのに変わりはないので、
そこまで心配する必要はないのですが、
今後は、安全なバッテリーの研究が課題となっていくでしょう。