車検・点検・メンテナンス
更新日:2025.03.27 / 掲載日:2025.03.27
ポルシェ車検費用はいくらかかる?相場・内訳・安く済ませる方法を徹底解説

ポルシェの走りは多くの人の心を掴んで離しません。しかし、所有する喜びとともに忘れてはいけないのが車検です。維持費のなかでも高額な車検費用が気になる人は多いでしょう。
この記事では、ポルシェの車検費用の内訳や相場、費用を抑えるための方法を詳細に解説していきます。ぜひ最後まで読んで、あなたのポルシェライフにお役立てください。
1. ポルシェの車検費用は高い?いくらかかる?

ポルシェの車検費用は、国産車と比べて高額になる傾向があります。これは、ポルシェが輸入車であり、部品価格や工賃が高いためです。また、高性能車であるため、車検時の点検・整備項目も多くなり、費用が高くなる要因となっています。
車検費用は、モデルや年式、走行距離、整備内容によって大きく異なりますが、初回車検でも20万円以上かかるケースもめずらしくありません。
とくにディーラー車検は、高品質な整備が期待できる反面、ほかの業者よりも車検費用が高くなる傾向があります。
2. ポルシェの車検費用内訳・相場
(1) ポルシェの車検費用内訳
ポルシェの車検費用は国産車と同じく、「法定費用」と「非法定費用」の2つに分けられます。
法定費用 | 非法定費用 |
---|---|
・自賠責保険料 ・自動車重量税 ・印紙代 | ・車検基本料 ・部品交換代など |
法定費用は国に支払う保険料や税金、手数料などで、金額は法律で定められています。一方、非法定費用は車検業者に支払う点検・整備費用で、車種や状態、業者によって変動します。
それでは、車検費用の内訳について、くわしくご紹介しましょう。
①法定費用|自賠責保険料
自賠責保険は、交通事故の被害者を救済するための強制保険です。ポルシェを含むすべての車両に加入が義務付けられています。車検時に次回車検までの保険料を支払います。金額は普通車であれば車種に関わらず一律です。
車検時には、次回車検までの24カ月分(17,650円)、または25カ月分(18,160円)を支払います(新車登録時は37カ月分:24,190円)。
数年ごとに保険料は改定されるため、最新の金額は、損害保険料率算出機構のWebサイトをご確認ください。
②法定費用|自動車重量税
自動車重量税は、車の重量に応じて課税される税金です。ポルシェは車種によって重量が異なるため、重量税も異なります。また、新車登録からの経過年数によっても税額が変わるため、長く乗るほど高くなるのです。エコカー減税対象車は減税措置を受けられます。
以下の表は、自家用車(2年分)の自動車重量税の金額です。
車両重量 | エコカー | エコカー (本則税率) |
13年未満 | 13年経過 | 18年経過 |
---|---|---|---|---|---|
~0.5t | 免税 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
~1t | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 | |
~1.5t | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 | |
~2t | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 | |
~2.5t | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 | |
~3t | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
※2年自家用車の場合
※参照:自動車重量税額について/フローチャート・税額表/【継続車検を受ける場合】丨国土交通省
具体的な金額は車種や年式によって異なるため、くわしくは国土交通省の「次回自動車重量税額照会サービス」で確認しましょう。
③法定費用|印紙代
印紙代は、車検の手続きにかかる手数料です。検査を受ける場所によって金額が異なります。
・指定工場:1,800円(OSS申請:1,600円)
・認証工場:2,300円
指定工場は運輸支局と同等の検査設備を持つ工場で、工場内で車検を完結できます。一方、認証工場は、運輸支局や車検場に車を持ち込んで検査する必要があります。
④非法定費用|車検基本料
車検基本料は、点検や整備の基本作業に対する費用です。業者が価格設定するため、どこで車検を受けるかによって大きく異なります。
以下は車検基本料の相場です。
・ディーラー: 60,000~120,000円
・車検専門店: 10,000~30,000円
・カー用品店: 20,000~40,000円
・ガソリンスタンド: 20,000~40,000円
・民間の整備工場: 20,000~60,000円
ディーラーは専門設備と高度な技術を持つため高額になりやすく、車検専門店は効率的な作業で費用を抑えているため比較的安価です。カー用品店、ガソリンスタンド、民間整備工場はその中間程度の価格帯です。
⑤非法定費用|部品交換代
走行距離や使用状況に応じて、消耗部品の交換が必要になります。代表的な交換部品と費用の目安は以下のとおりです。
交換部品 | 本体代の目安( +工費が必要) | 交換時期の目安 |
---|---|---|
エンジンオイル | 1,000~30,000円 | 走行距離5,000kmから15,000km、または使用期間6カ月から1年 |
オイルフィルター | 5,000〜10,000円 | オイル交換2回に1回 |
ブレーキフルード | 5,000〜25,000円 | 2年ごと |
バッテリー | 10,000〜60,000円 | 3〜4年ごと |
スパークプラグ | 10,000〜50,000円 | 走行距離45,000〜60,000km |
ブレーキパッド | 30,000〜100,000円 | 走行距離30,000~50,000km |
純正部品は高価になりがちですが、社外部品やディーラー以外での交換で費用を抑えることも可能です。事前に見積もりを取り、交換の必要性や費用を確認し、業者と相談しながら最適な方法を選びましょう。
(2) ポルシェ 車種別の法定費用相場
ポルシェの車検にかかる法定費用は、車種や年式によって異なります。ここでは、代表的な車種の現行モデルを例に、法定費用の相場を解説します。
車両重量 | 1.5t以下 | 2.0t以下 | 2.5t以下 |
---|---|---|---|
車種 | ・ケイマン ・ボクスター | ・911 ・マカン ・パナメーラ | カイエン |
あくまで法定費用の参考価格になりますので、非法定費用を含めたくわしい金額は、業者から見積もりをもらいましょう。
(3) エコカー減税対象の場合の法定費用内訳
エコカー減税対象車は、自動車重量税が減免されます。減免対象と減税率は車両の環境性能によって異なりますので、くわしくは車検業者にご確認ください。
費用項目 | 1.5t以下 | 2.0t以下 | 2.5t以下 |
---|---|---|---|
自賠責保険料 | 17,650円 | 17,650円 | 17,650円 |
自動車重量税 | 15,000円 | 20,000円 | 25,000円 |
印紙代 | 1,600円 | 1,600円 | 1,600円 |
合計 | 34,250円 | 39,250円 | 44,250円 |
※2025年1月現在の情報
※指定工場でOSS申請した場合
※参照:自動車損害賠償責任保険基準料率丨国土交通省
※参照:自動車重量税額について/フローチャート・税額表/【継続車検を受ける場合】丨国土交通省
※参照:登録・検査手数料一覧表丨国土交通省
(4) 新規登録から13年未満の場合の法定費用内訳(エコカー対象外)
新規登録から13年未満の場合、車検費用相場は以下のとおりです。
費用項目 | 1.5t以下 | 2.0t以下 | 2.5t以下 |
---|---|---|---|
自賠責保険料 | 17,650円 | 17,650円 | 17,650円 |
自動車重量税 | 24,600円 | 32,800円 | 41,000円 |
印紙代 | 1,600円 | 1,600円 | 1,600円 |
合計 | 43,850円 | 52,050円 | 60,250円 |
※2025年1月現在の情報
※指定工場でOSS申請した場合
※参照:自動車損害賠償責任保険基準料率丨国土交通省
※参照:自動車重量税額について/フローチャート・税額表/【継続車検を受ける場合】丨国土交通省
※参照:登録・検査手数料一覧表丨国土交通省
(5) 新規登録から13年経過した場合の法定費用内訳(エコカー対象外)
13年経過すると自動車重量税が上がります。経年劣化や消耗品などの交換頻度も高くなりやすいため、部品交換代などの整備費用も増加していくでしょう。主要部品の交換が必要になるケースもあります。
費用項目 | 1.5t以下 | 2.0t以下 | 2.5t以下 |
---|---|---|---|
自賠責保険料 | 17,650円 | 17,650円 | 17,650円 |
自動車重量税 | 34,200円 | 45,600円 | 57,000円 |
印紙代 | 1,600円 | 1,600円 | 1,600円 |
合計 | 53,450円 | 64,850円 | 76,250円 |
※2025年1月現在の情報
※指定工場でOSS申請した場合
※参照:自動車損害賠償責任保険基準料率丨国土交通省
※参照:自動車重量税額について/フローチャート・税額表/【継続車検を受ける場合】丨国土交通省
※参照:登録・検査手数料一覧表丨国土交通省
(6) 新規登録から18年経過した場合の法定費用内訳(エコカー対象外)
18年以上経過している場合、自動車重量税はさらに上がり、車検費用全体が高くなります。以下の表は、18年経過した場合の車検費用の相場です。
費用項目 | 1.5t以下 | 2.0t以下 | 2.5t以下 |
---|---|---|---|
自賠責保険料 | 17,650円 | 17,650円 | 17,650円 |
自動車重量税 | 37,800円 | 50,400円 | 63,000円 |
印紙代 | 1,600円 | 1,600円 | 1,600円 |
合計 | 57,050円 | 69,650円 | 82,250円 |
※2025年1月現在の情報
※指定工場でOSS申請した場合
※参照:自動車損害賠償責任保険基準料率丨国土交通省
※参照:自動車重量税額について/フローチャート・税額表/【継続車検を受ける場合】丨国土交通省
※参照:登録・検査手数料一覧表丨国土交通省
3. ポルシェの車検はどこで受けるのがおすすめ?

ポルシェの車検時期がやってくると、どこで受ければいいのか迷ってしまいますよね。車検を受けられる場所は、ディーラーや整備工場、専門店など複数あり、それぞれ特徴があります。
そこで、各業者の特徴を紹介しますので、ご自身のポルシェの状態や予算、重視するポイントに合わせて最適な場所を選びましょう。
業者 | メリット | デメリット |
---|---|---|
ディーラー | ・安心の純正部品を使用する ・専門知識と技術力を持つ整備士が対応する ・保証期間内の部品は無償交換の対象となる | ・費用が高い ・過剰な整備をすすめられる |
車検専門店 | ・費用がディーラーより安い ・手続きが迅速で、待ち時間が短い ・要望に応じて、柔軟な対応してくれる | ・メーカー特有の知識、技術はディーラーに劣る ・純正部品を使用しない場合がある ・店舗ごとのサービス内容に差がある |
カー用品店 | ・費用が比較的安い ・幅広いサービスを提供している ・キャンペーンや割引サービスがある ・土日祝日も営業している | ・メーカー特有の知識、技術はディーラーに劣る ・純正部品を使用しない場合がある ・店舗ごとのサービス内容に差がある |
ガソリンスタンド | ・手軽で便利 ・費用が比較的安い ・キャンペーンや割引サービスがある | ・整備能力に差がある ・純正部品を使用しない場合がある ・整備工場を併設していない場合がある |
民間整備工場 | ・費用が比較的安い ・親身で柔軟な対応 ・過剰な整備をすすめない ・車検以外の相談もできる | ・メーカー特有の知識、技術はディーラーに劣る ・設備が最新ではない場合がある ・土日祝日は対応していない場合もある |
(1) ディーラー
ディーラー車検は、安心・安全な車検を受けられるのが最大の魅力です。専門メカニックによる純正部品を使った整備、メーカー専用診断機器による点検、保証期間内部品の無償交換を受けられるため、安心感を重視するオーナーに最適です。
ただし、必要以上の整備を進めてくる可能性があり、ほかの業者と比較しても費用は高額です。費用を抑えたい場合は、ほかの業者も検討しましょう。
(2) 車検専門店
費用を抑えたい、時間をかけたくないというオーナーには、車検専門店がおすすめです。ディーラーに比べて費用が安く、手続きも迅速、待ち時間の短さもメリットです。店舗によっては、ユーザーの要望に合わせて車検内容を調整してくれます。
ただし、メーカー特有の深い知識や技術はディーラーに劣ります。純正部品ではない部品を使用する場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
(3) カー用品店
カー用品店は、車検費用が比較的安く、タイヤ交換など幅広いサービスをまとめて依頼できるのがメリットです。土日祝日も営業している店舗が多く、忙しいオーナーでも依頼しやすいでしょう。
ただし、ディーラーと比べるとメーカー特有の専門知識や技術は劣ります。また、純正部品ではなく社外部品を使用する場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
(4) ガソリンスタンド
ガソリンスタンドでの車検は、手軽さが一番の魅力です。給油や洗車のついでに相談や予約ができるので、時間を有効活用できます。
費用も比較的安く、スタンドによっては給油や洗車の割引サービスなども受けられるでしょう。ただし、整備能力は店舗によって差があります。輸入車の車検実績が少ないスタンドもあるため、ポルシェのような特殊な車種に対応できるかは事前に確認が必要です。
また、整備工場を併設していないガソリンスタンドでは、提携工場に車を移動させて検査するため、時間がかかります。
(5) 民間整備工場
地域密着型の民間整備工場は、ディーラーよりも費用を抑えつつ、親身で柔軟な対応を期待できます。オーナーの要望に寄り添い、丁寧なサービスを提供してくれるのが魅力です。
車検を通すうえで必要以上の整備をすすめられることも少ないため、安心して任せられるでしょう。ただし、メーカー特有の深い知識や技術、最新設備はディーラーに劣ります。
輸入車への対応力も工場によって異なるため、事前に確認する必要があります。複雑な修理や特殊な部品が必要な場合に、対応可能かも確認しておきましょう。
(6) 車検業者を選ぶ3つのポイント
ポルシェの車検を受ける業者を選ぶ際には、以下の3つのポイントを踏まえることが大切です。
①ポルシェの整備実績
ポルシェは特殊な構造や高度な技術を持つ車種であるため、整備には専門的な知識と経験が必要です。ポルシェの整備実績が豊富な業者を選ぶことで、安心して車検を任せられます。
②費用とサービス内容のバランス
ポルシェの車検費用は高額になりがちです。複数の業者から見積もりを取り、費用とサービス内容を比較検討しましょう。費用を抑えつつ、予算と求めるサービス内容に合わせて業者を選ぶことが重要です。
③立地と対応
ポルシェの車検を依頼する業者の立地と、対応も重要なポイントです。
自宅や職場からの近さは、車検に出す際や引き取る際の利便性に直結します。また、トラブルがあった場合の対応を考慮すると、アクセスのよい業者が望ましいでしょう。
対応については、担当者の知識や説明の丁寧さ、顧客に対する姿勢などが重要です。ポルシェに関する専門知識が豊富で、整備内容や費用についてわかりやすく説明してくれる担当者であれば、安心して車検を任せられます。
4. ポルシェの車検費用を安く抑える方法
ポルシェの車検費用は、国産車に比べて高額になりがちです。しかし、いくつかポイントを押さえたら、費用を抑えつつ、安心して車検を依頼できます。ここでは、車検費用をかしこく節約するための具体的な方法をご紹介します。
(1) 複数の業者から相見積もりを取る
ディーラー車検は安心感がありますが、費用は高額になりやすい傾向です。少しでも費用を抑えたいなら、ディーラーだけでなく、車検専門店、民間整備工場、カー用品店など、複数の業者から相見積もりを取りましょう。
相見積もりを取れば、それぞれの業者の費用やサービス内容を比較検討できます。価格だけでなく、整備内容、対応スピード、口コミなども確認し、ご自身のニーズに最適な業者を選びましょう。
グーネットピットの一括見積もりを利用すれば、一度の情報入力で複数の業者から見積もりを取得できるので便利です。
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(2) 交換部品は自分で手配する
ポルシェの部品は、輸入車特有の輸送費や関税、中間マージンなどが上乗せされているため高額です。部品を自分で調達することで、費用を抑えられる可能性があります。
たとえば、純正部品よりも安価な社外部品を検討したり、海外の通販サイトなどを利用したりする方法があります。ただし、適合しない部品を使用すると、不具合が生じてしまう恐れがあるため、部品の適合性や品質には注意が必要です。
また、業者によっては取り付けを断られたり、保証の対象外となったりする場合もあるので、事前に確認しましょう。
(3) 車検前に自分で部品交換する
ワイパーゴムやエアフィルター、オイル、バッテリーなどの交換は、比較的簡単な作業です。必要な工具をそろえて、手順をしっかり確認し、自分で交換すれば工賃を節約できます。
ただし、ポルシェは輸入車ならではの精密な構造のため、作業を誤ると故障や不具合につながるリスクがあります。自信がない場合は、無理せず専門業者に依頼しましょう。
(4) キャンペーンや割引制度を活用する
多くの車検業者は、早期予約割引や平日割引、Web予約割引、車検パック、複数台割引、紹介割引などのキャンペーンや割引制度を提供しています。これらの特典を積極的に活用することで、車検費用を節約できます。
公式サイトやチラシ、DMなどをチェックしたり、直接業者に問い合わせたりし、お得な情報を見逃さないようにしましょう。
(5) 自分で車検する(ユーザー車検)
ユーザー車検とは、自分で運輸支局に車を持ち込み、検査を受ける方法です。車検業者に支払う費用が不要になるため、大幅なコスト削減が可能です。
しかし、ユーザー車検には、ある程度の自動車整備に関する知識と技術が必要です。事前の点検整備や必要書類の準備、検査手続きなどをすべて自分でする必要があります。検査不合格になった場合は、再度検査を受ける必要があり、かえって時間と費用がかかる可能性もあります。
そのため、整備に自信がない人や時間がない人は、業者に依頼しましょう。ユーザー車検については、下記の記事でもくわしく解説していますのでご覧ください。
5. ポルシェの車検はグーネットピットにお任せください
ポルシェの車検は、整備が複雑で高額になりがちなため、信頼できる業者選びが重要です。
ディーラーは純正部品と専門知識で安心感がありますが、高額になりやすい傾向があります。一方、民間整備工場や車検専門店のなかには、ポルシェに精通した技術力を持つところもあり、費用を抑えられる可能性があります。
各業者には金額以外のメリット・デメリットもあります。料金以外の特徴も把握したうえで慎重に選びましょう。
もし業者選びで悩んでいる場合は、グーネットピットを活用してみてください。グーネットピットでは、安心して任せられる整備工場を簡単に検索でき、一括見積もりを取ることができます。