車検・点検・メンテナンス
更新日:2024.11.18 / 掲載日:2024.11.18
【最新】車検シールの正しい貼り付け位置、罰則などを網羅的に紹介

車検は、自動車の安全性と環境基準への適合性を確認するために、使用者が義務付けられている制度です。
車検を受けると、有効期限が記載された車検シールが交付されるため、フロントガラスに貼り付ける必要があります。
しかし、「車検シールを受け取ったのはいいけれど、どこに貼ればいいのかわからない……」という人もいるのではないでしょうか。
実は、車検シールの貼り付け位置は、2023年7月に変更されています。この記事では、変更された正しい貼り付け位置や、車検シールを貼らなかった場合の罰則などについて、わかりやすく解説していきます。誤った場所に貼ってしまわないように、最後までご覧いただけると幸いです。
1. 車検シールとは
車検シールとは、自動車検査証(以下、車検証)の有効期限を示すステッカーのことです。正式名称を「検査標章」といい、「車検ステッカー」とも呼ばれることもあります。車内外から見えやすい位置に貼り付けることで、車検切れを防ぐ役割があります。
ここでは、車検シールの見方や種類、その他に貼り付けられているシールについて解説しましょう。
(1)車検証の有効期限が記載されている
車検シール(検査標章)は、車検の有効期限が一目でわかるように2017年にデザインが変わりました。

車検シールの表面には、大きく数字が記載されています。この数字は、車検証の有効期限がいつ満了になるのかを示すものです。
たとえば、上記車検シールの場合は左側の「7」が「月」、右側の「5」が「年」を表すため、「令和5年7月」に車検証の有効期限が満了することを意味します。
そして、有効期限の年を表す数字は、毎年表示される位置が変わります。令和5年は右下、令和6年は左下といったように、左上、右上、右下の順で位置が変わるので把握しておきましょう。
一方、車検シールの裏面には、車検証の有効期限が満了する年・月・日の記載があります。
なお、これまで軽自動車の車検シールのデザインは、普通自動車と異なっていましたが、2024年1月4日より同じデザインに統一されています。
(2)フロントガラスには点検整備済みステッカーも貼り付けられている
車のフロントガラスに貼り付けるシールは、車検シールだけではありません。車検シールと間違えやすいものに「点検整備済みステッカー」も貼り付けられています。

フロントガラスの左上に貼られているシールは、点検整備済みステッカーになります。
これは、定期点検を受ける時期を示すシールで、車検シールのように有効期限を示すものではありません。
点検整備済みステッカー自体は、貼っていなくても罰則はありません。しかし、期限切れの点検整備済みステッカーを貼ったまま走行すると、300,000円以下の罰金が科せられるため、期限が切れている場合は剥がしておきましょう。
ちなみに、定期点検には12カ月点検や24カ月点検があり、車の使用者は道路運送車両法で定期点検を受けることが義務付けられています。
受けなくても罰則はありませんが、安全のために定期点検は必ず受けましょう。自身の車の状態を把握する、重要な点検になります。
2. 2023年7月から車検シールの貼り付け位置が変更
2023年7月から、車検シールの貼り付け位置が変更になっています。

従来、車検シールの貼り付け位置は「前方から見やすい位置」とされていたため、基本的にはフロントガラスの中央付近に貼られていました。
しかし、2023年7月3日以降は貼り付け位置が変更となり、「前方かつ運転者席から見やすい位置」に貼り付ける必要があります。
これは、運転席から車検シールの有効期限を確認しやすくすることで、ドライバー自身の安全意識を高め、車検切れのまま走行することを防ぐのが目的です。

具体的には、「前方かつ運転者席から見やすい位置」で「運転者席側上部の車両中心から可能な限り遠い位置」に貼り付けます。
そのため、右ハンドルの場合はフロントガラスの右上、左ハンドルの場合はフロントガラスの左上に貼り付けます。
3. 車検シールを貼らなければ罰則の対象
車検シールを貼らずに公道を走行すると、500,000円以下の罰金が科せられます。
車検は自動車の安全性の維持と、環境基準への適合性を確認するため、使用者が義務付けられている点検です。
車検に合格すると、証明として車検シールが発行されるため、フロントガラスに貼ることが道路運送車両法で義務付けられています。適切に車検を受けていても、車検シールを貼っていないだけで罰則の対象となってしまうため、注意が必要です。
なお、ディーラーや民間の整備工場など、指定工場で車検を受けた場合は、車検シールと車検証は後日発行されます。そのため、新しい車検シールを受領するまでの間は、「保安基準適合標章」をフロントガラスに貼ることになります。

保安基準適合標章は、通常、車検した業者が貼付してくれますが、有効期間は15日間と決まっています。車検シールが届いたら、速やかに保安基準適合標章と張り替えましょう。
4. 車検シールに関するよくある疑問
ここでは、車検ステッカーに関するよくある疑問について、2つご紹介します。
(1)車検シールの貼り方は?
車検シールは、表面と裏面が別々のシールになっているため、フロントガラスに貼る前に2枚を1枚に貼り合わせる必要があります。
初めてだと戸惑う可能性があるため、具体的な手順をステップ式でご紹介します。
ステップ1:車検シールの構造を確認
まずは、お手元の車検シールを確認してみましょう。台紙に2枚のシールがセットになっています。
・台紙の右側:外から見える面のシール
・台紙の左側:車の内側にくる面のシール
ステップ2:内側のシールの右半分を剥がす
車の内側にくる面のシール(台紙左側)の右半分を、台紙から丁寧に剥がします。
ステップ3:台紙を山折りにする
次に、台紙を真ん中で山折りにして、右側にある外から見える面のシールにぴったりと重ねます。
ステップ4:内側のシールを貼り合わせる
山折り状態のまま、剥がした内側のシールの右半分を外から見える面のシールにしっかりと貼り付けます。
ステップ5:台紙を引き抜き、残りのシールを貼り合わせる
台紙をゆっくりと引き抜くようにしながら、内側のシールの左半分も台紙から剥がして、完全に外から見える面のシールに貼り付ければ完成です。
ステップ6:車検シールを貼り付ける場所を拭く
貼り付け場所に汚れや細かなゴミがあるとうまく粘着しません。フロントガラスの貼り付け場所を、乾いたきれいな布で拭きます。
きれいになったら、貼り合わせた車検シールを運転者席側上部に、空気が入らないよう丁寧に貼り付けしましょう。
一度フロントガラスに貼り付けたシールを剥がすと、粘着力が弱くなってしまうため注意が必要です。
(2)車検シールを再発行するには?
破損や劣化などによって、車検シールの再発行が必要な場合、ご自身で手続きすることになります。普通車の場合は最寄りの運輸支局または自動車検査登録事務所、軽自動車の場合は軽自動車検査協会で手続きできます。
再発行に必要なものは以下の5点です。
1.自動車検査証:車検証の原本を持参します
2.理由書:窓口で入手ができるので、紛失理由を記入します
3.再発行申請書:各窓口で入手できますので、その場で記入しましょう
4.申請手数料:300円分の収入印紙を用意してください
5.委任状:代理人が申請する場合に必要です
上記書類をそろえて窓口に提出することで、新しい車検シールを発行してもらえます。ただし、窓口によっては追加書類を求められる場合もあるため、事前に電話などで確認しておくと安心です。
5. 車検に関することはグーネットピットにお任せください
2023年7月より、車検シールの貼り付け位置は、従来のフロントガラス中央部から、運転席側の上部に変更となりました。
車検シールが貼られていない場合、道路運送車両法違反となり、罰則が科せられるため、必ず車検シールを貼るようにしましょう。
また、車検切れで公道を走るのは、大変危険です。車検シールで有効期限を定期的に確認し、余裕を持って車検を受けましょう。
「どこで車検を受けたらよいか分からない……」という人は、ぜひグーネットピットをご利用ください。
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