コーティング・クリーニング
更新日:2023.12.28 / 掲載日:2023.12.28
車のガラスコーティングを除去するには?方法と注意点をわかりやすく解説

車のガラスコーティングにムラがあると、どうしても気になり、除去してやり直したくなるものです。
この記事では、ガラスコーティングのムラをなくすためのおすすめの方法を、わかりやすくご紹介しています。満足のいく仕上がりにしたいときの参考としてください。
1. 施工してから12時間以内の場合は塗り直す
ガラスコーティングをしてまだ12時間程度しか経っていない場合は、完全に「表面硬化」していません。除去作業ではなく、あらためて塗布すればムラをなくせる場合があります。
気になる箇所にコーティング剤を塗布し、マイクロファイバークロスで丁寧に拭き上げましょう。
ポイントは、一方向だけで塗らないこと。上から下へ縦方向に塗ったら、次は左から右に横方向に塗り、それが終わったら上から下へまた縦方向に塗る……といった形で縦横交互に塗ることを意識すると、きれいに仕上がりやすくなります。
ただし、表面硬化の時間は使用するガラスコーティング剤の種類、さらには天候、気温、湿度によっても変わります。例えば、炎天下の作業では、気温も高くコーティング剤の乾きが早くなり、表面硬化の時間が短くなります。
また施工後、時間が経つにつれてガラスコーティングの硬化も進み、ムラの解消が難しくなります。
そのため、コーティング施工後に車全体をチェックし、もしムラが見つかったら速やかに塗り直しの作業をしましょう。
2. 12時間以上経過していたら除去作業が必要
ガラスコーティングを塗布後、12時間以上経過していた場合は、「表面硬化」していることがほとんどです。この場合、塗り直しによってムラをなくすことはできないため、除去作業をする必要があります。
除去作業にはいくつかありますが、おすすめは水垢落とし用のケミカル剤(スケール除去剤)を使用した方法です。
(1) 基本はケミカル剤を使って除去する
ガラスコーティングの除去には、水垢落とし用のケミカル剤(スケール除去剤)がおすすめです。
研磨作業を行わずに除去できるため、塗布面を傷つけたり塗装を削り落としたりする心配がありません。また、作業後に水をかけると、コーティングが除去された箇所は撥水しなくなるため、除去できたか簡単に確認できます。
また、ケミカル剤はいくつか種類があり、通常のガラスコーティング剤は「酸性」のケミカル剤、樹脂硬化系のガラスコーティング剤には「アルカリ性」のケミカル剤が適しています。
以下、ケミカル剤を使った除去の大まかな手順です。安全のため作業前には、必ず保護手袋を着用しましょう。
1.車を洗って塗布面についたホコリや汚れ、砂を落とす
2.ケミカル剤を塗布し、スポンジなどで塗り込む
3.マイクロファイバークロスで拭き上げる
4.水をかけて除去できたか確認する
これらの手順を繰り返し、水をかけたときにボディが撥水せず、親水していれば(かかった水がまとまりながら流れていけば)コーティング剤は除去できています。
なお、ケミカル剤を塗布した後、放置すると塗装にダメージを与えるため、拭き忘れがないよう注意しましょう。
以下は、ガラスコーティングの除去に使用できるケミカル剤です。
①KeePer:コーティング専門店のコート前のクリーナー
出典:コーティング専門店のコート前のクリーナー丨KeePer
KeePerの「コーティング専門店のコート前のクリーナー」は、コーティングを特殊な洗剤と超微粒子パウダーの力で落としてくれます。
メーカー | 型番 | 酸性orアルカリ性 | 容量 | 価格 |
---|---|---|---|---|
KeePer | I-04 | アルカリ性 | 300ml | 1,027(税込) |
②OHAJIKI:やさしい下地
トーレストジャパンが展開する洗車用品ブランドOHAJIKIの「やさしい下地」。キズ消し・キズ埋めとコーティングの下地作りも同時にできるケミカル剤です。マイクロファイバークロスが2枚セットとなっています。
メーカー | 型番 | 酸性orアルカリ性 | 容量 | 価格 |
---|---|---|---|---|
OHAJIKI | ─ | アルカリ性 | 150ml | 2,990円(税込) |
③カーメイト:本当によく落ちる水アカ鉄粉シャンプー
出典:本当によく落ちる水アカ鉄粉シャンプー丨カーメイト公式オンラインストア本店
カーメイトの「本当によく落ちる水アカ鉄粉シャンプー」は、汚れの分解力・洗浄力に優れたケミカル剤です。コーティングのほか、鉄粉や水垢なども軽く擦るだけで落とすことができます。容量750mlに対し、1,200円程度とコストパフォーマンスがよいのも魅力です。
メーカー | 型番 | 酸性orアルカリ性 | 容量 | 価格 |
---|---|---|---|---|
カーメイト | C94 | 中性 | 750ml | 1,188円(税込) |
④イチネンケミカルズ:ガラス美人
イチネンケミカルズの「ガラス美人」は、高い研磨力でガラスコーティングを除去するケミカル剤です。専用の不織布が4枚(ソフト2枚・ハード2枚)セットになっています。
メーカー | 型番 | 酸性orアルカリ性 | 容量 | 価格 |
---|---|---|---|---|
イチネンケミカルズ | 000777 | 酸性 | 500ml | 販売店による |
⑤プロスタッフ:キイロビン100
プロスタッフの「キイロビン100」は、40年以上ユーザーに支持され続けている「キイロビン」シリーズのスタンダードモデル。酸化セリウム成分によって、ガラスコーティングをきっちり除去してくれるのが特徴です。ハイグレードモデルとして「キイロビン ゴールド」があります。いずれもスポンジ付きです。
メーカー | 型番 | 酸性orアルカリ性 | 容量 | 価格 |
---|---|---|---|---|
プロスタッフ | A-01(キイロビン100) | 中性 | 100ml | 481円(税込) |
A-11(キイロビン ゴールド) | 中性 | 200ml | 販売店による |
- ・「プロスタッフ:キイロビン100」の公式ページ
- ・「プロスタッフ:キイロビン100」の公式販売ページ(Amazon)
- ・「プロスタッフ:キイロビン ゴールド」の公式ページ
- ・「プロスタッフ:キイロビン ゴールド」の公式販売ページ(Amazon)
(2) コンパウンド剤とスポンジを使った除去はあまりおすすめできない
ガラスコーティングの除去には、コンパウンド剤とスポンジを用いる方法もあります。コンパウンド剤は細かい研磨剤が含まれたもので、スポンジを使って車の表面に塗り込むことで、ガラスコーティングを確実に除去できます。
ただし、この方法は、あまりおすすめできません。理由としては、
・スポンジが硬すぎたり、塗り込む力が少しでも強すぎたりすると、ボディーの塗装まで削り落としてしまう。逆に、スポンジが柔らかすぎたり、塗り込む力が弱すぎたりすると、ガラスコーティングを除去できていない可能性がある
・そもそも、除去できたかどうか目視で判断するのが難しい。慎重に作業していても、徒労に終わってしまうこともあり得る
・完全な手作業となるため、部分的な除去なら問題はないものの、車全体となると相応の時間と労力が必要
などが挙げられます。時間と労力に見合った結果が得られにくいため、上記のケミカル剤を使った方法で行うことをおすすめします。
(3) ポリッシャーを使った除去も非推奨
同じく研磨によってガラスコーティングを除去する方法として、ポリッシャーの使用が挙げられます。ポリッシャーとは車の表面を磨く機械で、こちらを用いると、ガラスコーティングの完全除去が、コンパウンド剤とスポンジを使った手作業よりも早くできます。
ただ、
・ポリッシャー自体がそれほど安価ではない(安くて1万円から)
・ポリッシャーも力加減によって、車の表面を傷つける可能性が大いにある
・コーティングのみ除去できたか判断しづらい(車の塗装部分まで削っている可能性もある)
など、さまざまなデメリットがあるため、こちらもあまりおすすめできません。
3. ガラスコーティングの除去を業者に依頼した場合
ガラスコーティングの除去は、業者にお願いすることもできます。ケミカル剤を使用してもコーティングを落とし切れない場合や、作業する時間がない、また確実に除去したい場合は検討するとよいでしょう。
(1) 業者に依頼したときの費用相場
ガラスコーティングの除去を業者に任せる場合、基本的にはボディの小キズなどを消す磨き作業を依頼する形となります。その費用相場は以下のとおりです。
・部分的な除去:10,000~30,000円程度
・全体的な除去:50,000~100,000円程度
ただし、車の大きさやコーティングの範囲、作業工程によって変動します。
業者によっては初回割引やリピーター割引を設けているところもありますので、いくつかの業者に相見積もりを取ることをおすすめします。
(2) 業者を選ぶときのポイント
コーティング除去のための業者選びは、適切なサービスを受けるために重要なステップとなります。以下に、その際の主要なポイントをいくつか挙げます。
1. 経験と実績:業者の過去の作業経験と成功事例を確認しましょう。これは、業者が技術的な専門知識を持ち、難易度の高い作業を適切に行えることを示しています
2. 評価とレビュー:過去の顧客からの評価やレビューを、ネットなどでチェックすることも重要です。これにより、サービスの質や顧客対応の良さを確認できます
3. 費用:コストも大きな要素です。相場と大きくかけ離れていないか、料金の内容は明瞭かなど確認し、信頼できる業者を選びましょう
以上の点を考慮し、ニーズに最適な業者を選んでください。
4. ガラスコーティングの除去に困ったらグーネットピットにご相談ください
ガラスコーティングは完全に「表面硬化」してしまうと、除去するのに手間がかかります。ケミカル剤を使った除去が最も手軽ですが、時間と労力がそれなりにかかってしまうのは確かです。
また、ガラスコーティングを除去したあとは、コーティングを速やかに施工し直す必要があります。
ガラスコーティングのムラが気になるけれど、思っている以上に除去作業って大変なんだな……どうしよう、とお困りでしたら、業者に依頼するのもひとつです。
グーネットピットでは、ガラスコーティングに精通したスタッフが多く所属しています。除去から再施工まで丁寧に行っていますので、お近くの整備工場を検索してお気軽にご相談ください。