コーティング・クリーニング
更新日:2023.11.27 / 掲載日:2023.11.27
コーティング用スポンジおすすめ3選 作業手順や注意点を紹介【整備士監修】

コーティングに使うスポンジは、どれを使っても同じと思っていないでしょうか。スポンジによってはボディに傷が入りやすいものやコーティングがムラになりやすいものがあるため、適切なスポンジを選ぶ必要があります。
この記事では、自動車整備士が愛用するコーティング用スポンジや傷が入りにくいスポンジなどの選び方をご紹介します。
コーティング作業の手順や注意点、長持ちさせる方法なども解説しますので、愛車を長く美しく保つためにコーティングしたい人は参考にしてください。
1.コーティング用スポンジおすすめ3選
現役自動車整備士がコーティングする際に利用する、おすすめのコーティングスポンジ3選をご紹介します。
(1)Holts コーティング スポンジ MH636

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コーティングの塗布やコンパウンド用(研磨剤)のスポンジです。柔らかく、傷が入りにくいウレタン素材になります。
コーティング剤がスポンジに染み込み過ぎる場合、塗り始めと塗り終わりで塗布量に差が出やすくなります。こちらのスポンジは染み込み過ぎない2層構造になっており、塗布量を抑えられます。そのため、コーティング剤の使い過ぎや拭きムラをなくしやすいでしょう。
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(2)洗車の王国 コーティングスポンジ 295

出典:洗車の王国 コーティングスポンジ 3個組 (コーティング剤 塗り込み用) カー用品 コーティング 洗車用品 295丨Amazon
耐久型コーティング用に開発されたスポンジです。耐久型とは、コーティングの効果が1年以上見込まれることを指しています。
こちらの商品は、柔らかいスポンジとコーティング剤が染み込み過ぎない素材の2層構造です。スポンジへの染み込み量が制限されるため塗布量が均一に保たれ、使用量を抑えられます。使い捨てスポンジのため、いつでもきれいな状態でコーティングがおこなえます。
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(3)ながら洗車 マイクロファイバーアプリケーター

出典:【洗車】ワンランク上の磨きとコーティングを実現するマイクロファイバーアプリケーター丨Amazon
この商品は用途が異なるスポンジが3色入っており、施工部分や順番などによって使いわけられます。黒色はコーティング塗布用、緑色はボディ磨き用、黄色は窓ガラス磨き用になります。
手に馴染みやすく施工がしやすいため、自身で洗車やコーティングをする人におすすめです。お届けから30日以内は無償交換保証付きのため、初めての人でも安心して注文できます。
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2.傷の入りにくいコーティング用スポンジの選び方
コーティング用スポンジを選ぶ際の重要なポイントは、傷が入りにくいことです。施工しやすいスポンジは、車の塗装面を傷つけることなく、スムーズにコーティング剤を塗布できます。
傷が入りにくいコーティングスポンジを選ぶ際は、「柔らかいか」「用途が合っているか」「安価過ぎないか」を確認しましょう。
硬いスポンジや用途が異なるワックス用スポンジを使いコーティングした場合、傷がつきやすくなります。
価格が安過ぎるスポンジは短時間で簡単にコーティングする、またはクオリティは重視せず撥水性が必要といった場合にはコストパフォーマンスが良いでしょう。ただし、仕上がりや磨き傷などを気にする人には向きません。
また、使い古したコーティング用スポンジも塗布面が劣化し、傷がつきやすいため、スポンジは定期的に交換しましょう。
3.自分でコーティングする際の手順
自分でコーティングする際に必要なものと手順をご紹介します。
(1)コーティングに必要なもの
自分でコーティングする際は、次の6つを準備しておきましょう。
1.カーシャンプー
2.下地処理剤
3.コーティング剤
4.コーティング用スポンジ
5.拭き取り用クロス
6.水道水
(2)コーティングの手順
自分でコーティングをおこなう基本的な手順は以下のとおりです。
1.車全体に水をかけて、ある程度の汚れを落とす
2.カーシャンプーを使い、細かな部分の汚れを落とす。洗車で落ちない汚れには、クリーナーなどを使う
3.水をかけてカーシャンプーやクリーナーを洗い流す
4.下地処理剤を使い、表面の鉄粉や油分を取り除く
5.コーティング用スポンジを使い、車のボディにコーティング剤を均一に塗りこむ
6.コーティング剤が乾く前に、コーティング剤を拭き上げる。拭き上げは、水を固く絞った拭き取り用のクロスを使い丁寧におこなう
必要な道具をそろえておくことで、自分の好きなタイミングで車をコーティングできます。業者に依頼する費用の節約にもなるため、日頃から自分で洗車している人はぜひコーティングもおこなってみてください。
4.コーティングする際の注意点
自分でコーティングする際の注意点は次の3つです。
1.コーティング剤の塗りムラや拭きムラをなくす
2.真夏の昼間や風が強い日は避ける
3.コーティング後は水分に触れさせない
順に解説します。
(1)コーティング剤の塗りムラや拭きムラをなくす
コーティング剤の「塗りムラ」や「拭きムラ」は、コーティング効果の低下や見た目の美しさを下げるなど悪い影響を与えます。
原因 | 対策 | |
---|---|---|
塗りムラの原因 | ・汚れや水アカ(イオンデポジット)などが残ったボディにコーティングしている ・一度に広い範囲をコーティングしている | ・コーティング剤を塗る前に洗車し、落としきれなかった水アカは専用クリーナーで除去する ・パネルごとに部位を分けてコーティングする |
拭きムラの原因 | ・塗布するコーティング剤の量が多い ・塗布したコーティング剤が乾いた状態で拭き上げている | ・コーティング用スポンジに染み込ませる液剤の量を適正にする ・パーツごとに塗布し、こまめに拭き上げる |
(2)真夏の昼間や風が強い日は避ける
愛車の洗車やコーティングは、真夏の昼間や風が強い日はできるだけ避けましょう。
真夏の昼間など、気温が高い時間帯はボディの表面温度が高くなり、水滴が水アカになりやすい状況です。水アカを洗車で除去しても再び水アカが付着し、コーティング剤の塗りムラにつながります。
もし、その時間帯に作業する必要がある場合は直射日光を避け、しっかりと水をかけて車の表面温度を下げてください。
また、風が強い日はホコリや砂が飛んできやすくなります。コーティング面にホコリや砂が付着したまま乾燥し拭き上げた場合、傷をつけてしまう可能性があるため、避けましょう。
さらに、強風では拭き上げる前のコーティング剤が予想以上に早く乾燥するため、拭きムラにもつながります。
(3)コーティング後は水分に触れさせない
コーティング施工後は、コーティング剤が完全硬化するまでは水分に触れさせないでください。完全硬化とは、コーティング剤が塗布面に完全に定着した状態のことをいいます。
完全硬化する前に水分に触れた場合、硬化不良を起こし、コーティング効果(撥水効果や維持期間、光沢)の低下につながります。
完全硬化する時間はコーティング剤によって異なりますが、一般的に24時間程度です。完全硬化するまでは水分に触れないようにし、もし触れた場合には早急に拭き上げましょう。
5.コーティングを長持ちさせる方法
コーティングの保護効果は、ずっと続くわけではありません。紫外線や酸性雨を浴びたり、鳥の糞などの汚れが付着したりすることで保護効果は弱まります。
そのため、保護効果を長持ちさせるためには、以下のメンテナンスをおこなう必要があります。
1.洗車
2.メンテナンス剤の塗布
3.メンテナンス剤の除去と拭き取り
順に解説します。
(1)洗車
車の洗車作業は、コーティングメンテナンスの基本です。まず、車全体を水洗いして鳥の糞や黄砂、花粉などの汚れを除去します。次に、メンテナンス専用のシャンプーを使い、車全体をスポンジでやさしくこすります。最後に、シャンプーが残らないように水で洗い流しましょう。
(2)メンテナンス剤の塗布
メンテナンス剤を塗るときは、専用のスポンジやクロスを使用し、塗りムラがないように均一に塗ります。メンテナンス剤を余分に塗布した場合、拭きムラや残留物を残す原因になるため、適切な量を使いましょう。一部のメンテナンス剤は、濡れた状態でも塗布できます。
(3)メンテナンス剤の除去と拭き取り
メンテナンス剤を塗布し、指定された時間が経過した後、たくさんの水でメンテナンス剤を洗い流します。洗い流す際はクロスを使用し、余分なメンテナンス剤が残らないようにしてください。
水で洗い流した後、表面に水滴が残らないようにきれいなクロスで水気を拭き取ります。丁寧に水気を拭き取ることで、車の光沢が一層引き立ちます。
6.コーティングに関するQ&A
コーティングに関するよくあるQ&Aをご紹介します。
(1)コーティング剤の種類は?
車用コーティング剤は主に5種類あります。それぞれ保護効果や光沢感、耐久性などの特徴が異なります。
種類 | 特徴 | 費用 | 耐久性 | おすすめの人 |
---|---|---|---|---|
ガラス系コーティング | ・ガラス成分を含んでおり、コーティング効果は強い ・保護効果や光沢、耐久性のバランスが良い ・ガラスコーティングより安い | ガラスコーティングより安い | 半年から1年程度 | 樹脂系とガラス系の中間を求める人におすすめ |
ガラスコーティング | ・被膜にガラス成分を含んでおり、光沢が出やすい ・汚れや傷のつきにくさなどのコーティング効果は高い ・作業するには専門的な知識が必要なため、プロに依頼するのがおすすめ | ほかと比較して高い | 3年程度 | コーティングの知識がある人におすすめ |
樹脂系コーティング | ・傷に対する保護効果は弱いが、手軽にツヤを出せる | ほかと比較して安い | 2〜3カ月程度 | 初心者におすすめ |
油脂系コーティング | ・熱に弱く効果が持続しない。紫外線や傷に対する保護効果も弱い ・耐久性がほかより短い | ほかと比較して安い | 2週間程度 | 定期的に作業できる人におすすめ |
セラミックコーティング | ・耐久性が高く、長期間保護効果が続く ・重ね塗りすることで光沢が増す ・水や汚れを弾く撥水性と防汚性に優れている | 他と比較して高い | 5年程度 | コーティングの知識がある人におすすめ |
下記記事では、おすすめのコーティング剤を紹介しています。詳しくは、下記記事もご覧ください。
自動車用コーティング剤おすすめ10選!種類や選び方を解説 | 車検や修理の情報満載グーネットピット
(2)コーティング剤を選ぶ際のポイントは?
コーティング剤を選ぶ際のポイントは、次の3つです。
1.水の弾き方
2.コンパウンド(研磨剤)の配合有無
3.使い勝手と効果
順に解説します。
①水の弾き方
コーティング剤には、主に「撥水タイプ」「親水タイプ」「疎水タイプ」の3種類があります。種類によって水の弾き方や効果が異なります。
撥水タイプ | ・淡色の塗装に最適 ・水滴が水玉となり、表面を滑り落ちるイメージ ・水滴が表面に残ると雨ジミになりやすいため、屋内に駐車できる人におすすめ |
---|---|
親水タイプ | ・淡色や濃色の塗装に最適 ・水滴が水玉にならずに、広がって落ちていくイメージ ・水をかけるだけで汚れが落ちやすいため、屋外に駐車することが多い人におすすめ |
疎水タイプ | ・淡色や濃い色の塗装に最適 ・撥水タイプと疎水タイプの中間 ・適度に水を弾き、塗装面になじみやすい ・洗車後の拭き上げが簡単 |
②コンパウンド(研磨剤)の配合有無
コーティング剤は、コンパウンドが入っていないものを選びましょう。
コンパウンドとは、車のボディについたしつこい汚れや水アカを落とす効果があります。また、塗装面についた細かな傷を研磨し、目立たなくすることも可能です。しかし、あくまでも研磨剤の一種であり、塗装面を傷つける可能性があることから、コンパウンドなしのコーティング剤をおすすめします。
③使い勝手と効果
コーティング作業のしやすさや使い勝手の良さ、コーティング後の効果などを兼ね備えたコーティング剤を選びましょう。例えば、以下のポイントなどをもとにしてコーティング剤を選びます。
・塗布の簡単さ
・後片付けのしやすさ
・効果の持続性
・光沢や保護力などの仕上がり
これらのポイントをバランスよく考慮し、ニーズや車の特性に合ったコーティング剤を選ぶことが大切です。
詳しくは、下記記事もご覧ください。
自動車用コーティング剤おすすめ10選!種類や選び方を解説 | 車検や修理の情報満載グーネットピット
(3)コーティングを業者に依頼する場合の相場は?
コーティングを業者に依頼する費用は、車種や車の大きさ、コーティングの種類・グレード、保証期間などによって異なります。業者に依頼する場合は、駐車環境や定期的な洗車の回数などを相談し、ニーズに合ったものを選びましょう。
コーティング専門業者 | ディーラー | カー用品店 | |
---|---|---|---|
参考相場 | 120,000〜622,000円 | 44,000〜396,000円 | 16,000〜114,000円 |
7.コーティングに関することはグーネットピットにお問い合わせください
自分でコーティングする際は傷が入りにくい、柔らかいスポンジなどを使うようにしましょう。ボディを傷つけることなく、スムーズにコーティング剤を塗布できるスポンジがおすすめです。
また、コーティング剤は数多く種類があるため、どれを選べば良いか迷う人もいるでしょう。適切なコーティング剤を選ぶことで、愛車のボディを長く美しく保てます。
グーネットピットでは、メンテナンスに関する専門知識を持ったスタッフが、愛車に合うコーティング剤やスポンジをご紹介します。