車検・点検・メンテナンス
更新日:2017.12.08 / 掲載日:2017.12.08
禁断のクルマ実験室 充電できない状態でどのくらい走れる?

発電を止めて、エアコンは利かせたまま走ってみる
昔より発生率は劇的に下がっているとは思うが、走行中にオルタネーターのトラブルや、ベルトの破損が起こることがある。その時、バッテリーの電源だけでどのくらい走れるか、電圧が下がっていくとどんな現象が出るのかをテストしてみることにした。
搭載しているバッテリーは、ボッシュの55B19でCCA値は400A(新品時500A弱)でB19サイズとしては高性能品となる。
※専用施設等において専門家の指導のもと取材しています。 テストはオルタネーター背面に繋がるコネクターを外して充電を止めた状態を作り出し、エアコンオンでテストコースを平均20km/h程度でグルグル周回させる。電気負荷は、燈火類こそ使ってないが、エンジン系の燃料ポンプやインジェクター(しかも直噴)、点火系、メーター、ナビ、ラジオが使わているし、エアコンオンによる電動ファンの頻繁な回転で電気を大量に消費するため、負担はかなり大きいといえる。
9V台に入ると電装品に異変が起こりだす


9V台に入ると電装品に異変が起こりだす


電圧が不安定な状態で徐々に低下していくのが分かる

さすがトヨタ車!? ECUの低電圧特性が秀逸で5V台まで走行できた!


オーバーヒート気味で、オーディオも故障

実験結果 30分から1時間程度走れるがチャージランプが点灯しないのは問題か

電装品には設計時の最低作動電圧があるはずだが、ビスタではECUが最後の最後まで動き続けるというサバイバル性に長けた設計になっていた。その分、オーバーヒートやオーディオ故障を引き起こしたが、走り続けたのはスゴイ! ひとつ問題に思うのは、無充電なのにチャージランプが点かないこと。これではドライバーが異常を検知できない。ビスタの祟りなのか、あろうことか同日にオートメカニックのレガシィのオルタネーターが本当に故障し、同様にチャージランプが点かなかったために対応が遅れて、路上で止まるという事態まで起きた。いざという時に作動しない警告灯回路なので、電圧異常を知らせるシステムを備えてほしい。
提供元:オートメカニック