オイル交換
更新日:2024.06.17 / 掲載日:2024.06.03
新車の初回オイル交換時期を知りたい|重要性や交換方法を解説

新車を長く快適に乗り続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。とくに、エンジンのパフォーマンスを最大限発揮するためには、定期的にオイル交換する必要があります。
この記事では、新車の初回オイル交換時期やエンジンオイルの選び方、交換方法を解説します。
1.新車の初回オイル交換時期

昔は納車されて1カ月後、または1,000km程度走行したタイミングでの初回オイル交換が推奨されていました。しかし、近年の技術進歩によってその必要性はなくなり、現在では通常の車と同じタイミングでの初回オイル交換が推奨されています。
(1)新車の初回オイル交換時期が早かった理由
かつて、新車の初回オイル交換時期が早かった理由は、新車を慣らし運転した際にエンジン部品が削れて、鉄粉や汚れなどの不純物が発生し、エンジンオイルに混入するためです。
そのため、早めに初回のオイル交換を実施し、これらの不純物をいったん取り除いたほうがよいとされていました。
慣らし運転とは、各部品の寿命を延ばすことを目的にエンジン回転数や車速に一定の制限を設けて、各部品を馴染ませる運転のことです。
しかし、現在は工作技術が進化したことで、慣らし運転を必要としない車や、不純物が発生しにくい車が増えたため、1カ月や1,000km程度でオイル交換する必要がなくなりました。
(2)オイル交換時期の目安は走行距離「5,000kmから10,000km」または使用期間「6カ月から1年」
普通自動車の場合、新車の初回オイル交換時期の目安は走行距離5,000kmから10,000km、または使用期間6カ月から1年です。
なお、オイルフィルターはオイル交換2回に1回のペースで交換することが推奨されています。2回目のオイル交換時には、オイルフィルターも交換しましょう。
オイルフィルターには、エンジンオイルが取り込んだ鉄粉や汚れを取り除く役割があります。古くなったオイルフィルターは鉄粉や汚れが詰まるため、定期的に交換しないとエンジン部品が故障する原因になります。
(3)ただし車種や走行状況によって異なる
ただし、上記でご紹介した目安は一般的な目安であり、以下のように車種や走行状況によって、推奨されるオイル交換の時期は異なります。
①軽自動車
軽自動車のオイル交換は走行距離5,000km、または使用期間6カ月が目安です。
軽自動車は普通自動車より排気量が小さいため、エンジンの回転数を高くし出力を上げる必要があります。
エンジンの回転数が高いほど、エンジン内部の温度が高くなり、エンジンオイルは熱の影響を受けて劣化が早まります。そのため、軽自動車は普通自動車よりオイル交換のサイクルが短くなります。
②ターボ車やハイブリッド車
ターボ車のオイル交換の目安は2,500kmから5,000km、または使用期間3カ月から6カ月です。ハイブリッド車は5,000mから10,000km、使用期間6カ月から1年がオイル交換の目安です。
ターボ車は過給機(ターボチャージャー)で圧縮した空気をエンジンに送り込むことで多くの燃料を燃やすため、ノンターボ車よりエンジン出力が大きくなります。しかし、エンジン内部が高温になりやすいため、エンジンオイルが熱の影響を受けて劣化しやすくなります。
ハイブリッド車のオイル交換の目安は、メーカーによってガソリン車より長く設定されているケースがあります。ただし、以下の理由からガソリン車と同じタイミングでオイル交換するとよいでしょう。
ハイブリッド車のエンジンは、ガソリン車と比較して稼働時間が短く、エンジンが十分に暖まりません。そのため、内部に発生した結露や空気中の水分を蒸発できず、蒸発できなかった水分がエンジンオイルに混ざることで性能が低下します。
③シビアコンディション
シビアコンディション(過酷な走行環境のこと)での走行が多い場合、エンジンオイルにかかる負担が大きく劣化が早いため、通常の車よりオイル交換のサイクルは短くなります。
具体的には、短距離や渋滞、坂道、雪道などがシビアコンディションに該当します。
④メーカー別の推奨時期
各メーカーが推奨している、一般的なオイル交換の時期は以下のとおりです。
メーカー | 走行距離 | 使用期間 |
---|---|---|
トヨタ | 15,000km | 1年 |
日産 | 15,000km | 1年 |
ホンダ | 10,000kmまたは15,000km | 1年 |
マツダ | 15,000km | 1年 |
スズキ | 2,500kmから5,000km(軽自動車) | 3カ月から6カ月 |
ダイハツ | 10,000km | 6カ月 |
ただし、車種やターボの有無、走行状況によっても異なるため、くわしくは取扱説明書や販売店に確認しましょう。
2.オイル交換の重要性
エンジンオイルにはエンジン内部の潤滑や洗浄、防錆、冷却、密閉など多くの効果があります。
しかし、エンジンオイルの効果は永久に持続するものではありません。使い続けることで劣化し、適切な効果を発揮できなくなるため、定期的にオイル交換する必要があります。
もし、オイル交換を怠り、劣化したエンジンオイルを使い続けた場合、エンジンは過剰な負担を受け続けます。その結果、以下のような問題が発生しやすくなるため、適切なタイミングでオイル交換することが重要です。
・エンジンの性能低下
・燃費の悪化
・故障やトラブルが発生
エンジンオイルの効果や怠ったときの問題については、下記の記事でくわしく解説していますのでご覧ください。
3.エンジンオイルの選び方
エンジンオイルを選ぶ際は、以下の3つのポイントを把握しておくことが重要です。
1.エンジンオイルの粘度
エンジンの温度が上がりにくい車や環境のときは低粘度、高温になりやすい車や環境のときは高粘度を選ぶのが一般的である
2.ベースオイルの種類
主に鉱物油、部分合成油、化学合成油の3種類あり、それぞれ特徴が異なる
3.エンジンオイルのグレード
グレードとは、品質や性能を示す規格のこと
3つのポイントの詳細は、こちらの記事にて解説しております。
4.自分でオイル交換する場合

オイル交換する方法は、「上抜き」と「下抜き」の2種類があります。
上抜きとは、オイルレベルゲージを差し込む管に吸引装置(オイルチェンジャー)を入れて、エンジンオイルを吸い上げる方法です。
下抜きとは、エンジンの下部にあるオイルパンのドレンボルトを外し、自然落下によってエンジンオイルを抜く方法です。
上抜きと下抜きに必要な道具とくわしい手順は、下記の記事で解説していますのでこちらをご覧ください。
繰り返しになりますが、オイル交換はエンジン性能を維持し、車の寿命を延ばすうえで重要なメンテナンス作業です。そして、オイル交換には専門知識や技術、複数の道具が必要になるため、これらを持ち合わせていない人は自分でオイル交換せず業者に依頼することをおすすめします。
5.業者にオイル交換を依頼する場合
業者にオイル交換を依頼する際の費用相場は、以下のとおりです。
交換場所 | 費用相場 |
---|---|
カーディーラー | 4,000~10,000円程度 |
ガソリンスタンド | 4,000~6,000円程度 |
整備工場 | 2,000~4,000円程度 |
カー用品店 | 1,000~2,500円程度 |
ただし、車種や使用するエンジンオイル、依頼する業者によって費用は異なります。オイルフィルターの交換有無や追加サービスなどによっても変動するため、複数の業者から見積もりを取り、価格とサービス内容を比較しましょう。
オイル交換をおこなう業者は、オイル交換に必要な専門知識や経験、必要な工具を持ち合わせています。エンジンオイルやオイルフィルターだけでなく、エンジンの状態もチェックしてくれるため、DIYでは気づけない異常を早期に見つけられる可能性があります。
整備士並みの知識を持っていない人、自信を持ってオイル交換できない人は業者に依頼しましょう。
6.オイル交換のことはグーネットピットにお問い合わせください
かつてのように、新車が納車されてから1カ月後、または1,000km程度走行したタイミングでオイル交換する必要はありません。
近年の工作技術が進歩したことで、現在は新車であっても通常の車と同じタイミングでの初回オイル交換が推奨されています。
愛車の適切なオイル交換時期を知りたい人は、お近くの整備工場にお問い合わせください。豊富な知識と経験を持つスタッフが、オイル交換時期やエンジンオイルの選び方などを丁寧にアドバイスいたします。
もちろん、オイル交換もていねいにおこないますので、まずは以下のページからお近くの整備工場を探してみてください。