車のメンテナンス
更新日:2024.07.18 / 掲載日:2024.04.22
車のバッテリーはエンジンをかけるだけで充電される?適切な充電方法を紹介
車のバッテリーは、エンジンをかけるだけでは十分に充電されません。バッテリーは、車に搭載されている発電機によって走行中に充電されるため、適切に充電するには一定の距離や時間を走行する必要があります。
この記事では、バッテリーの役割と仕組み、適切な充電方法を解説します。
1.車のバッテリーの役割と仕組み
バッテリーはエンジンの始動、ヘッドライトやエアコン、カーナビゲーションなどの電装品、各種コンピューター制御に電力供給しています。
エンジンが始動すると、車に搭載されているオルタネーター(発電機)がエンジンの回転数に応じて発電します。オルタネーターが発電した電力はそれぞれに供給され、余った電力がバッテリーに充電される仕組みです。
オルタネーターによる発電量が足りない場合は、バッテリーから電力を供給します。バッテリーの充電量がなくなってしまうと、エンジンが動かないといったトラブルにつながるため、バッテリーを適切に充電しておくことが重要です。
2.車のバッテリーを充電するには走行する必要がある
エンジンが回転することでバッテリーは充電されますが、エンジンをかけるだけ(アイドリング状態)では、エンジン回転数が低く発電量が少ないため、十分に充電されません。
運転中に使用する電装品や充電量によって異なりますが、たとえばバッテリー上がりの状態もしくはバッテリー上がりに近い状態から満タンにするには、エンジン回転数2,000〜3,000回以上で2〜3時間程度走行する必要があります。
ただし、長期間使用しているバッテリーや、バッテリー上がりを起こしたバッテリーは満タンに充電できない可能性があります。
アイドリング状態のエンジン回転数は1,000回以下です。そのため、アイドリング状態で複数の電装品を使用した場合、バッテリーを充電するどころか、発電量不足でバッテリーが充電切れとなり、バッテリー上がりが起きるでしょう。
また、バッテリーは自然放電によって充電した電力が徐々に減少します。長期間運転しない場合や車の使用頻度が少ない(週1回や短距離運転)場合は、週に1回、エンジン回転数2,000〜3,000回以上で30分程度、もしくは10km以上走行し、充電しましょう。
エンジン回転数によって充電速度も異なるため、充電を目的に走行する場合は、走行速度が遅い道や渋滞の道は避けることをおすすめします。
3.車のバッテリーが上がる原因と充電方法
車の使用頻度の問題だけでなく、以下の原因によってもバッテリーが上がる恐れがあります。
・バッテリーの寿命が近い
・ヘッドライトやルームランプなどの電気の消し忘れ
・オルタネーター(発電機)の故障
・ドライブレコーダーによる電力消耗
適切に充電しておけばバッテリー上がりを防げるケースもありますが、もしバッテリーが上がってしまった場合、以下3つの方法のいずれかで充電する必要があります。
・ジャンピングスタートする
・カーバッテリー用の充電器を使う
・ロードサービスを呼ぶ
バッテリーが上がる原因と充電方法について、下記の記事でくわしく解説しています。
4.車のバッテリーに関するQ&A
車のバッテリーに関するQ&Aを4つご紹介します。
(1)車のバッテリーを交換する目安は?
車のバッテリーは、その仕組み上、充放電を繰り返しているため、使用年数に応じて劣化していきます。そのため、バッテリー上がりを防ぐためにも、定期的にバッテリー交換する必要があります。
使用状況によっても異なりますが、一般的なバッテリー交換の目安は「使い始めてから3年」とされています。ただし、これはあくまでも目安であり、以下のように車種によっても交換目安は異なります。
・一般的なガソリン車:2~4年
・アイドリングストップ搭載車:2~3年
・ハイブリッド車:メインバッテリーは8~10年。補機バッテリーは2~3年
・充電制御車:2~3年
劣化したバッテリーはエンジンがかかりにくい、エンジンがかからないといったトラブルの原因になるため、バッテリーが劣化しきる前に交換することが大切です。
使用年数以外の判断方法として、以下のようにバッテリーの電源電圧と電解液などで見極める方法もあります。
・バッテリーの電源電圧が12.5V未満
・バッテリーの電解液の量が規定量未満
ただし、これらの方法は手間がかかるため、車のメンテナンス初心者にはおすすめできません。もし、くわしく知りたい人はカーディーラーやカー用品店など、専門業者に確認しましょう。
(2)車のバッテリーを交換する方法は?
バッテリーを自分で交換する手順は以下のとおりです。
1.新しいバッテリーを用意する
2.メモリーバックアップを接続する
3.古いバッテリーを取り外す
4.新しいバッテリーを取り付ける
5.メモリーバックアップを取り外す
6.古いバッテリーを処分する
バッテリー交換の方法は、こちらの記事でくわしく解説しています。
(3)バッテリーの選び方は?
搭載するバッテリーは、車の種類(通常車・充電制御車、ハイブリッド車、アイドリングストップ車など)によって異なります。新しいバッテリーを用意する際は、形式を確認し、愛車に適したサイズのバッテリーを選びましょう。
形式以外には、バッテリーの種類や性能、保証期間をおさえておくのがポイントです。
くわしくは、下記の記事で解説していますのでご覧ください。
(4)バッテリー交換を業者に依頼する際の費用は?
業者に依頼する際の費用は、10,000〜25,000円(バッテリー本代含む)が目安です。ただし、新しいバッテリー本体の価格や依頼する業者によって変動します。
バッテリー交換は愛車のパフォーマンスを左右する重要な作業です。依頼する業者を選ぶ際は、価格の安さだけでなく、実績豊富で信頼できる業者を選ぶことが重要です。
バッテリー交換を業者に依頼する際の費用や作業時間は、こちらの記事でも解説しています。
5.車のバッテリーに関するお困りごとはグーネットピットにご相談ください
バッテリーは、運転中に自動で充電されているため、日頃は気にしていない人が多いでしょう。しかし、バッテリーの充電切れはバッテリー上がりの原因になるため、適切に充電しておくことが重要です。
バッテリーに関するお困りごとは、ぜひお近くの整備工場にご相談ください。バッテリーの適切な充電方法や交換方法、寿命を延ばす方法など、専門知識を持つスタッフがお困りごとを解決します。
また、急なバッテリートラブルが起きた場合は、最寄りの整備工場が迅速に対応します。下記のページで整備工場を検索できますのでご利用いただけたら幸いです。