車検・点検・メンテナンス
更新日:2024.06.25 / 掲載日:2018.05.28
完全指南!梅雨対策メンテナンス PART1 雨の日の視界を向上させる!
雨の日の視界が悪化する要因は様々。1つでもトラブれば確実に視界は悪化してしまうので、本格的な梅雨のシーズンに突入する前に考えられるトラブル要因の対策をひと通り実施しておきたい。
フロントガラスに撥水コーティング処理を施す

撥水処理すれば油膜の付着も防止できる!
雨の日に視界が悪化する原因は窓ガラスの内と外の両面にある。
内側は湿気による「くもり」、外側なら潰れた雨粒がガラス表面に貼り付くことで生じる「視界の歪み」や油膜による「光の乱反射」、ワイパーゴムの劣化による「拭き残し」で、ひとつでもトラブれば確実に視界は悪化する。しかも、それぞれの要因に応じて対応策は異なるから厄介!安全運転のため手を抜くことなくキッチリ対処したい。
さて、その外側の視界悪化の原因である、雨粒が貼り付くことによる歪みや油膜によるギラつき。これらに関しては好みの問題はあるものの「ガラスコーティング剤」の利用がベスト! 撥水処理すれば付着した雨粒は弾かれて流れ落ちていくため視界が格段に向上。雨粒と共に油膜も弾き、再付着も効果的に防止でき、汚れが付着しても水拭きするだけで簡単に落とすことができるようになるからだ。

ガラス用コンパウンドでは落とせなかったウロコ状のシミを新開発トリプル研磨粒子で強力に除去。フッ素系撥水剤や油膜もスッキリ落とせる。

塗布後瞬時にガラス面に定着する「高反応性シリコーン」の採用で拭き取りまでの乾燥時間が不要という、作業性を飛躍的に向上させた製品。
STEP1 まず、ウォータースポットや油膜をキッチリ処理する







STEP2 いよいよ塗り込み。新製品は塗り込みの手間が半分以下!






ヘタッたワイパーブレードを撥水被膜対応ワイパーに交換する
撥水加工したらワイパーも対応品に取り替えたい
ワイパーブレードはガラス表面に付着した水滴をラバーで押し潰して、切れ目のない薄い水の膜で覆うことでクリアな視界を確保している。つまり、作動時は水膜の上を移動していることになる。
ところが、ガラスコーティングを施したガラス面は水を弾いてしまうため、ワイパーで払拭すると水膜が途切れて「空拭き状態」になってしまうのだ。
このため、撥水ガラスに未対応の一般のワイパーブレードでは動作時に摩擦抵抗が生じ「ビビリ」や「拭きムラ」が発生しやすくなる。つまり、撥水加工したガラス面をスムーズに拭き取らせるためには、払拭時の摩擦抵抗を小さくした「低摩擦ワイパーブレード」に交換する必要があるのだ。初めてガラスコーティングを塗布したなら同時に交換しておきたい。

ガラスが乾いた状態でワイピングするだけで撥水被膜を形成。事前に塗り込んだ撥水被膜の修復や撥水効果を長持ちさせる働きもする。

ワイパー表面に高密度なグラファイトコーティングを施すことで、ガラスコーティング剤を施工したガラス面でも安定したワイピングを実現。
Uクリップタイプのワイパーブレード交換手順











ラバーのみ交換することもできる!






樹脂製リヤワイパーの交換方法




サイドミラーの視界を悪化させる雨粒の付着を防止する
後方の視界確保も重要なポイント!
目に近い位置に配置されたドアミラーに雨粒が付着すると、1粒1粒がレンズとなって背景を映し出してしまうため非常に見にくくなる。しかも、後ろ向きになるため走行風があたりにくく、そこそこのスピードで走ってみても水滴が流れ落ちずにそのまま溜まり続けるからとても厄介なのだ。
そんな状態では後方の安全確認が疎かになりがち。状況によっては自分ばかりか他人をも危険な状況に陥らせることになる。ドアミラーの視界確保を目的とした専用ケミカルも市販されているので、キッチリ処理しておきたい。
ただし、目に見えないナノレベルの超微細突起で水滴が溜まることができない「超撥水タイプ」と、水を弾くのではなく、周囲になじませることで薄い水の膜に形成する「親水タイプ」の2つのタイプがあり、施工方法は製品によっても異なってくるので、利用する時は注意が必要だ。

ナノレベルの超微細な連続突起で水滴がとどまることができない超撥水性能を発揮し、水や汚れのひっかかりを軽減する超撥水ミラーコーティング剤。

新開発「超密着親水ポリマー」が強力に親水被膜を形成し、スプレー直後から透明でクリアな視界を確保する。超親水性水滴防止スプレー。

ドアミラーの鏡面には走行風があたらないため、撥水剤を塗布すると小雨や霧雨時は鏡面に細かな水滴が密集して付着。1粒1粒がレンズとなって背景を映し出すため非常に見にくくなる。このため、専用アイテムを使うことがベストだ。
親水タイプの使い方




超撥水タイプの使い方







撥水ウォッシャーで撥水コーティング被膜を長持ちさせる
残ったウォッシャー液をすべて排出してから注入!
ワイパーを動かすと、フロントウインドウの表面が擦られることでどうしても撥水被膜が剥がれてくる。
撥水ワイパーブレードを利用すればそれを効果的に防止できるが、もうひとつ撥水ウォッシャー液を利用する方法がある。使い方は一般のウォッシャー液と同じで、ウォッシャータンクに入れておくだけだ。ただし、原液注入だったり、指定の倍率に薄める必要があるなど製品によって使い方は異なる。また、洗剤成分が混ざるとウォッシャーノズルが詰まる可能性があるため、初めて利用する時はタンク内に残ったウォッシャー液をすべて排出する必要がある。

浸透性に優れた洗浄成分を配合することで洗浄力を強化した撥水ウォッシャー液。撥水効果と共に虫・花粉・鳥フンも強力に洗浄する。





ガラスの内側のくもり対策!
ガラスが汚れているとくもりやすくなる!?
ガラス内面にくもりが発生する原因は外気と内気の「温度差」や「湿気」だが、汚れているとより発生しやすくなる。くもりの正体は細かな水滴の集合体。ガラス表面が汚れているとその汚れ粒子に水滴が付着しやすくなるからだ。
このため、梅雨時はウインドウをきれいにしておくことが大切。そして、どうせやるならくもり止め効果のあるガラスクリーナーの利用がベストだ。

ガラスに吹きつけ、拭き取るだけで、視界をさえぎるくもりを解消。予め塗っておけば、くもり発生の元となるホコリやチリの付着防止に。


使い古しのワイパーブレードを利用してハンディワイパーを自作しよう!

ガラス磨きのプロはガラスを磨く際、水拭きしてハンドワイパーでサッと汚れごと拭き取ってしまう。この技を応用すれば窓拭きも手早く行えるが、狭い車内では一般のハンドワイパーは使いにくい。そこで……。






提供元:オートメカニック