車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29
車検でタイミングベルトの交換は必要?費用や注意点について
近年では、定期的なタイミングベルト交換が不要な耐久性の高いタイミングチェーン式のエンジンが主流になってきました。しかしながら、タイミングベルト式の車両もまだまだたくさん存在します。エンジンの構造上、欠かせない重要な働きをするタイミングベルトですが、普段は目にすることもない部品なので、交換時期を知らない方も多いかと思います。ここでは、車検時にタイミングベルトの交換は必要なのか、解説します。

車検では、エンジンをばらしてタイミングベルトを確認することはありません。車が正常に動作している限り、エンジン内部の状態まで指摘されることはありません。しかし、タイミングベルトはゴム樹脂や特殊繊維の入った樹脂でできており、ある時点で必ず寿命が訪れる消耗品として扱われます。厄介なのは、切れてから交換するのでは遅いということです。
仮に走行中にタイミングベルトが切れた場合、エンジンによってはバルブとピストンが干渉してエンジン内部に重大な損傷を与えるばかりか、動力が得られなくなるため事故の危険性が高くなります。このようなリスクがあるため、タイミングベルトの山がなくなるか切れる前に交換することが絶対に必要です。
タイミングベルトの交換時期や交換費用とは?
タイミングベルトの交換時期は、メーカーや車種によっても異なりますが、走行距離の目安としておおよそ8~10万キロ程度とされています。また、エンジンは高速で回転するため、走行状況やエンジンフード内温度や湿気などによっても、タイミングベルトの状態は異なると言えます。タイミングベルトの交換のタイミングは車検時に限られるわけではありませんが、交換時期が近い場合、ディーラーや整備工場と相談して、どのタイミングで交換すれば良いかアドバイスをもらうようにしましょう。なお、タイミングベルトの交換費用の目安は、3万円から5万円が一般的ですが、エンジンを脱着する必要な車両だとかなりの出費となる場合があります。エンジンをある程度分解しないと交換ができないため、工賃がどうしても割高になります。
タイミングベルト交換の際の注意点とは?
タイミングベルトを交換する際は、ウォーターポンプなどのタイミングベルトと連動する部品の同時交換も検討すると良いでしょう。ウォーターポンプというのはエンジンの冷却水を循環させるポンプで、タイミングベルトにより動作し、またその交換にはタイミングベルトを外す必要があります。別々のタイミングで作業をして工賃を2回払うよりも、同時に交換すれば、工賃を節約することができます。このように、タイミングベルトは車検とは関係ありませんが、非常に重要な部品であることは間違いありません。車のエアコンなどであれば、故障してから部品を交換しても、大きな問題にはなりませんが、タイミングベルトは交換目安時期を目安に、必ず切れる前の早めのタイミングで交換をするよう心がけましょう。