車検・点検・メンテナンス
更新日:2024.11.21 / 掲載日:2024.11.21
車検の有効期間は?有効期間の確認方法や車検のタイミングなどを解説

車検とは、自動車の安全性と環境基準を満たしているかを確認するための重要な制度です。車検の有効期間が切れた車は、公道を走行できなくなるため、車検満了日が来る前に車検を受ける必要があります。
この記事では、車検の有効期間と確認方法、期限切れの場合の対処法を紹介しています。
車検をスムーズに受けるための予約タイミングや流れも紹介していますので、ご自身の車の車検満了日を把握し、余裕を持って車検にのぞみましょう。
1. 車検の有効期間とは
車検の有効期間とは、車が公道を走行することが認められている期間のことです。この期間が満了すると、たとえ車が良好な状態であっても公道を走行してはいけません。
有効期間以降も運転するためには、有効期間内に必ず車検を受け、保安基準を満たしているかを確認する必要があります。
(1)新規登録後、初回車検は3年後
自家用自動車の場合、新規登録から最初の車検有効期間は3年間です。そのため、新規登録日から3年後には初回車検を受検する必要があります。
なお、新規登録する際にも車検は実施されています。ナンバープレートがない車を車検に通し、合格したら車検証とナンバープレートが交付されて、公道を走行できるようになるのです。
(2)2回目以降の車検は2年に1回
初回車検以降は、2年ごとに車検を受ける必要があります。
車検の有効期間が切れると、公道を走行できません。そのため、車検証や検査標章で車検有効期間を確認し、車検切れにならないように注意しましょう。
確認方法については、次の章でご紹介します。
2. 車検の有効期間を確認する方法
車検の有効期間は、「車検証」と「検査標章(車検シール)」で確認できます。車検切れにならないよう、定期的に確認しましょう。
(1)車検証で確認する

車検証の「有効期間の満了する日」という項目に、車検の有効期限が記載されています。
車検証は、車の所有者や車両情報などが記載された書類で、運転時に携帯が義務付けられています。有効期限を過ぎると車検切れとなり、公道を走行できなくなります。
たとえば、有効期間の満了する日が「2024年11月1日」の場合、2024年11月2日から車検切れの状態です。
なお、車検証がA6サイズのICチップ入り(電子車検証)の場合、車検証閲覧アプリで読み取るか、自動車検査証記録事項で車検満了日を確認する必要があります。
電子化された車検証については、下記の記事でくわしく解説しています。
(2)検査標章(車検シール)で確認する

フロントガラスの運転席上部あたりに貼られている「検査標章(車検シール)」でも、車検の有効期限を確認できます。前回の車検が2023年7月2日より前の場合は、フロントガラスの中央上部に貼り付けられています。
検査標章は、表面と裏面で記載内容が異なります。車の外側から見える面が表面、車内から見える面が裏面です。
・検査標章の表面:車検の有効期限が満了となる「年・月」が記載
・検査標章の裏面:車検の有効期限が満了となる「年・月・日」が記載
正確な満了日を確認するには、車内から裏面を確認しましょう。ちなみに、2024年1月4日以降は、軽自動車と普通自動車の車検シールのデザインが統一されています。
検査標章の貼り付け位置については、下記の記事でくわしく解説しています。
3. 車検の有効期間が切れてしまった場合
車検の有効期間が切れた車は、公道を走行できなくなります。
車検切れにならないことが非常に重要ですが、万が一、車検が切れてしまった場合の対応方法と、車検切れで走行した場合の罰則について解説します。
(1)車検切れの車の対応方法
車検が切れてしまった場合、自分で運転して車検には出せません。
以下の2つの方法いずれかで、車検業者に車を持ち込む必要があります。
方法 | 説明 |
---|---|
仮ナンバーを取得して運転する | 市区町村役場で仮ナンバーを取得し、運転して車検業者に持ち込む |
積載車で運搬してもらう | 車検切れの車を積載車で車検業者まで運搬してもらう |
どちらの方法で車検を受ける場合でも、事前に車検業者へ連絡し、必要な書類や手続きを確認しておきましょう。
①仮ナンバーを取得して運転する
市区町村役場で「仮ナンバー(臨時運行許可番号標)」を取得すれば、車検業者まで車を運転できます。
ただし、有効期限は交付から最長5日間と短く、走行できるルートも制限されます。また、仮ナンバーで運転する場合は、自賠責保険の加入手続きをしておく必要があります。
②積載車で運搬してもらう
車検業者に依頼して、積載車で車検工場まで運搬してもらえれば、仮ナンバーを取得する必要はありません。
引き取り納車サービスを活用すれば、車検業者が自宅まで車を取りに来てくれ、車検が完了したら自宅まで届けてくれます。
ただし、車検費用とは別に費用がかかる場合もあります。積載車の大きさや距離によって費用は異なるため、事前に車検業者へ問い合わせてみましょう。
(2)車検切れの車の罰則
車検切れの状態で公道を運転した場合、道路運送車両法違反に問われ、以下のような罰則が科せられます。
・違反点数6点の加点
・30日間の免許停止処分
・6カ月以下の懲役、または30万円以下の罰金
また、車検切れの車は自賠責保険も切れている場合がほとんどです。
自賠責保険に加入していない状態で公道を運転すると、自動車損害賠償保障法違反となり、さらに重い罰則が科せられます。
・6点の違反点を加算
・1年以下の懲役または50万円以下の罰金分
車検切れにならないことが重要ですが、もし車検切れに気づいたら、公道を運転せずに速やかに対処しましょう。
4. 車検は満了日の1カ月前から受ける

車検は、車検満了日の1カ月前から受けるようにしましょう。
車検満了日の1カ月前から車検を受けた場合でも、新しい車検期間は、満了日から起算されます。もし、30日以上早く車検を受けてしまうと、次回の車検の有効期限がその日数分繰り上げられてしまいます。
【具体例】
車検満了日が2024年10月1日の場合
受検期間 | 次回の車検満了日 |
---|---|
2024年9月1日〜9月30日に車検を受けた場合 | 2026年10月1日 |
2024年8月1日に車検を受けた場合 | 2026年8月1日 |
ただし、2025年4月からは車検の受検期間が2カ月前に拡大されます。これにより、車検の有効期間をそのままで受けられる期間が、車検満了日1カ月前から2カ月前に改正されます。
受検期間の拡大については、下記の記事で詳細を解説しています。
5. 車検の予約タイミングと実際の流れ
車検を受けるためには、事前に予約しておく必要があります。
車検を受ける方法は、車検業者とユーザー車検の2種類がありますが、ここでは車検業者に依頼する方法と流れをご紹介します。
(1)受検1カ月前には予約しよう
車検を受けたい日が決まったら、遅くとも1カ月前までには予約を済ませておきましょう。車を購入したお店から車検案内が届いたら、すぐに予約してしまうのがおすすめです。
車検の予約は、電話や車検業者のWebサイトからおこなえます。予約の際には、車検を受けたい日時や車種、車台番号などを伝えるようにしましょう。
予約が完了したら、予約した日時に車検業者へ車を持ち込みます。
(2)実際の車検の流れ
車検の流れは依頼する店舗や車種、点検内容によって異なります。ここでは、一般的な車検の流れをご紹介します。
1. 来店
車検を予約した日時に車を持ち込みます。
2. 受付・相談
店舗に到着したら、受付を済ませましょう。受付では、車検に関する要望や気になる点などを伝えます。疑問点や不安なことがあれば、遠慮なく相談しましょう。
3. 整備内容の説明・見積もり
整備士から、車の状態や必要な整備内容について説明を受けます。追加整備が必要な場合は説明と見積もりをもらい、納得したうえで作業を依頼します。
4. 車検・検査
検査員が専用の検査機器を使い、国の定める保安基準を満たしているか細かくチェックします。
5. 精算・引き取り
すべての検査が完了したら、検査結果の説明を受けます。車検費用を精算し、車を引き取ります。この際、次回のメンテナンスについても案内があります。
6. 新しい車検証・ステッカーの受け取り
車検後、1週間〜10日程度で発行されます。
車検の際には、以下の書類が必要になります。事前に準備しておきましょう。
車検に必要な書類 |
---|
・車検証 ・自賠責保険証明書 ・自動車税納税証明書(必要な場合がある) |
6. 車検はグーネットピットにお任せください
車検は、車の安全性を確認し、環境基準をクリアしているか検査する重要な制度です。
もし、車検が切れた状態の車で走行してしまうと、道路運送車両法違反となり、罰則の対象となるばかりか、思わぬ事故につながる恐れもあります。そうならないためにも、車検は余裕をもって受けましょう。
「どこで車検を受けたらよいかわからない……」という人は、ぜひグーネットピットをご利用ください。グーネットピットなら、お近くの整備工場を簡単に検索できます。
車検に関する疑問や不安、費用のことなど、お気軽にお近くの整備工場にご相談ください。