車検・点検・メンテナンス
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29
車検切れの車を相続した場合の対処方法
ご両親や親族の方から遺産などを相続することもあるかもしれません。中には不動産や預貯金以外にも車の相続もケースとして考えられます。その時、その中に車検切れの車があった場合にはどのように対処すれば良いのでしょうか?

もしも車検切れの車を相続した場合、まず最初にするのは、その車両を使用するのか廃車にするのかを決定することです。それによってその後の手続き方法が変わってくるためです。ただ、道路運送車両法において、所有者が変更になった場合、15日以内での変更登録手続きをすることが定められていますので、早急な決断が必要になります。
相続した車を処分する場合
車を処分する場合には処分する本人の名義にする必要があります。しかし車の名義変更は原則的に車検が残っている場合でなければできません。しかし車の所有者が亡くなっている場合などには車検を受けることも難しくなります。ではどうすれば良いのでしょうか?実は名義変更は「抹消登録」を同時にすることで車検が切れていても手続きすることができます。抹消登録とはナンバープレートを返して廃車にするということです。また、抹消登録には「一時抹消登録」と「永久抹消登録」があります。もしも車買取店などに売却する際には一時抹消登録、そのまま廃車にする場合には永久抹消登録になります。この時注意が必要なのは、通常の抹消登録とは違う書類が必要だということです。遺産分割協議書、戸籍謄本、除籍謄本などの書類が必要になります。
相続した車を使用する場合
相続した車を廃車にせず、今後使用する場合には上記の「一時抹消登録」を利用します。既に述べたように、車検切れの車は名義変更できません。そのため、まず一時抹消登録と名義変更を同時にして相続人の名義にします。その上で「新規登録」という手続きが必要になります。この場合、注意しなければならないのが一度抹消登録をしていますので、当然、自賠責保険や車検は無く、公道を走ることはできないということです。登録をするためには車両を移動させる必要があるので、積載車を使用するか、自賠責保険に加入した上で仮ナンバー取得などといった手続きが必要になります。また、車庫証明も新たに取る必要があります。車を相続した場合の手続きは通常の手続きよりも手間がかかり、車検切れの車である場合は更にややこしく、面倒なものです。準備をしなければならない書類も見慣れないものばかりで大変ですので、専門の業者に依頼して代行してもらうことをおすすめします。