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更新日:2021.01.01 / 掲載日:2021.01.01
ミニバンタイヤとSUVタイヤの特徴の違い

選ぶタイヤによって、操縦性や走行性能だけではなく乗り心地なども変わるのはご存知でしょうか?サーキットなどのスポーツ走行にはグリップ性能の高いスポーツタイヤ、高級セダンには静粛性・快適性の高いコンフォートタイヤ、エコカーには燃費性能の高いエコタイヤなど、用途に応じて様々なタイプのタイヤが発売されています。また、ミニバンやSUVなど車種に特化した専用タイヤも発売されています。ここでは、ミニバンタイヤとSUVタイヤの特徴の違いについて見ていきましょう。
ミニバンタイヤの特徴

ミニバンと言っても、車高や車両重量、出力、駆動方式など多種多様です。ミニバン専用タイヤは様々なメーカーから発売されていますが、主に快適性、低燃費、偏摩耗の抑制などを含めた経済性を重視した設計がされています。
ミニバン専用タイヤの主な特徴は、以下の通りです。
- 車高や重心の高さを起因とする、ふらつきを抑える
- 車重の重さを起因とする、ブレーキ性能とタイヤの耐摩耗性の向上
- 車内の静粛性の向上
- 燃費の向上
- 乗り心地の向上
車重と重心の高さ、乗り心地のバランスを考慮して、サイドウォール部に強度を持たせることで、ミニバン特有のふらつきや揺れを抑えて乗り心地を向上させています(人によっては乗り心地が硬いと感じる場合もあります)。静粛性に関しては、ロードノイズを低減するために、音の発生を抑え、ノイズの発生しにくいトレッドパターンを採用するなど工夫しています。車重が重い車はタイヤにかかる負担も大きくなるため、摩耗のスピードは早い傾向にあり、場合によっては偏摩耗を起こす場合があります。ミニバン専用タイヤの場合、燃費に有利とされる「転がり抵抗の少なさ」と、摩耗の進み方と偏摩耗を考慮した、懐に優しい経済性とウェット性能を含めた操縦安定性の両立を考慮した設計となっています。
SUVタイヤの特徴
SUV専用タイヤの特徴は、大きく分けて2種類に分類されます。オフロードの走破性能を重視したタイプと、オフロードとオンロードの両方の用途を想定した、乗り心地の良さと運動性能のバランスを重視した設計タイプです。
さらにそこから用途別に、以下のように種類が細分化されています。
1.M/T(Mud Terrain)
悪路の走破性能に特化したオフロード対応タイプで、トレッドパターンやコンパウンドに工夫を凝らし、オフロード走行時のトラクション性能やグリップ力に重点をおいた設計が特徴です。また、ヘビーデューティーな走行を意識してタイヤの耐久性を高め、パンクに強い特徴も併せ持っています。
2.A/T(All Terrain)
オンロード・オフロード対応のオールラウンドタイプで、街乗りからオフロードまで幅広い用途に対応していることから、SUVタイヤの中でも需要の高いタイプのタイヤと言えます。オフロードの走破性能とオンロードでの運動性能のバランスを重視した特性があり、車高の高い車種で起こりやすいふらつきを抑えた、快適性を考慮した製品も多く見受けられます。
3.S/T(Sport Terrain)
スポーツ走行に対応したタイプで、グリップ性能と運動性能に重点をおいた設計が特徴の一般タイヤにおけるスポーツコンフォートタイヤとスポーツタイヤの中間を狙ったタイヤです。タイヤに剛性感を持たせ、ハンドリングに対し順応性の高い運動性能を誇ります。
4.H/T(Highway Terrain)
高速走行に対応したタイプで、高速走行時の快適性、運動性能を高め、レーンチェンジでもふらつきのない走行安定性が特徴です。乗り心地や排水性能、グリップ性能も高い次元で考慮されたスポーツコンフォートタイプのタイヤに似た特性を持っています。
最近のSUVタイヤのバリエーションは、軽自動車から大型ラグジュアリーカーまで拡大しています。コンフォート性能、スポーツ性能、エコを意識した省燃費性能など、今後もより特化した特徴を謳ったタイヤの発売が期待されます。以上のように、ミニバンタイヤもSUVタイヤもそれぞれの車種のデメリットを改善させ、車本来の性能を向上させるように設計されていると言えます。それぞれのタイヤのメリット・デメリットを考慮した上で、自分の車の使用用途に合わせたタイプの物を選ぶことをおすすめします。