車検・点検・メンテナンス
更新日:2022.07.14 / 掲載日:2022.07.14
軽自動車の車検費用はどのぐらいが相場?車検に関する内訳とお得な方法を解説
車を維持するために欠かせないことが、車検です。車検は軽自動車や普通自動車でも初回の車検であれば3年、それ以降は2年ごとに実施します。
実際、車検費用はまとまった金額がかかります。車検の費用がどのくらいなのが、相場なのか知っておくと役立つでしょう。
この記事では、特に軽自動車の車検費用について、内訳やお得になる方法について詳しくお伝えしていきます。
車検を通す時には、依頼する業者や整備に伴う費用によっても異なります。一般的に普通自動車の車検費用は、60,000円~120,000円程度が相場です。
軽自動車の車検費用は、50,000円〜90,000円程度になっており、普通自動車と比べれば費用は安くなります。なぜ軽自動車だと費用が安くなるのかというと、大きく関わっているのが自動車重量税です。
自動車重量税は車の重量に応じてかかる税金で、乗用車は車検の際に2年分を納付します。車検は新車であれば3年、その後2年ごとに行われるので、重量が大きくなる普通自動車は、その分自動車重量税も高くなってしまいます。
普通自動車と軽自動車の車検費用が大きく異なるのは、このことが要因です。さらに、年式が古くなれば自動車重量税も変わりますので、注意が必要です。
車検費用の内訳は2種類あります。「法定費用」「点検整備費用」です。
これは、軽自動車や普通自動車でも変わりません。そして法定費用は全国共通で、業者や地域を問わず一律料金です。
そのため、何もしないそのままの状態で車検に通せるならば、法定費用のみで行えることになります。しかし、点検しないで車検を通すことは稀であるため、点検整備費用もかかります。
次から、この2種類の費用について詳しく解説していきます。
軽自動車のケースでかかる費用は以下の通りです。
・自賠責保険:19,730円(24ヶ月)…離島や沖縄県は異なります。
・自動車重量税:8,800円(最大)…初期検査からの年数、エコカー減税対象車によって異なります。
・印紙代(検査手数料):1,800円…保安基準適合証がある時は1,500円
法定費用はこれ以上かかることはないので、車検を通すための必要経費になります。これらの費用は軽自動車検査協会に納付することになるため、クレジットカードは使えず、現金で納めることになります。
また普通自動車の場合、自動車重量税は車重によって8,200円〜49,200円となっており、大きな差があります。その点が、車検費用が軽自動車より高くなる要因です。
車検は一定期間ごとに行う検査になりますが、自動車の所有者はそれとは別に自動車を点検する義務もあります。それが「法定点検」と言われるもので、乗用車は1年ごとに実施する必要があります。
さらに車検時には24ヶ月定期点検を行い、通常の法定点検よりも細かく点検が必要です。点検する項目は以下の通りになります。
・原動機:エンジン本体・潤滑装置など
・制動装置:ブレーキディスク・パッドなど
・動力伝達装置:トランスミッション・クラッチなど
・電気装置:バッテリー・点火装置など
・かじ取り装置:ハンドル・パワーステアリングなど
・走行装置:ホイール・タイヤなど
・エキゾーストパイプ・マフラー:触媒・遮熱板の破損や取付け不良など
・車枠および車体:フレーム・ボディの損傷など
・緩衝装置:ショックアブソーバーなど
最低限車検を通すだけであれば、破損すると通らない箇所を整備・交換するだけで済みますが、今後故障する可能性も出てきます。そのため車検を行う業者は、走行距離や経過年数に応じてメンテナンスを行うことが多いでしょう。
つまり、安全面や走行性能を維持していくためには、各種部品の交換頻度も必然的に上がります。車検を受ける際、自分がどの部分を重要視するのか(車検費用や日数、時間、場所等)を決め、業者を選ぶことが大切です。
また、自分がどのようにしたいのかはっきりと依頼する業者に伝えておくことも、重要です。
それでは、車検を依頼できる業者はどのようなところがあるのでしょうか。車検を扱う業者は多数ありますが、費用や整備内容、サービスも異なります。
自分のニーズに応じた業者を選ぶことで、安心して運転できるようになり、費用に関しても納得して車検を受けることができます。また、車検を受けられる業者のそれぞれのメリットやデメリットを知ることは、選択肢の幅を広げることにも繋がるでしょう。
それでは、各業者がどのような特徴があるのか詳しく解説していきます。
整備に関しても、交換の際は純正部品を使用します。そのため、費用は他の車検を行う業者に比べて高くなるのが一般的です。
しかし整備保証がついてきますので、今後のことを考えると安心できる点が魅力です。安定した走行性能や安心感を得ることを重視するのであれば、ディーラーはおすすめだと言えます。
例を挙げると、価格を抑えるのであれば最低限の修理・交換のみにしてもらえるコース、安全面を考慮して不具合が出そうな箇所を中心に修理交換するコースなどです。
近年の車検専門店はフランチャイズで運営している業者も多くなり、整備の質に置けるばらつきを抑え、部品調達の効率を高めています。そのため、良心的な価格設定を実現しています。
しかし、車検を専門にしている業態上、一般的に予防的な部品交換を含めた整備を積極的に行っていないこともあるため、注意が必要です。
またガソリンスタンドで車検を通すと、給油の際の割引や洗車サービスを受けることができる特典がある場合もあります。車は維持費のかかる乗り物ですので、その分お得に運転することも可能になるでしょう。
しかし、車検を専門に扱っていないケースもありますので、整備を含めたサービス内容に店舗差があることも考えられます。さらに、店舗で車検を受け付けて別の場所で整備や検査を行う場合は、日数が多くかかってしまうかもしれません。
車検をガソリンスタンドに頼むことを検討している場合は、あらかじめ車検の日数を聞いておくことをおすすめします。
また、部品交換の可能性が高いバッテリーやオイルなどは、大量に仕入れを行っているので安価で購入できる点も魅力です。純正部品以外の部品も用意できるので、費用を抑えられる点もメリットでしょう。
さらに、カー用品店はほとんどの店舗で会員カードが発行されています。会員登録を行うことで車検費用が安くなる特典を付けていることもあり、安く車検が受けられるかもしれません。
しかしガソリンスタンドと同様、店舗によってその場で車検ができないケースもあります。即日の車検が行えないことがデメリットと言えます。
乗用車の車検は、新車であれば3年後、中古車であれば2年ごとに実施する必要があります。それでは、軽自動車の車検費用が高くなる要因は何なのでしょう。
費用が高くなる要因を大きく分けると、「車の経過年数」と「車検を取り扱う業者」の2点が深く関わってきます。次からは、軽自動車の車検費用が高くなる要因について詳しく解説していきます。
新車登録から13年を経過すると2年で8,200円になり、18年を過ぎると8,200円から8,800円にまで引き上がります。また、年式が古いということは、整備箇所が増えるため費用も高くなります。
特にサスペンションやブレーキなどの足回りやエンジン、ミッション等は、修理をする際、高額になりやすい箇所です。また、エコカーの場合は自動車燃費基準の達成割合に応じて減税率が決定しています。
軽自動車の自動車重量税は、経過年数に応じて以下の通りになります。
<2年自家用軽自動車における自動車重量税>
・エコカー:免税
・エコカー(本則税率):5,000円
・エコカー以外(13年未満):6,600円
・エコカー以外(13年経過):8,200円
・エコカー以外(18年経過):8,800円
*2022年6月現在、国土交通省より
法定点検で車検を通すための項目基準をクリアしていなければ、車検を通すことは不可能です。例えば、ヘッドライトの曇りがあると光量不足で車検に通らなくなるので、ヘッドライトのガラス研磨などを行って視界確保を実施する必要も出てきてます。
また、タイヤは全ての溝は1.6mm以上でなければ、車検を通すことはできないため、注意が必要です。こういった消耗品の交換はお金がかかりますが、交換時期であるならきちんと対応しなければなりません。
ディーラーに車検を依頼すれば運転する側も安心ですが、交換する箇所が多くなるほど費用はかさんでしまいます。特に、そろそろ乗り換えを検討しているのであれば、車検が通る最低限の整備や交換で済ませ、乗り換えの車の費用に充てたほうが良いかもしれません。
ディーラーは、ディーラー以外の車検実施業者に比べて費用が高くなる可能性があります。ディーラーに車検を依頼する場合は、見積もりを事前に確認しておくと良いでしょう。
そのため、業者によってかかる金額も変わります。例を挙げれば代行手数料が数千円の業者もあれば10,000円程度の業者もあり、業者間で大分ばらつきがあります。
点検する内容によっても費用は変わりますので、各業者で見積もりを出してもらい、比較しながら検討すると良いでしょう。
法定費用のみで実施できるので、車検でかかる費用を抑えることが可能です。しかし、軽自動車検査協会は、土日祝日や年末年始は車検の受け付けを行っていません。
平日のみ実施しているため、仕事をしながら行うことはなかなか難しい可能性もあります。業者に依頼する車検と比較すると、スケジュール調整が難しくなるでしょう。
さらに、ユーザー車検は事前準備する書類や点検・整備状況も自分で実施しなければなりません。車に関する知識がない方が実施するのは、ハードルが高いと言えるでしょう。
軽自動車を車検に出す際、必要書類は4点あります。ほとんどの書類は車検証と一緒に保管されている場合が多いので、事前に確認しておくと良いでしょう。
・車検証
・自賠責保険証
・点検整備記録簿
・軽自動車税納税証明書
軽自動車税納税証明書は、毎年5月頃に所有者の住所宛てに郵送されてきます。軽自動車税を納入していないと、車検を通すことができませんので注意が必要です。
近年、納税証明書の電子化が普通自動車で開始されました。そのため、普通自動車の場合は納税証明書は不要です。
しかし、軽自動車は対象外となりますので、必ず用意しておきましょう。インターネットで納税した場合や紛失した際には、各自治体に問い合わせをして、発行を依頼することが必要です。
しかし、中古車市場で販売されている車は、10年10万kmでも売られています。現状として、しっかり整備がされた状態であればそれ以上であっても、十分走行することが可能です。
しかし、どうして軽自動車が耐用年数は短いのでしょう。ポイントになるのはエンジンです。
軽自動車は、排気量が660ccまでと決められています。それにもかかわらず車両重量が1t近くあるため、エンジンが大きい普通乗用車に比べて負担が大きくかかります。
そして、エンジンもコンパクトになっているので部品も小さくまとめられています。そのため、不具合が年数経過や走行距離によって発生しやすくなるのが問題となっていました。
しかし、軽自動車の走行性能は飛躍的に向上しています。それに加え、室内の快適性や耐久性に関しても同様に向上していると言えます。
もちろん、負荷がかかる運転をし続ければ早期に故障するケースも考えられますが、普通自動車に劣らない安定感もあります。最近の軽自動車はコストパフォーマンスに優れた車とも言えるでしょう。
実際、車検費用はまとまった金額がかかります。車検の費用がどのくらいなのが、相場なのか知っておくと役立つでしょう。
この記事では、特に軽自動車の車検費用について、内訳やお得になる方法について詳しくお伝えしていきます。
この記事の目次
軽自動車の車検費用の相場は?
軽自動車の車検費用は、50,000円〜90,000円程度になっており、普通自動車と比べれば費用は安くなります。なぜ軽自動車だと費用が安くなるのかというと、大きく関わっているのが自動車重量税です。
自動車重量税は車の重量に応じてかかる税金で、乗用車は車検の際に2年分を納付します。車検は新車であれば3年、その後2年ごとに行われるので、重量が大きくなる普通自動車は、その分自動車重量税も高くなってしまいます。
普通自動車と軽自動車の車検費用が大きく異なるのは、このことが要因です。さらに、年式が古くなれば自動車重量税も変わりますので、注意が必要です。
軽自動車の車検費用の内訳
これは、軽自動車や普通自動車でも変わりません。そして法定費用は全国共通で、業者や地域を問わず一律料金です。
そのため、何もしないそのままの状態で車検に通せるならば、法定費用のみで行えることになります。しかし、点検しないで車検を通すことは稀であるため、点検整備費用もかかります。
次から、この2種類の費用について詳しく解説していきます。
法定費用
法定費用は、車検を通す際に必要な費用です。これは先程もお伝えした通り、全国一律となっています。軽自動車のケースでかかる費用は以下の通りです。
・自賠責保険:19,730円(24ヶ月)…離島や沖縄県は異なります。
・自動車重量税:8,800円(最大)…初期検査からの年数、エコカー減税対象車によって異なります。
・印紙代(検査手数料):1,800円…保安基準適合証がある時は1,500円
法定費用はこれ以上かかることはないので、車検を通すための必要経費になります。これらの費用は軽自動車検査協会に納付することになるため、クレジットカードは使えず、現金で納めることになります。
また普通自動車の場合、自動車重量税は車重によって8,200円〜49,200円となっており、大きな差があります。その点が、車検費用が軽自動車より高くなる要因です。
点検整備費用
点検整備費用は、車検を通すための点検や修理を行うための費用です。法定費用とは異なり、業者はどこに依頼するか、どの部分をどのグレードで修理するかといった、個々の状況で費用は異なってきます。車検は一定期間ごとに行う検査になりますが、自動車の所有者はそれとは別に自動車を点検する義務もあります。それが「法定点検」と言われるもので、乗用車は1年ごとに実施する必要があります。
さらに車検時には24ヶ月定期点検を行い、通常の法定点検よりも細かく点検が必要です。点検する項目は以下の通りになります。
・原動機:エンジン本体・潤滑装置など
・制動装置:ブレーキディスク・パッドなど
・動力伝達装置:トランスミッション・クラッチなど
・電気装置:バッテリー・点火装置など
・かじ取り装置:ハンドル・パワーステアリングなど
・走行装置:ホイール・タイヤなど
・エキゾーストパイプ・マフラー:触媒・遮熱板の破損や取付け不良など
・車枠および車体:フレーム・ボディの損傷など
・緩衝装置:ショックアブソーバーなど
最低限車検を通すだけであれば、破損すると通らない箇所を整備・交換するだけで済みますが、今後故障する可能性も出てきます。そのため車検を行う業者は、走行距離や経過年数に応じてメンテナンスを行うことが多いでしょう。
つまり、安全面や走行性能を維持していくためには、各種部品の交換頻度も必然的に上がります。車検を受ける際、自分がどの部分を重要視するのか(車検費用や日数、時間、場所等)を決め、業者を選ぶことが大切です。
また、自分がどのようにしたいのかはっきりと依頼する業者に伝えておくことも、重要です。
車検を依頼できる業者はどこ?
自分のニーズに応じた業者を選ぶことで、安心して運転できるようになり、費用に関しても納得して車検を受けることができます。また、車検を受けられる業者のそれぞれのメリットやデメリットを知ることは、選択肢の幅を広げることにも繋がるでしょう。
それでは、各業者がどのような特徴があるのか詳しく解説していきます。
1:ディーラー
ディーラーは、自社の車を扱う専門家で、整備経験も豊富です。安全性を最優先して積極的に整備・点検や部品交換を実施してくれます。整備に関しても、交換の際は純正部品を使用します。そのため、費用は他の車検を行う業者に比べて高くなるのが一般的です。
しかし整備保証がついてきますので、今後のことを考えると安心できる点が魅力です。安定した走行性能や安心感を得ることを重視するのであれば、ディーラーはおすすめだと言えます。
2:車検専門店
車検専門店は車検サービスに特化した業務を行っており、検査スピードとコストを引き下げられる点がメリットです。車検の専門店でもあるため、整備内容(コース)が予算別などで何種類も用意されていて、車検に出す所有者にとっても選択幅が広がります。例を挙げると、価格を抑えるのであれば最低限の修理・交換のみにしてもらえるコース、安全面を考慮して不具合が出そうな箇所を中心に修理交換するコースなどです。
近年の車検専門店はフランチャイズで運営している業者も多くなり、整備の質に置けるばらつきを抑え、部品調達の効率を高めています。そのため、良心的な価格設定を実現しています。
しかし、車検を専門にしている業態上、一般的に予防的な部品交換を含めた整備を積極的に行っていないこともあるため、注意が必要です。
3:ガソリンスタンド
普段から給油や洗車のために行くことも多いガソリンスタンドは、車検などの見積もりもしやすい環境でしょう。費用に関してもリーズナブルに行ってもらえること、受付も比較的長く営業していることもあり、自分の予定に合わせやすい点はメリットです。またガソリンスタンドで車検を通すと、給油の際の割引や洗車サービスを受けることができる特典がある場合もあります。車は維持費のかかる乗り物ですので、その分お得に運転することも可能になるでしょう。
しかし、車検を専門に扱っていないケースもありますので、整備を含めたサービス内容に店舗差があることも考えられます。さらに、店舗で車検を受け付けて別の場所で整備や検査を行う場合は、日数が多くかかってしまうかもしれません。
車検をガソリンスタンドに頼むことを検討している場合は、あらかじめ車検の日数を聞いておくことをおすすめします。
4:カー用品店
カー用品店は、車に関する品揃えが豊富なため、不具合がある部品交換も容易に行える点がメリットです。取り寄せも比較的早い期間で行え、車検の期間も短くすることができます。また、部品交換の可能性が高いバッテリーやオイルなどは、大量に仕入れを行っているので安価で購入できる点も魅力です。純正部品以外の部品も用意できるので、費用を抑えられる点もメリットでしょう。
さらに、カー用品店はほとんどの店舗で会員カードが発行されています。会員登録を行うことで車検費用が安くなる特典を付けていることもあり、安く車検が受けられるかもしれません。
しかしガソリンスタンドと同様、店舗によってその場で車検ができないケースもあります。即日の車検が行えないことがデメリットと言えます。
軽自動車の車検費用が高くなる要因は?
費用が高くなる要因を大きく分けると、「車の経過年数」と「車検を取り扱う業者」の2点が深く関わってきます。次からは、軽自動車の車検費用が高くなる要因について詳しく解説していきます。
1:年式が古い軽自動車
1つ目として挙げられるのは、年式が古い軽自動車です。自動車重量税は、車検の際に2年分を納税します。新車登録から13年を経過すると2年で8,200円になり、18年を過ぎると8,200円から8,800円にまで引き上がります。また、年式が古いということは、整備箇所が増えるため費用も高くなります。
特にサスペンションやブレーキなどの足回りやエンジン、ミッション等は、修理をする際、高額になりやすい箇所です。また、エコカーの場合は自動車燃費基準の達成割合に応じて減税率が決定しています。
軽自動車の自動車重量税は、経過年数に応じて以下の通りになります。
<2年自家用軽自動車における自動車重量税>
・エコカー:免税
・エコカー(本則税率):5,000円
・エコカー以外(13年未満):6,600円
・エコカー以外(13年経過):8,200円
・エコカー以外(18年経過):8,800円
*2022年6月現在、国土交通省より
2:消耗品の交換が多い
消耗品は、オイルやタイヤ、バッテリーが挙げられます。消耗品の交換時期が車検の時期に重なると、車検費用も高くなってしまいます。法定点検で車検を通すための項目基準をクリアしていなければ、車検を通すことは不可能です。例えば、ヘッドライトの曇りがあると光量不足で車検に通らなくなるので、ヘッドライトのガラス研磨などを行って視界確保を実施する必要も出てきてます。
また、タイヤは全ての溝は1.6mm以上でなければ、車検を通すことはできないため、注意が必要です。こういった消耗品の交換はお金がかかりますが、交換時期であるならきちんと対応しなければなりません。
3:ディーラーに車検を依頼する
ディーラーが車検の際に重要視するのは、故障を起こさないよう、事前に不具合が発生する可能性のあるパーツを点検・交換することです。そのため、実際はもう少し使用可能であったとしても、安全面を考慮して早めの交換を行っています。ディーラーに車検を依頼すれば運転する側も安心ですが、交換する箇所が多くなるほど費用はかさんでしまいます。特に、そろそろ乗り換えを検討しているのであれば、車検が通る最低限の整備や交換で済ませ、乗り換えの車の費用に充てたほうが良いかもしれません。
ディーラーは、ディーラー以外の車検実施業者に比べて費用が高くなる可能性があります。ディーラーに車検を依頼する場合は、見積もりを事前に確認しておくと良いでしょう。
4:点検整備費用の差が大きい
一律で金額が決められている法定費用と異なり、点検整備費用は業者間の格差が大きいものです。なぜかというと、車検基本料・代行手数料・部品交換費用については明確な上限が定められていないからです。そのため、業者によってかかる金額も変わります。例を挙げれば代行手数料が数千円の業者もあれば10,000円程度の業者もあり、業者間で大分ばらつきがあります。
点検する内容によっても費用は変わりますので、各業者で見積もりを出してもらい、比較しながら検討すると良いでしょう。
ユーザー車検とは?
車検は業者に依頼するのが一般的ですが、自分で行うことも可能です。業者に依頼せずに自分で軽自動車検査協会に持ち込んで点検を実施するやり方を、ユーザー車検といいます。法定費用のみで実施できるので、車検でかかる費用を抑えることが可能です。しかし、軽自動車検査協会は、土日祝日や年末年始は車検の受け付けを行っていません。
平日のみ実施しているため、仕事をしながら行うことはなかなか難しい可能性もあります。業者に依頼する車検と比較すると、スケジュール調整が難しくなるでしょう。
さらに、ユーザー車検は事前準備する書類や点検・整備状況も自分で実施しなければなりません。車に関する知識がない方が実施するのは、ハードルが高いと言えるでしょう。
軽自動車を車検に出す際の必要書類
・車検証
・自賠責保険証
・点検整備記録簿
・軽自動車税納税証明書
軽自動車税納税証明書は、毎年5月頃に所有者の住所宛てに郵送されてきます。軽自動車税を納入していないと、車検を通すことができませんので注意が必要です。
近年、納税証明書の電子化が普通自動車で開始されました。そのため、普通自動車の場合は納税証明書は不要です。
しかし、軽自動車は対象外となりますので、必ず用意しておきましょう。インターネットで納税した場合や紛失した際には、各自治体に問い合わせをして、発行を依頼することが必要です。
軽自動車の耐用年数が短いと言われる理由
軽自動車は普通自動車に比べて、耐用年数が短いと聞いたことがあるかもしれません。一般的に車の寿命は10年10万kmと言われ、軽自動車はその7割から8割だとされています。しかし、中古車市場で販売されている車は、10年10万kmでも売られています。現状として、しっかり整備がされた状態であればそれ以上であっても、十分走行することが可能です。
しかし、どうして軽自動車が耐用年数は短いのでしょう。ポイントになるのはエンジンです。
軽自動車は、排気量が660ccまでと決められています。それにもかかわらず車両重量が1t近くあるため、エンジンが大きい普通乗用車に比べて負担が大きくかかります。
そして、エンジンもコンパクトになっているので部品も小さくまとめられています。そのため、不具合が年数経過や走行距離によって発生しやすくなるのが問題となっていました。
しかし、軽自動車の走行性能は飛躍的に向上しています。それに加え、室内の快適性や耐久性に関しても同様に向上していると言えます。
もちろん、負荷がかかる運転をし続ければ早期に故障するケースも考えられますが、普通自動車に劣らない安定感もあります。最近の軽自動車はコストパフォーマンスに優れた車とも言えるでしょう。
まとめ
①軽自動車の車検費用は50,000円~90,000円程度が相場
②車検費用の内訳は法定費用と点検整備費用がある
③点検整備費用は各々異なるので、状況に応じた業者を選ぶことが大切
④ユーザー車検は安価に行うことができるが、手間もかかるため十分検討して行うこと
⑤軽自動車の耐用年数は短いと言われる理由は各パーツの形状が小さいことが要因だが、走行性能や快適性は飛躍的に向上している
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