車検・点検・メンテナンス
更新日:2022.06.30 / 掲載日:2022.06.21
洗車場の利用手順やマナーは?近くの洗車場の探し方も解説

愛車を長く乗り続けるには、各種メンテナンスが大切です。
洗車も大事なメンテナンスの一つで、単に汚れを落とすだけではなく、塗装の剥がれを防いだり錆びを防いだりと、見た目をキレイに保ち劣化させない効果があります。
一度塗装の剥がれや錆びといった劣化が進めば、元通りに戻すのはお金も時間もかかってしまうため、日々のメンテナンスが大切です。
とはいえ洗車に慣れていない方や、初めて車を購入した方は「どのように洗車すべきか」わからないことが多いはず。そこでこの記事では、洗車場の利用手順やマナーを解説します。
近くの洗車場の探し方もご紹介するので、洗車に慣れていない方はぜひ参考にしてみてください。
汚れを放置するとボディの劣化を早める!こまめな洗車が大切な理由

洗車は単に汚れを落とすだけの作業ではありません。立派なメンテナンスの一つで、愛車を長く乗り続けるには欠かせない作業の一つです。
愛車の劣化を防ぐには週に1回~10日に1回など、こまめに洗車するのがおすすめです。
なぜ、こまめな洗車が大切なのか?3つの理由を解説します。
1.水垢が取れなくなる
こまめな洗車を怠ると、水垢が取れなくなってしまうかもしれません。
水垢が付くのは「油」が原因。排気ガスや工場の排煙などには、多くの油分が含まれており、雨水などによって車に付着します。
雨水に含まれるミネラルや微細なホコリなどと油が絡み合った状態で付着するため、水分が乾くと汚れだけが残り水垢になります。
水垢を落とさずに放置していると、さまざまな不具合の原因に。
例えば「汚れが蓄積して落とせなくなる」「コーティングの効果を妨げる」「ボディの塗装が剥がれる」などが挙げられます。
雨が降ったりオフロードを走ったり、汚れたと思ったら早めに洗車するのがおすすめです。
こまめな洗車が面倒な場合は、撥水コーティングで予防する方法もあります。
2.鳥のフンで塗装が剥がれる
鳥のフンは強力な酸性なので、放っておくとボディの塗装が剥がれたりヒビ割れたりする可能性があります。
また鳥のフンが付いてから長時間経ってしまうと、塗装に溶け込む場合もあります。
研磨剤を使っても元通りにするのが難しくなるので、放置せずにできるだけ早く洗車してください。鳥のフンが付着したばかりの状態であれば、水分を含ませたティッシュで簡単に落とせます。
もし時間が経ち硬くこびり付いている場合は熱湯をかけて、やわらかくしてから拭き取るのがおすすめです。
3.空気中の鉄粉により錆が生じる
空気中に含まれる鉄粉がボディに付着すると、錆びの原因になります。
例えば鉄工所などの工場や、ブレーキパッドの摩擦、電車と線路の摩擦など、さまざまな要因によって発生する鉄粉が空気中を漂っています。
こうした鉄粉がボディに付着したまま放置していると、空気中の酸素と水に反応して酸化するのが錆びの原因です。
一度鉄粉が固まってしまうと、一般的な洗車で除去するのは難しく、鉄粉取りクリーナーのような専用グッズが必要になります。
もし洗車時にボディがザラザラしているようであれば、鉄粉が付着しているかもしれません。こまめに洗車して、鉄粉が固くくっ付かないようにしましょう。
どこがおすすめ?代表的な3つの洗車場

自宅で洗車するスペースがない場合は、洗車場に行くのが一般的ですが、ひと口に洗車場といっても種類がありサービスが異なります。
以下では、代表的な洗車場であるガソリンスタンド・コイン洗車場・洗車専門店の3つをご紹介します。
それぞれどのような人におすすめなのか解説するので、あなたにぴったりな洗車場を探してみてください。
ガソリンスタンドで洗車機もしくは手洗いする
ガソリンスタンドで洗車する場合は、手洗いもしくは洗車機のどちらかを選ぶことになります。
いずれにせよ洗車道具が必要なく、スタッフが行ってくれるので「道具や場所がない場合」や「洗車に不慣れな場合」におすすめです。
手洗い
基本的にはガソリンスタンドのスタッフが行ってくれ、セルフで行う場合でも洗車道具など備品を使用できるので、手間がかからないのがメリットです。
隅々までキレイに仕上げてくれるだけではなく、機械ではなく手作業で行うため車への傷・ダメージを最小限にとどめてくれます。
洗車機にかけるより価格が高くなりやすく、時間がかかるのはデメリットですが、愛車の汚れを丁寧に落とせます。
洗車機
車ごと機械に入って洗車してもらうので、手間がかからないのはもちろん短時間で洗車が完了するのがメリットです。
スタッフに手洗いしてもらう場合20分~30分ほどかかりますが、洗車機なら5分で済みます。
また料金が安いのもメリット。手洗いが2,000円程度の料金なのに対し、洗車機は最も高価なコースを選んでも1,000円ほどで、安ければ300円程度しかかかりません。
ただし手洗いほど丁寧ではないので、多少の粗は目立ちます。ドアミラーやドアの開口部付近など、洗い残しやすい部分は事前に手作業でキレイにしておくのがおすすめです。
砂ぼこりを落とさなかったり、ドアミラーをたたまなかったりすると、車に傷がつく可能性もあるので、洗車機にかける前に十分な下準備をしておくことが大切です。
コイン洗車場で手洗いする
業務用の高圧洗浄機が備えられていたり、車内用の掃除機が用意されていたりと、本格的な用具を使って洗車できます。
広い敷地で自由に洗車できるので、近隣への迷惑や駐車場の事情などで、自宅で思うように洗車できない方におすすめです。
またワンコイン程度の料金で利用できるのも魅力。高圧洗浄機の使用料金は時間やコース設定により異なりますが、300円~900円ほどで使用できます。
洗車用品の販売やレンタルを行っている場合もありますが、洗車用バケツや拭き取り用のファイバークロス・タオルなどは、持参する必要があります。事前に準備しておくのがおすすめです。
洗車専門店のプロに洗車してもらう
洗車専門のプロに任せれば、専門店ならではの技術と薬剤で愛車をピカピカに仕上げてくれます。
例えばミネラルを除去した純水を使って水垢を防いだり、クリーミーな泡や毛足の長いモップでボディへの傷を最小限にとどめたりと、愛車を大切に扱ってくれるのが特徴です。
価格は車のサイズやサービス内容によって異なり、2,000円台~1万円台まで幅広くあります。
他の洗車方法と比べると高価な傾向にありますが、プロならではのハイクオリティな仕上がりが期待できるので、愛車を大切にしたい車好きの方におすすめです。
代表的な3つの洗車場を利用する手順・流れ

洗車場ごとの特徴やメリットがわかったところで、代表的な3つの洗車場を利用する手順・流れを解説します。特に初めて洗車場を利用する方は、ぜひ確認してください。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドで洗車してもらう際は、スタッフに声をかけて洗車を依頼します。
手洗いの場合はそのままスタッフに車のキーを渡し、スタンド内の待合室で洗車が終わるのを待ちましょう。
洗車機を利用する場合は、同じくスタッフに任せる場合と、セルフで行う場合の2パターンあります。
スタッフに任せる際は、手洗いと同じくキーを渡せば洗車が終わるまで待合室で待機します。
セルフの場合は機械にお金を入れたら、機械に書かれている指示に従って作業を進めましょう。
コイン洗車場
コイン洗車場を利用する際は、以下のような手順で作業を進めましょう。
- ・洗車スペースに停車し、バケツにカーシャンプーと水を入れ泡立たせる
- ・高圧洗浄機にコインを入れ、洗車コースを選択する
- ・洗浄ガンでボディの汚れやホコリを流す。ホイールや下回りの泥も落としておく
- ・スポンジにたっぷりと洗剤を含ませ、ボディを洗う。ボディの傾斜に沿って、一定方向に動かすのがコツ
- ・再び高圧洗浄機にかけて、洗剤や汚れが隙間や裏側に残らないよう隅々まで洗い流す
- ・拭き上げスペースに移動し、マイクロファイバークロスなどで水気を拭き取る
以上が大まかな手順です。場合によって、ワックスやコーティング剤で仕上げを行いましょう。
注意点としては、拭き残しがないようにすること。水気が残っていると、水垢ができてしまいます。
JAFが正しい洗車の仕方の動画を公開しているので、洗車方法がわからない場合は参考にしてみてください。
洗車専門店
洗車専門店に来店し、各種コースを指定します。
当日来店でも洗車を受け付けてくれますが、事前に予約しておくとスムーズです。急ぎの場合は、来店前に予約しておきましょう。
仕上がりにかかる時間は、車種やコースにもよりますが少なくても20分~40分はかかります。
店舗によってはインターネットや雑誌・漫画などが用意されており、洗車が完了するまでの時間を快適に過ごせるようになっています。
コイン洗車場を利用する際に気を付けたい3つのマナー

コイン洗車場を利用する際は、マナーに注意しましょう。場合によってはトラブルになりかねないので、基本的な3つのマナーを押さえておくと安心です。
手早く終わらせ長時間の利用は避ける
洗車はなるべく手早く終わらせ、長時間の利用は避けましょう。
明確な利用時間が決まっていないので、ついついゆっくり利用してしまうかもしれません。しかし休日など利用者が多く混雑する時間帯に長時間利用すると、他の利用者の迷惑になります。
できるだけ手早く終わらせられるように、事前に準備したり手順をおさらいしたりしておきましょう。
入念に洗車したい場合は、休日を避けたり早朝や夜間に利用したりと、混雑を回避するのがおすすめです。
用途ごとの専用スペースの利用を守る
用途ごとに専用のスペースが用意されているので、定められた利用方法を順守してください。
例えば洗車スペースで拭き上げまで行うと、順番待ちしている他の利用者の迷惑になるため、必ず拭き上げスペースで作業しましょう。
スペースで定められている作業が終わったら、速やかに次のスペースへ移るのが鉄則です。
他の利用者へ気を配って利用する
他にも利用者は大勢いるので、他人に気を配って利用しましょう。
例えば隣の利用者へ水飛沫がかからないよう注意したり、ゴミや吸い殻、汚れを残さないようにしたりと、周囲の人への気配りが大切な基本的マナーです。
自分も他人も作業しやすいように、ルールやマナーを守って利用しましょう。
コイン洗車場などセルフで手洗いする際に必要な道具

コイン洗車場をはじめセルフで手洗いする際には、さまざまな道具が必要になってきます。
おもに必要な道具として、以下の7つが挙げられます。
- ・高圧洗浄機:水圧が強く水の拡散性が高いため、効率よく洗浄できる
- ・洗車スポンジ or 洗車グローブ:洗車用のものはボディを傷付けにくく、汚れもしっかり落とせる
・カーシャンプー:泡立ちが良くクリーミーなものは、擦らなくても汚れを落とせるためボディを傷付けにくい - ・洗車用バケツ:シャンプーを泡立てたり水を汲んだりするのに使用。洗車用のものであれば、踏み台機能を備えているものもある
- ・ホイール用シャンプー&ブラシ:ホイールの頑固な汚れも落とせるシャンプー。専用ブラシなら、細かな部分まで洗える
- ・マイクロファイバークロス&吸水セーム:吸水性が高く、作業時間を短縮できる
- ・ワックスorコーティング剤:ツヤ出しや撥水性能向上に効果的
セルフで洗車する場合は、上記のような道具があるとキレイかつ効率的に仕上がります。
コイン洗車場であれば、ほとんどの道具が備え付けられており、基本的には洗車用バケツやファイバークロスなどがあれば問題ありません。
近くにある洗車場の探し方は?

洗車しようと思っても「どこに洗車場があるのか把握していない」という方もいらっしゃるでしょう。
そんな場合は、洗車場検索サイトを使用するのがおすすめです。現在地から最寄りの洗車場を検索できるので、近くにある洗車場をすぐに見つけられます。
他にも24時間営業・コンビニ併設などの特徴や、サービス内容などからも検索できるので、あなた好みの条件に合った洗車場を見つけることも可能です。
洗車機や手洗いなどこまめな洗車で愛車を長持ちさせよう
洗車は単に汚れを落とす作業ではなく、基本的なメンテナンスの一つです。
特に水垢や鳥のフン、鉄粉などの汚れは、放置しておくと愛車に深刻なダメージを与えかねません。こまめな洗車が愛車を長持ちさせるので、定期的な洗車を習慣化しましょう。