ドライブ
更新日:2019.09.06 / 掲載日:2019.09.06
運転が上達するハンドル操作のコツとは?

グーネット編集チーム
クルマの基本動作であるブレーキやアクセル、ハンドルの操作はスムーズであればある程、同乗者は安心して心地良い快適なドライブを満喫することができるでしょう。逆に、急加速や急ハンドル、急ブレーキなどの「急」な操作は、同乗者を不安や不快にさせるだけではなく、事故を誘発するなど危険なドライブにもなりえます。
足の操作よりも手での操作の方が得意なのは言うまでもありませんのでまずはスムーズなハンドル操作を身に付けましょう。
ここでは、運転が上達し、誰もが安心して乗車できるハンドル操作のコツについて解説します。なかなかスムーズなハンドルさばきができないと思っているドライバーの方は、是非参考にしてください。
ハンドルがうまく回せない理由と対策
ハンドルがうまく回せない理由としては、どのようなものが考えられるのでしょうか。またその理由を考えるとともに、対策も考えてみましょう。
まず、不適切な運転姿勢がハンドルがうまく回せない理由になっていることがあります。ハンドルと身体が近すぎても、両腕が伸び切っていてもうまくハンドル操作ができません。
この場合は、まず力を抜いて力まないことが大切です。その上で運転姿勢を今一度チェックしてみましょう。また、ハンドルがうまく回せない理由としては、クロスハンドルにおいてどこで手を離していいのかわからない、どのタイミングで手を握り直して良いのかわからないなどが考えられます。
何度も運転して自然と身に付けることもできますが、まずは曲がる方向とは逆の手でハンドルを押して回すことを意識しましょう。その上で、曲がる方向にある手がハンドルの下部にきて苦しくなったら握り直すといいでしょう。
ハンドルの正しい握り方

グーネット編集チーム
まず、ハンドルの正しい握り方からおさらいしていきましょう。
ハンドルの握り方は自動車教習所で習ったはずですが、実際に運転する際にはきちんとしたハンドルの握り方ができていない人が多いようです。
きちんとしたハンドルの握り方をできる姿勢が、基本的には、適切な運転姿勢とも言えます。また、適切な運転姿勢にすることで、スムーズな運転操作ができ、カーブでも身体がふらつくことなく、常に安定した姿勢が維持することができます。
正しいハンドルの握り方
ハンドルの最上部を両手で握っている状態で、腕が伸び切らずに少し肘が曲がる位置に、シートバックの角度とスライドを調節します。この時、背中やおしりはシートと隙間ができないように深くシートに腰かけます。
その状態で腕の力を抜いて、ハンドルを握ります。その際、ハンドルを時計に見立てたとして、左手は9時、右手は15分の位置でハンドルを握るのが、正しいハンドルの握り方です。
かつては10時10分の位置で握るよう自動車教習所で指導されていたことが多いようです。これは、パワーステアリングがなかった時代の名残で、右手は2時、左手は10時の位置でハンドルを握るのが重いハンドルを回す上で力が入りやすかったからです。一方で、右手は2時、左手は10時の位置でハンドルを握ると両腕をより高い位置で維持するため、肩が凝るとともに、心臓より高い位置となるため、腕が疲れやすいことも挙げられます。
現在ではパワーステアリングが標準装備となったため、リラックスしてハンドル操作が可能な右手は3時、左手は9時の位置が推奨されています。
また、掌で軽くハンドルを押すようなイメージでハンドルを軽く握ります。腕と手の力を抜くのは、路面の凹凸や段差によりハンドルが取られやすくなる場面でも、スムーズに対応するためです。
ハンドルの持ち方の種類について
直進状態では、両手を右手は3時、左手は9時の位置で握っていれば良いのですが、ハンドルを回す時はどうすれば良いのでしょうか。ハンドルを切る際には、いくつかの持ち方があるので、それぞれの特徴とメリットあるいはデメリットを紹介します。
クロスハンドル
自動車教習所で教えられる一般的な持ち方です。交差点を曲がる場合など、低速で旋回する際など舵角の大きい時に用います。右手は3時、左手は9時の位置で握っている状態からそのまま両手でハンドルを回し、左折であれば左手が6時から7時の位置に来たところで一旦左手を離して、右手とクロスするように左手でハンドルを握り直す持ち方です。確実に両手でハンドルを操作できる反面、一瞬片手運転になることや前傾姿勢となるために、シートから身体が少し離れる点がデメリットとして挙げられます。
送りハンドル
レースなどのスピードを維持したままのカーブで使う握り方です。そもそも自動車教習所ではそのようなシチュエーションの走行はしないため、推奨はされていません。ハンドルを持つ手をクロスさせずに、舵角に対して足りない分は握り直して、切り足す持ち方です。ハンドルから手を離さないため安全と言ますが、どれぐらいハンドルを切ったのかわかりにくいのがデメリットと言るでしょう。また、教習所では教えないため、どうしても自己流になってしまう点も挙げられます。
プッシュプルハンドルとも言われ、やや上級者向けの持ち方です。十分、空き地などで練習してから使いましょう。
片手ハンドル
片手ハンドルとは、文字通り片手だけでハンドルを切るやり方です。片手ハンドルで運転されている方はよく見られますが、片手ハンドルでは確実なハンドル操作ができないばかりか、段差や凹凸によるハンドルのブレに対して素早く対処できないといったことが考えられます。それによって、事故につながる可能性もあるため、片手ハンドルは非常に危険な持ち方と言えます。
内掛けハンドル
内掛けハンドルとは、ハンドルを内側から握る持ち方です。簡単に大きなカーブを曲がることができますが、地面にハンドルを取られたり、万が一の事故の際にハンドルに腕が巻き込まれて大けがにつながってしまうこともあります。
この内掛けハンドルは片手ハンドル同様、非常に危険な持ち方です。
安全でスムーズなハンドル操作が、運転の上達の秘訣です。しっかり両手を添え、カーブの途中でハンドルを戻すような場面でも、しっかり対応できるようなハンドル操作に心がけましょう。
カーブとバックの場合のハンドルの基本的な回し方
次にハンドルの基本的な回し方を見ていきましょう。シチュエーションにあった回し方があるので、慣れるまでは意識してハンドル操作を行いましょう。
カーブの場合のハンドルの基本的な回し方
カーブの場合はハンドルが90度くらいまでの舵角までは両手で回します。イメージとしては左カーブの時は右手を下から上へ押し上げるように操作します。右カーブでは逆の左手で押し上げるイメージです。これはハンドルを押し上げる反力で身体をシートに押し当てて固定することができ、安全にハンドル操作ができるからです。
ハンドルの回し方は一度に回さないで、舵角とクルマの動きを見ながら、足りない場合は切り足すイメージで行います。
バッグの場合のハンドルの基本的な回し方
バックの場合は、前進とはハンドルの回す方向が逆になります。基本的にハンドルの回し方は、前進のクロスハンドルと同じです。最初のうちは頭でハンドルの回す方向やタイヤの向きを考えてしまうため戸惑うかもしれません。空き地や他の車両の邪魔にならない駐車場などで練習をして、感覚で覚えるようにしましょう。
ハンドル操作がうまくなるコツ
ハンドル操作がうまくなるコツとしては、まず基本を身に付けることです。決して自己流ではなく、ベテランのドライバーと比べ、自分とどう違うのかを理解した上で正しいハンドル操作を練習しましょう。この記事で紹介した内容をしっかりと理解して落ち着いてハンドル操作を行えば難しいことはあまりないかと思います。
基本に忠実に経験を積めば誰でも反動操作は上達しますので諦めずに継続して運転しましょう。
まとめ
スムーズなハンドル操作が身に付けけば、同乗者も急ハンドルなどのストレスがなく快適に感じられるドライブを楽しむことができるようになります。スムーズにハンドル操作ができない方は、運転姿勢から疑って、なおかつハンドル操作が自己流になっていないかを客観的に知ることが大切です。
ハンドル操作に自信のない方は、他の人のハンドル操作を見て、どこに原因があるのか知ることから始めましょう。