輸入車
更新日:2020.04.11 / 掲載日:2020.04.11
アルファ ロメオ クアドリフォリオ
文●ユニット・コンパス
※中古車参考価格はすべてグーネット2020年3月調べ。
※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2020年5月号の内容です)
高級、高性能を極めるハイパフォーマンス・ブランドに注目。歴史、ラインアップ、おすすめ中古車まで多角的な内容で紹介します。
ブランド再興の旗印は幸運の四葉のクローバー
ニュル最速記録を持って登場した新世代モデル
古豪復活。2017年、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおいて、アルファ ロメオのジュリア クアドリフォリオが「量産セダン最速(7分32秒)」記録を、ステルヴィオ クアドリフォリオが「SUV最速(7分51秒7)」の記録を打ち立てる。
それはプレミアムブランドとして再出発を図るアルファからの、ライバルであるドイツ勢に対する強烈な先制パンチであり、世界中のファンに対する強烈なアピールとなった。
イタリア・トリノで誕生したアルファ ロメオは、2020年に創業110年を数える老舗自動車会社であり、その歴史はモータースポーツとともにあった。創業当初、アルファは自社モデルの性能をレースにて実証することで、アルファの名は欧州、そして海を超えて響き渡った。戦後、量産車メーカーに転身してからも、走りに対するこだわりは強く、高性能かつ操る楽しさを追求した名車を数多く生み出してきた。
その高性能モデルに与えられてきたのが、白地に四葉のクローバーをあしらった「クアドリフォリオ」。もともと、アルファ ロメオのレーシングドライバーであったウーゴ・シヴォッチが験担ぎとしてマシンのノーズに描いたのがその始まりだ。
現代のクアドリフォリオは、AMGやMに匹敵する存在として開発された。心臓は、510馬力を発生する2.9LV6ツインターボ。90度のバンク角を持つそれは、フェラーリとの繋がりを強く匂わす。
デザインだけでなく、性能においてもドイツ勢と互角となったアルファのハイパフォーマンスモデル。まさに心を掻き立てる存在だ。
HISTORY
幸運のお守りが呼んだ勝利
1923年、ウーゴ・シヴォッチが幸運のお守りとしてシンボルマークを描くと、その年のタルガ・フローリオで総合優勝を果たした。
高性能モデルの証として
幸運の「クアドリフォリオ(四葉のクローバー)」は、戦後登場したモータースポーツ由来の高性能モデルに用いられることになる。
世界最高の舞台で大暴れ
1990年代当時、世界最高峰とされたドイツツーリングカー選手権に155 V6 TIが参戦。20戦中10勝という輝かしい戦績を残した。
ブランドを代表する存在として
スポーティな標準モデルをさらに高性能化し走りを磨き上げたハイパフォーマンスモデルはいつの時代でもアルファの花形だ。
そのプライドは、頂点であるF1に由来する
1950年に始まったFIA F1世界選手権。その最初のチャンピオンチームは、アルファ ロメオであった。2017年にプレミアムブランドとして再出発したアルファは、30年ぶりにF1の舞台に戻ってきた。モータースポーツとの繋がりが求められるハイパフォーマンスカーの世界においては、これ以上ないアピールだ。2019年にはF1参戦を記念した限定車をザウバー・エンジニアリングと共同開発。専用パーツにはF1チームのノウハウが注ぎ込まれた。
ベースモデルとは一線を画すパワフルなエンジン。そして鍛え上げられたシャシーにより、圧倒的な速さと操る楽しさを提供する。
アルファ ロメオ クアドリフォリオの現行ラインアップ
ジュリア クアドリフォリオ
2016年にニュル量産4ドアセダン最速記録したことも話題に。2019年にはF1マシンから着想を得た専用装備を採用した限定車「ジュリア クアドリフォリオ F1 トリブート」も登場。
ステルヴィオ クアドリフォリオ
510馬力ものパワフルなエンジンを搭載し、電子制御式4輪駆動で官能的なドライビングを生み出すSUV。限定車「ステルヴィオ クアドリフォリオ F1 トリブート」も存在する。
いまオススメの中古アルファ ロメオ クアドリフォリオ
ジュリア クアドリフォリオ
新世代アルファのイメージリーダーとして登場したジュリアの高性能バージョンで、新車価格はベースモデルの約2倍。その最高速度は300km/hを超える。ボンネットは軽量なカーボン製だ。
中古車参考価格帯:670万円~880万円(17年~20年 ジュリア クアドリフォリオのみ)
ステルヴィオ クアドリフォリオ
510馬力を発生する2.9LV6ツインターボを搭載する高性能SUV。圧倒的なパワーを独自の電子制御式4輪駆動により路面に伝える。獰猛な顔立ちから想像されるとおり、その走りは過激だ。
中古車参考価格帯:750万円~860万円(17年~20年 ジュリア クアドリフォリオのみ)
4C
1.7L直4ターボの「1750」ユニットをミッドシップに搭載し後輪を駆動するスポーツカー。軽量設計が特徴で、デザインはスーパースポーツモデルの8Cからインスパイアされた美しいもの。
中古車参考価格帯:650万円~800万円(14年~20年 全グレード)
ジュリエッタ
スタイリッシュな5ドアハッチバックであるジュリエッタ。その最強モデルが1.7Lターボの「クアドリフォリオ ヴェルデ」だ。現行モデルでは「ヴェローチェ」と名称を変え販売中。
中古車参考価格帯:75万円~320万円(12年~20年 全グレード)
ミト
当時もっともコンパクトなアルファとして作られたミトの上級モデルとして設定されたのが、「クアドリフォリオ ヴェルデ」。フロントフェンダーには四葉のクローバーを誇らしげに掲げる。
中古車参考価格帯:60万円~210万円(09年~18年 全グレード)
159
中型スポーツセダンである159にもクアドリフォリオは存在した。2.2JTSセレスピードをベースにした限定車で、18インチホイールやスポーツサスなどでスポーティにチューンされていた。
中古車参考価格帯:50万円~190万円(06年~11年 全グレード)