パーツ取付・交換
更新日:2021.01.01 / 掲載日:2021.01.01
ランフラットタイヤの種類と記号(表記)等の見方について

パンクなどのアクシデントによって、タイヤの空気がすべて抜けてしまっても、所定の速度である程度の距離を走行できるランフラットタイヤが注目を集めています。しかし、ランフラットタイヤかどうかをタイヤの外見から見分けることは、パット見では難しいです。では、タイヤの販売店や通販で間違えずに購入するためには、ランフラットタイヤと一般的なタイヤとはどういう違いがあり、どこを見れば見分けがつくのでしょうか。そこで今回は、ランフラットタイヤの種類と記号(表記)等の見方も含め解説します。
ランフラットタイヤにはどんな種類があるのか?

ランフラットタイヤには、サイドウォール強化タイプと中子(なかご)タイプの二種類があります。サイドウォール強化タイプは、空気が抜けた際にタイヤが潰れることを防ぐために、タイヤのサイドウォール部を特殊なゴムによって補強する仕組みになっています。もうひとつの中子タイプは、タイヤが潰れることをリング状の中子(骨組み)を入れることによって防いでいます。現在では、乗用車用のランフラットタイヤの大半は、サイドウォール強化タイプが主流となっています。なお、ランフラットタイヤは国際基準化機構が定める国際規格(ISO)で「空気圧0kPa時に指定の室内ドラム試験条件において「速度80km/hで80kmの距離」を走行可能なタイヤである。」と、定義されています。
ランフラットタイヤと見分けるための記号(表記)はどんなものなのか?
ランフラットタイヤは、まだ開発されて歴史の浅い技術であるため、メーカーによってその取り扱いにばらつきがあります。メーカーによっては、ISO規格を満たしたランフラットタイヤと、ランフラットタイヤの技術を使っていてもISO規格を満たしていないタイヤの両方を販売している場合もあります。そのため購入する際は、タイヤのサイドウォールに刻印されているサイズ表示で以下の点を確認するようにしてください。
サイズ表示例:245/40RF18 93W
245=タイヤの幅(mm)、40=偏平率(%)、RF=タイヤ構造(ランフラットタイヤ)、18=リム径(インチ)、93=そのタイヤが支えられる荷重を示した指数(ロードインデックス)、W=そのタイヤで保証される最高速度(270 km/h)を表しています(スピードレンジ)。リム径の前にあるアルファベット「RF」がランフラットタイヤを表す記号です。例えば、ランフラットタイヤの技術を使っていても、ISO規格を満たしていない場合は「RF」ではなく、ラジアルタイヤを表す記号「R」が使われます。ランフラットタイヤは、今後ますます普及が進むと思われるタイヤです。タイヤがパンクした時に、自分一人でタイヤ交換する自信がないという方は、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。