中古車購入ガイド
更新日:2022.11.02 / 掲載日:2022.11.02
【N-BOX 中古車事情レポート】人気No.1モデルのねらい目はコレ!
文●大音安弘 写真●ホンダ
軽乗用車としてダントツの人気を誇るのが、ホンダの軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」シリーズだ。
2011月12月の発売以来、軽4輪車販売の上位を走り続けてきたが、現行型となる2代目が投入された2017年9月以降は、1位を独走中。今年の結果に大きく影響する2022年の上半期でも1位を獲得しており、2015年以降8年連続の首位獲得に王手をかけている。9月時点での年間累計販売台数は、2位となるスズキスペーシアと2倍の開きがあるため、その記録更新は現実となるのは間違いない状況だ。
そんなN-BOXの新車生産も、コロナ過やウクライナ情勢などの影響を受け、現時点での工場出荷の目安が6カ月程度とされている。軽自動車のニーズの高い春先までに購入するならば、中古車を検討がベターともいえる状況なのだ。そこで中古車市場でのN-BOXの動向を探ってみた。
レアだが、ホンダセンシング未装着車もあることを忘れずに!
2022年10月27日現在、グーネットに掲載される2代目N-BOXは、標準車が4599台。カスタムが、5827台となっており、計10426台にも上る。
数字から見れば、まさに潤沢な中古車が流通しており、探しやすい状況といえるだろう。愛車となるN-BOXを探す際、注意すべきは、先進の安全運転支援機能「ホンダセンシング」の非装着車が存在することだ。
2021年12月24日のマイナーチェンジ以降は、ホンダセンシングの非装着車が廃止されているが、それ以前のモデルではレスオプションが選択できた。そこでエントリーグレード標準車「G」の掲載車を調べてみると、2018年式のホンダセンシング装着車が79%。2020年式では94%まで上昇しているので、新しいほど非装着車は少なく、ホンダセンシングのニーズが高いことが分かる。さらに装着の有無で価格差を見ていると、若干、非装着車の方が安いようだが、大きな価格差ではない。ホンダセンシングが装着されているデメリットはないので、積極的に装着車を選んで欲しい。
新車の納車は半年以上。では登録済み未使用車はどうなのか?
値落ちが少ない中古車だけに、登録済み未使用車も気になる存在だ。調べてみると、想像するよりも2022年登録の未使用車は多い。標準車の場合、エントリーの「G」と中間グレード「L」が中心。少ないが4WD車も見つけられた。特別仕様車「コーディネートスタイル」も発見できる。キャラクター的にもターボ車は希少で、最上位の「EX」グレードは見つけることが出来なかった。一方、人気のカスタムは、なんと標準車よりも台数が多め。カスタムのエントリーグレードとなる「L」が中心となるが、コーディネートを加えた「コーディネートスタイル」や新設定の特別仕様車「Lスタイル+ブラック」も豊富。さらにターボ車も見つけやすいは、流石、拘り派が選ぶ「カスタム」らしいところ。数は少なめだが、最上位の「EX」も見つけられる。やはり4WD車は少数派だ。N-BOXの登録済み未使用車は、新車価格同等のものだけでなく、割安なプライスを掲げているものもあるので、吟味すれば良い買い物もできそうだ。
100万円でも現行型N-BOXは狙えるのか?
最後に100万円の予算で、現行型N-BOXを狙えるか調べてみた。もちろん、答えは、YESだ。修復歴無しのもので、過走行気味のものならば、初期のホンダセンシング搭載車も狙える。年間1万キロ走行ペース以下に制限すると、とコミコミ100万円以下のものは少なくなるが、車両価格100万円+諸費用ならば、2017年~2019年の自然吸気仕様の「Gホンダセンシング」や「G Lホンダセンシング」をなんとか見つけることはできそうだ。カスタムの場合、コミコミ100万円はちょっと難しそう。走行距離を問わなくとも、少ないのが現実だ。車両価格100万円+諸費用でも、過走行気味か修復歴車となりそう。こちらはもう少し余裕を持った予算が必要となりそうだ。車両価格で120万円~130万円まで上乗せすると、選択肢が増えてくる。この予算だと初期のターボ車も狙えるので、その価値はありそうだ。
まとめ
流通台数も多いN-BOXは、検討し易い軽スーパーハイトワゴンといえるだろう。軽のニーズの高さと人気車という二つの要因が重なることで、新車からの寝落ちが少ないのが現実。購入時は、予算だけに捕らわれず、乗換のタイミングを含め、自身に新車と中古車のどちらにメリットがあるのか、じっくりと検討して欲しい。そして、現状は納期の早さが魅力となる登録済み未使用車だが、新車との価格差が小さいため、新車との比較も行った方が、満足できる買い物になるはずだ。また先進安全運転支援機能「ホンダセンシング」のような新機能は、安全対策のために軽自動車でもしっかりとアップデートされていくので、新しいほど進化していることも覚えていて欲しい。