車の歴史
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.11.13

ポルシェの歴史・概要と優位性とは

ポルシェの歴史・概要と優位性とは

goo-net編集チーム

ポルシェとは、ドイツに本社のある自動車会社「フェルディナント・ポルシェ名誉工学博士株式会社」の略称、およびそのブランド名です。

母体は「ビートル」の愛称で有名なフォルクスワーゲンタイプ1の設計をした、1931年設立の車体デザイン事務所であり、一般的な乗用車だけでなく戦時中は戦車のデザインも手掛けていました。

戦後の復興期である1948年からは、自社で自動車を製造・販売するようになり、1964年に初お目見えした「ポルシェ911」は、高級スポーツカーの代表格として現在まで改良を重ねられながら、50年以上販売され続けています。

長く911のような2シーターの高級スポーツカーを専門に、製造・販売してきたポルシェですが、1990年代に訪れる最大マーケットのアメリカでの販売不振に伴い、安価なロードスター、「ボクスター」を投入します。
その結果、業績がうなぎのぼりに回復したポルシェは、2008年にはフォルクスワーゲン社の株式を多く手中にし、事実上傘下に収めます。

しかし、本業と違う金融・株式ビジネスによるポルシェの野望は結局失敗し、逆に2012年にはフォルクスワーゲン社から株式をすべて取得され、現在ではその完全子会社となっています。

ポルシェの歴史

1931年:創業者であるフェルディナント・ポルシェがドイツのシュトゥットガルトでデザイン事務所を開業
1936年:フォルクスワーゲンの源流タイプ1完成
1942年:ドイツ国防軍の戦車「タイプ205」を設計
1945年:第二次世界大戦終結、フェルディナントが労働力搾取を理由にフランスで逮捕される
1947年:フェルディナント・ポルシェ釈放
1948年:オーストリアでフェルナンドの息子、フェリー設計の356生産開始
1951年:創業者フェルディナント・ポルシェ、死去
1961年:F1参入開始、翌年フランスグランプリで初勝利
1964年:356の後継車として911の発売を開始
1969年:フォルクスワーゲン(以下VW)とエントリーモデルの914を発売開始
1971年:大幅な経営陣の改変・ポルシェ家の同族経営体制を解消
1978年:新しいフラッグシップ車種として928を発表、FFからFRへの転換を開始
1981年:911の後継車として944を発表
1985年:F1参入21年目にして初のドライバーズ・タイトル、コンストラクターズ・タイトルを獲得
1991年:944の後継車として968を発表
1995年:928と968を生産中止、FRへの転換を断念し911の生産続行を決定。
1996年:ロードスター車種、ボクスターを発売開始
1998年:水冷へ転換・新設計された911を発売開始
     フェリー・ポルシェ死去
2002年:ポルシェ初のSUVである「カイエン」を発売開始
2005年:VWの株式取得を開始
2009年:4ドアセダンのパナメーラを発売開始
2012年:VW、ポルシェ株の買収完了以降完全子会社となる
2013年:年間生産台数16万台を突破
2014年:小型SUVのマカンを発売開始

ポルシェの世界販売拠点

基本的に、ポルシェは本社のあるドイツ国内で生産されており、パナメーラ、カイエン、マカンはライプツィヒの第2工場で主に生産されている一方で、フラッグシップ車種である「911」はツッフェンハウゼンの本社工場で製造されています。
ボクスターとケイマンも同工場で生産されていますが、生産能力を超える台数分は他社に委託されていました。

主な委託先はフィンランドなどでしたが、外部での委託生産は現行モデルとその後継モデルも含め、2016年8月で終了し、現在全てのポルシェの2ドアスポーツカーが、本社工場で生産されています。
また、販売についてはポルシェ本社が主要輸出市場においての、販売・流通を直接管理する方針を取っているため、アメリカ、イギリス、イタリア、スペイン、オーストラリアなどでは現地法人を直営しています。

なお、ポルシェの日本市場参入は1952年で、1997年までは現・ミツワ自動車が、輸入代理店として輸入・販売を行なっていました。
ですが、現在では本社の方針に従い設立された「ポルシェジャパン株式会社(ポルシェ本社100%出資)」が、輸入・販売を取り仕切っています。

ポルシェ販売台数の内訳と動向

ポルシェの2017年上半期(1~6月)世界新車総販売台数は、新記録となる12万6497台で、前年同期比は7%増という好成績を収めています。
主な国・地域別市場別実績は以下の通りです。

中国・・・3万5864台(前年同期比18%増)
アメリカ・・・2万7568台(前年同期比3%増)
ヨーロッパ・・・4万2972台(前年同期比6%増)

また、モデル別ではマカンが引き続き好調でポルシェブランドの最主力車種の座を維持、約5万台の売り上げは前年同期比11%増と、2桁の伸び率を見せています。

次点は3万5601台を売り上げたカイエン、PHVハイブリットの搭載が話題になった新型パナメーラは、前年同期に対して54%の売り上げ増という、大躍進を記録しています。
ポルシェ全体での2016年の世界新車販売台数は、23万7800台と過去最高でこれは6年連続の快挙でしたが、上半期の結果を見る限り、今年度もそれを超えてくることが予想されます。

ポルシェの主な車種(現行のみ)

・911
言わずと知れたポルシェのフラッグシップ車種、オープンカーであるカブリオレやターボなど、豊富なラインナップがなされている。

・カイエン
ポルシェとして初めて販売された5人乗りのSUV。
ポルシェがスポーツカーとして培ってきたスポーツ性能と併せて、さまざまな路面を走破する実用性をも兼ね備えた、ポルシェの人気モデル。

・718ボクスター&ケイマン
オープン車種であるボクスターのハードトップバージョンがケイマン、どちらもポルシェとしてはリーズナブルな価格設定がされている。

・マカン
現在NO1の人気を誇る、ミドルサイズのクロスオーバーSUV。

・パナメーラ
ポルシェとして初投入したフル4シーターの4ドアセダン、一流のスポーツカーでありながら高級サルーンの快適さを兼ねるモデル。


ポルシェの中古車一覧
http://www.goo-net.com/usedcar/brand-PORSCHE/index.html

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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