中古車購入ガイド
更新日:2021.10.21 / 掲載日:2021.04.19
トヨタ アクア(10系)の中古車選びに知っておきたい特徴とグレード構成

プリウスで培ったハイブリッドテクノロジーを、コンパクトカーに注ぎ込んで生まれたのがトヨタ アクア。プリウスと同様、ハイブリッド専用車として開発されたこともあり、燃費性能が極めて優秀である。取りまわしのよさ、使い勝手にも優れ、10年以上も生産されるロングセラーであることも納得の1台だ。ここでは、トヨタ アクア(10系)の注目グレードをピックアップしてみた
トヨタ アクア(10系)ってどんなクルマ?

2011年12月に発売されたトヨタのハイブリッドカーがアクア。全長3995mm、全幅1695mm、全高1445mm(デビュー当時の値)と、3代目ヴィッツ(130系)とほぼ同サイズで、5ナンバー登録となる。エクステリアは流線型フォルムを基本としながら、スポーティさも備えて幅広い層に好まれるデザインなのが魅力。エンジンは1.5L 直4DOHCを搭載し、最高出力は74馬力を発揮する。これに61馬力のモーターを組み合わせ、JC08モード35.4km/Lという世界トップレベルの燃費(デビュー時)を実現した。
インテリアは、センターレイアウトのデジタルメーターを採用。視点をずらさなくても計器の情報が見やすく、安全性にも貢献している。ハイブリッドシステムインジケーター、ドライブモニター、TFTマルチインフォメーションディスプレイ(パッケージオプション)など、ゲーム感覚で楽しくエコ走行ができるのも、アクアの美点となっている。
改良遍歴は?
2011年12月のデビュー以降、何度も改良が加えられたアクア。ここでは主要な改良情報を振り返ってみたい。まずは2013年11月に行われた一部改良。この際、エンジンのフリクションを低減し、モーターやインバーターなどの制御が改良され、JC08モード燃費は従来比1.6km/L増の37.0km/Lを達成。サスペンションのチューニングにより乗り心地が高められたほか、遮音材の追加で静粛性もアップしている。さらにヒルスタートアシストコントロールには坂道を感知する機能も追加された。また、このタイミングでスポーツモデル「G’s」も登場。
2014年12月、アクアは最初のマイナーチェンジを受けた。エクステリアは、ひとつの光源でロー/ハイを切り替え可能な「Bi-Beam LEDヘッドランプ」、新デザインのフロントバンパーを採用。また、リアには縦基調のリアコンビランプを採用してワイド感を強調。さらに前後フェンダー後部にエアアウトレットを追加することで、空力性能を向上させた。走りの面では、ボディ剛性の向上により、操縦安定性の向上も図られた。また、クロスオーバーテイストの新グレード「Xアーバン」も新登場。
2015年11月、衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームをセットにした「トヨタセーフティセンスC」を標準装備(「S」、「L」はオプション)。そのほか、買い物フックをシートバックに追加して利便性が高められた。
2017年6月、アクアは2度目のマイナーチェンジを実施。ヘッドランプ、フェンダー、バンパーが一新され、エクステリアが大幅にリニューアルされた。インテリアは、センターメーターにTFTマルチインフォメーションディスプレイを標準装備(「L」を除く)。また、新たにホワイトソフトレザーシートを設定して質感をアップ。またエンジンやハイブリッドシステムの制御を見直したことで、JC08モード燃費は最大で38.0km/Lを達成。なお、「Xアーバン」は「クロスオーバー」に名称変更され、乗り心地も改善されている。
2018年4月の一部改良では、「トヨタセーフティセンス」において、昼間の歩行者も検知対象に加えられると同時に、駐車場などにおけるアクセルとブレーキ踏み間違い時の被害を軽減する「インテリジェントクリアランスソナー」を新規にオプション設定。さらに翌年の2019年7月、駐車時に車両周辺の状況をナビゲーション画面に写し出す「パノラミックビューモニター」をオプション設定。これと同時に、エクステリアも小改良が加えられた。
トヨタ アクア(10系)の主要グレード


アクア(10系)のグレード体系は、下から「L」、「S」、「G」が基本。2013年11月には「G’s」、2014年12月に「Xアーバン」が追加され、バリエーションを拡大している。なお、「Xアーバン」は2017年6月に「クロスオーバー」という名称に変更されたことも覚えておきたい。ここではグレードごとの装備を見ていこう。
エントリーグレード「L」
最もベーシックなグレードが「L」。タイヤサイズは165/70R14で、スチールホイールが装着される。室内の仕立ても質素で、リアドアのパワーウインドウも装備されていない。しかし、リアカップホルダー、チルトステアリングなどは標準装備されている。
量販グレード「S」
「L」と比べてタイヤサイズは175/65R15にサイズアップ(ただしスチールホイール)。室内にはアクセントカラーが施され、シルバー塗装のステアリングとなるなど、質感が高められた。また「L」では、リアシートは一体可倒式だったのに対し、「S」では6対4分割可倒式となるなど、利便性もアップ。そのほか、チルト&テレスコピック機能付きステアリング、助手席シートバックポケット、4スピーカーも標準装備。
上級グレード「G」
「S」の装備に加え、本革巻きステアリング、スエード調ファブリックなど、室内がより豪華になっているのが「G」。また、「ソフトレザーセレクション」が設定され、こちらには合成皮革シートが与えられる。
「Xアーバン」、「クロスオーバー」
これらのグレードは、175/65R16のアルミホイールが標準装備。シートは、合成皮革+ファブリックシート表皮となり、本革巻きステアリングを採用するなど、室内は豪華な仕立てとなっている。また、フロントグリル、フロントバンパースポイラー、サイドマッドガード、リアバンパースポイラー、ルーフモールなどは専用ペイントされており、タフな印象を与えている。
「Gs」、「GRスポーツ」
「G」をベースとしたスポーツモデルが「G’s」。後に「GRスポーツ」と名称変更されたが、基本的には同じ位置付けのグレード。内外装はスポーツモデルらしい仕立てとなるほか、専用チューニングサスペンション、専用剛性アップパーツ、専用ブレーキキャリパーなどが与えられる。
※システムの都合上、見出しの「G’s」は「Gs」と表記しています。
まとめ

アクア(10系)は、モデルライフを通してパワートレインに大きな変更はなく、動力性能は変わらない。しかしハイブリッドシステムの進化により燃費は向上していることも覚えておきたいポイントだ。グレードは、基本的に装備内容の差となっており、装備が充実した「S」や「G」がねらい目となる。また、個性的なルックスの「Xアーバン」や「クロスオーバー」、スポーツモデルの「G’s」や「GRスポーツ」など、ライフスタイルで複数の選択肢があるのも大きな魅力となっている。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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