中古車購入
更新日:2024.12.16 / 掲載日:2020.11.03
ロータス エキシージの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

軽量スポーツモデルを中心にさまざまなスポーツカーを生み出しているロータスが製造する車「エキシージ」に関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
ロータス エキシージの歴史
ロータス エキシージは、同ブランドのライトウェイトカーである「エリーゼ」をルーツとする2シータースポーツカーです。エリーゼのレースカー仕様として開発された「スポーツエリーゼ」の市販バージョンとして2000年にデビューを果たし、2020年現在ではシリーズ3といわれる3代目モデルが販売されています。究極のロードカーを追求し、公道走行ができるように細部は変更されているものの、その大部分はサーキット走行に特化したスポーツエリーゼを踏襲しました。エキシージはロータス製のスポーツカーですが、一貫して他社製のエンジンが搭載されているのが特徴です。
シリーズ1とよばれる初代モデルにはローバー製が、シリーズ2以降はトヨタ製のエンジンが採用されており、ロータスによってエキシージに最適なチューニングが施されています。そのエンジンはミッドシップにレイアウトされ、後輪を駆動することでスポーツカーならではの高い旋回性能を実現させました。
そこに組み合わされるトランスミッションは、スポーツカーを操る喜びを持ち合わせたMTと、エキシージの高性能を手軽に味わえるATの2種類があります。ロータスの本社があるイギリスは日本と同様左側通行のため、右ステアリングがデフォルトです。以前のロータス車では左ハンドル仕様が輸入されたときもありましたが、エキシージは右ハンドル仕様のみが輸入されています。そのため、自然な車両感覚・運転のしやすさに繋がりました。
そんなロータス エキシージは、2020年の6月にシリーズ1の誕生20周年を記念したモデル「エキシージ スポーツ 410 20thアニバーサリーエディション」を発表しました。このグレードは、最新グレードであるエキシージ スポーツ 410をベースにして、初代のシリーズ1に敬意を込めたインテリア・エクステリアとなっています。全世界で150台を限定に製造されている限定モデルです。
数々の歴史とドラマを生み出してきたエキシージですが、2021年にはファイナルエディションが発表され、ついに生産終了が決定しました。ファイナルエディションは、以下の3グレードが設定されました。
・エリーゼスポーツ240
・スポーツ390
・スポーツ420
いずれも3.5L スーパーチャージャー付きV6エンジンを搭載。なお、エキシージスポーツ420ファイナルエディションは、すでに生産が終了したエキシージスポーツ410の後継で、エキシージの中では最速モデルとされています。
エキシージ S
サーキットの雰囲気を手軽に味わえる「エキシージ S」
シリーズ2のベースグレードが「NAエンジン」を搭載しているのに対し、エキシージ Sのエンジンには「スーパーチャージャー」が組み合わされており、よりパワフルなスポーツ走行を楽しめます。現行のシリーズ3のエキシージ Sには当初からスーパーチャージャーが搭載されており、サーキットの雰囲気を手軽に味わうことが可能です。
また、Sパワートレインはトヨタ製ものが用いられています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2008年式:628万円
2013年式:628万円
2014年式:635万円~655万円
2015年式:658万円~670万円
2016年式:700万円~780万円
2019年式:995万円
2020年式:768万円
エキシージの各グレードに共通しますが、中古車の数はエキシージ Sも決して多くはありません。先代モデルは年数も経過しており、ほとんど流通していませんが、現行モデルであれば多少は増えます。
走行距離が多いものでも数万km程度のため、良好なコンディションは期待できますが、メンテナンスの費用もあわせて予算を考えましょう。
先代モデルとの比較
この世代のエキシージSは、ロータス製のボディにトヨタ製のエンジンが搭載され、そこにスーパーチャージャーと6速MTが組み合わされます。レースカーであるスポーツエリーゼをベースに開発されたため900kgという軽量ボディで、高い次元のスポーツ走行が楽しめます。
この世代のエキシージSは、現時点の中古車は1台しか確認できませんでした。最終型の発売から10年近く経過しているため、今後も中古車が増えることは考えにくいでしょう。
エンジンは1.8L直列4気筒スーパーチャージャー最高出力221ps。ボディサイズは全長3805×全幅1725mm×全高1160mmです。
第3世代(現行モデル):2013年~
エキシージSの2代目にあたる現行モデルでは、先代がヨーロッパの排ガス規制に対応できず生産完了したのを受けて、規制をクリアするため、最新技術が導入されています。当初はMT車のみが販売されていましたが、のちにパドルシフトを備えたATモデルも追加されました。エキシージのスポーツ性能を損なうことなく、オールラウンドなカーライフが送れるように作られています。
この世代の中古車も他のロータス車の例にもれず、絶対的台数は多くありません。しかし、新車時の6割~7割程度の中古車価格がついているので、チェックの必要はあるもののコンディションの良好な個体が期待できそうです。
エンジンは3.5L V型6気筒スーパーチャージャー最高出力350ps。ボディサイズは全長4080mm×全幅1800mm×全高1130mmです。
人気のあるカラー
・ソリッドイエロー
・ソリッドレッド
・メタリックブラック
・メタリックホワイト
・レーシンググリーン
・メタリックグレー
・メタリックシルバー
・メタリックブルー
・エキシージオレンジ
・メタリックオレンジ
ロータスのイメージカラーとして知られている黄色が好まれる傾向にあり、この中では「ソリッドイエロー」が人気です。
エキシージ S ロードスター
高次元のスポーツ走行が楽しめる「エキシージ S ロードスター」
この世代のエキシージに共通した点として、トヨタ製エンジンとスーパーチャージャーが組み合わされており、エキシージ S同様高い次元のスポーツ走行が楽しめます。オープンカーならではの爽快感や開放感はそのままながら、ロードスター特有の性格を考慮した設計がなされました。
安定した走行感覚が味わえるよう最高出力はエキシージよりも若干抑えられていますが、ボディはエキシージ Sより軽量化されています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2015年式:730万円
2016年式:755万円
2018年式:流通量希少により算出不可
2020年式:773万円
エキシージSロードスターの中古車は現時点で、3台しか確認できませんでした。ただし、台数が少ないからといって、見つけてすぐ飛びつくのは危険です。高級スポーツカーとして、メンテナンスの費用や手間も考え、慎重に選ぶようにしましょう。
先代モデルとの比較
2013年から販売されていたSシリーズに追加される形で、そのコンバーチブルバージョンとしてエキシージ S ロードスターが登場しました。
トヨタ製のエンジンにトヨタの可変バルブタイミング・リフト機構であるVVT-iが組み合わされ、ベースとなったスポーツエリーゼと同様の走行性能が味わえます。また、コンバーチブルならではの走行感を五感で感じ取ることができるのが特徴です。そのため、軽量のソフトトップが走り出す瞬間からオープンカーを操る喜びを体感させます。トランスミッションは6速MTと6速ATがラインアップされ、右ハンドル仕様のみが設定されています。
なお、2020年時点でエキシージのコンバーチブルモデルとしての役割は、のちに登場したスポーツ350ロードスターに譲っています。
このグレードの中古車は、片手で数えるほどの台数しか流通していないです。エキシージのコンバーチブルモデルは他のグレードもあるため、エキシージ S ロードスターに固執せず、検討する対象を広げてもいいかもしれません。
エンジンは3.5L V型6気筒スーパーチャージャー最高出力350ps。ボディサイズは全長4070mm×全幅1800mm×全高1130mmです。
人気のあるカラー
・ソリッドイエロー
・ソリッドレッド
・メタリックブラック
・メタリックホワイト
・レーシンググリーン
・メタリックグレー
・メタリックブルー
・メタリックシルバー
・エキシージオレンジ
・メタリックオレンジ
この中では、純白の「メタリックホワイト」が人気です。
エキシージ カップ 430
国内10台限定で発売された「エキシージ カップ 430」
それまでエキシージに搭載されていたエンジンよりもさらにパワフルなエンジンを採用し、この高性能を遺憾なく発揮するため、エアロパーツが多用されました。純粋に走行性能やパフォーマンスをとことん追求したグレードで、他のグレードとは全く異なる存在ともいえます。
中古で購入する際の目安となる予算
中古車市場では2020年式が確認できたこともありましたが、もともと10台限定で販売されていたので、中古車として流通していること自体が奇跡と言えます。いずれにしても、エキシージ カップ 430を中古車で購入できる可能性はかなり低いでしょう。
先代モデルとの比較
限定モデルとして2019年に登場したエキシージ カップ 430は、エキシージの中でもモータースポーツでの速さを見据えて開発されたグレードです。
トヨタ製3.5Lエンジンに新型スーパーチャージャーとインタークーラーを組み合わせることで、従来のエキシージよりも大幅にパワーアップしています。これにクロスレシオの6速MTが搭載され、エンジンパワーのおいしいところを確実に路面へ伝えてくれるのが特徴です。
また、エアロパーツを多用するとともに、エキシージ カップ 430の真髄を引き出す高い空力性能を追求したボディデザインが、高いダウンフォースを発生。専用の鍛造アロイホイールも特徴のひとつで、ブラックなルックスが全体の外観を引き締めるとともに、超軽量なホイールが走行性能の向上に一役買っています。
このグレードは10台しか日本に輸入されず、選ばれたオーナーが大切に保管していると思われるため、その中古車が流通することはほぼ期待できません。
エンジンは3.5L V型6気筒スーパーチャージャー最高出力436ps。ボディサイズは全長4070mm×全幅1800mm×全高1130mmです。
人気のあるカラー
・ビビッドグリーン
・バトルシップグレー
・デイトナブルー
一般的に人気の白系や黒系ではなく個性的なカラーがラインナップ。この中では、鮮やかな青色が目を引く「デイトナブルー」が人気です。
エキシージ スポーツ 350
ロータスならではの高い操縦性を誇る「エキシージ スポーツ 350」
搭載されるトヨタ製のV型6気筒エンジンはロータスによりチューニングされ、グレード名のとおり発生させる350ps(258kW)のハイパワーが卓越したパフォーマンスを発揮します。また、ロータスならではの高い操縦性を誇るのもこのグレードの特徴で、キビキビとした走りや衝撃的なドライビングを楽しめるモデルです。
中古で購入する際の目安となる予算
2020年にはわずかながら中古車市場に流通しており、走行距離が2万km未満と少なめの個体も見られていたようです。ただし、運よく中古車市場で出会えたとしても、新車とほぼ同等の価格である可能性があります。
先代モデルとの比較
エキシージ スポーツ350がエキシージのラインアップに加わったのは、2016年のことです。軽量アルミのシャシー構造と空力効率の高いコンポジットボディが採用されており、エキシージSと比較して51kg軽量化されています。
また、走行性能をさらに高めるためのサスペンションチューニングやハイパワーエンジンとの組み合わせが、0-100km/h加速3.9秒・最高時速274km/hという驚異の性能を実現させました。これに対応するためブレーキ性能も強化されており、公道仕様のロータス車で最大のキャリパーやローターが採用されています。
スポーティさがあふれるインテリアもスポーツ350が持つ特徴で、レッドやイエローの軽量スポーツシートやドアパネルが英国車特有の雰囲気を醸し出しているのが特徴です。
エンジンは3.5L V型6気筒スーパーチャージャー最高出力350ps。ボディサイズは全長4080mm×全幅1800mm×全高1130mmです。
人気のあるカラー
・ソリッドイエロー
・ソリッドレッド
・メタリックブラック
・モータースポーツブラック
・メタリックホワイト
・エンパイアグリーン
・モータースポーツグリーン
・メタリックグレー
・ボルテックスグレー
・エリーゼグレー
・メタリックダークグレー
・パールイエロー
・ビビットグリーン
・アイソトープグリーン
・スカイブルー
・メタリックシルバー
・アークティックシルバー
・ファイアーレッド
・アズールブルー
・エリーゼブルー
・デイトナブルー
・パールホワイト
・メタリックオレンジ
・バーントオレンジ
この中では、鮮やかな黄色の「ソリッドイエロー」と、鮮やかな赤色の「ソリッドレッド」など、純正カラーが人気です。
※本記事は、2024年11月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。