パーツ取付・交換
更新日:2024.07.09 / 掲載日:2020.09.28
タイヤがバーストしてしまったときの対処法と予防方法
タイヤのバーストは、走行中に起こるトラブルの一つです。バーストとは、タイヤが破裂することを指し、定期的な点検を怠っていると、不具合に気付かず突然破裂することがあるため非常に危険です。
そこで今回は、バーストの発生原因や対処法、安全走行には欠かせない予防法について解説していきます。パンクとの違いについてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
バーストとは、走行中にタイヤが破裂することです。バーストが発生するとハンドル(タイヤ)がコントロールできなくなり、発生場所によっては大事故につながるおそれがあります。
カーブを曲がっている最中にバーストすれば、反対車線や歩道にはみ出す可能性が高まり、接触事故や人身事故につながる危険をはらんでいます。同時にブレーキ性能も落ちるので、あわててブレーキを踏み込んでも思い通りに停車できないリスクも増大します。
このように、バーストの発生は二次被害を引き起こすリスクも高いため、日頃から予防対策を徹底しましょう。
タイヤのバーストとパンクの違い
パンクはタイヤから少しずつ空気が漏れていくのに対して、バーストは勢いよく空気が外に放出します。そのため、バーストが起こると「パンッ」という大きな音がします 。
パンクが起こってもある程度は走行できますが、バーストするとハンドルの操作もままならなくなるため、運転中でも異変をすぐに感じ取れるはずです。
タイヤのバーストを引き起こす原因と防ぎ方
バーストにはいくつかの原因があります。適切に予防するために、バーストの原因を確認していきましょう。
空気圧が低下している状態で走行を続けていた
空気圧が低下している状態で走行していると、タイヤ表面上のゴムが波上に変形し、車体が小刻みに振動し始めます。この現象を「スタンディングウェーブ現象」と呼びます。
そのまま走行を続けていると振動は大きくなり、ゴムが焼け焦げる臭いを発生します。タイヤは過度な熱が加わると、内部にある補強材(=コード)が損傷します。するとタイヤの形状が保てなくなり、最終的にバーストを引き起こしてしまうのです。
バーストのリスクを減らすためにも、タイヤの空気圧は適正範囲内にキープしましょう。
空気圧が高い状態で走行していた
空気圧が高い状態も、バーストを引き起こすことがあります。 走行時の摩擦熱で、タイヤの空気圧が上昇するからです。特に夏場は空気が膨張するため、危険度が増します。高速走行するほど摩擦熱は増えるので、タイヤの空気の入れすぎにも注意しましょう。
重たい荷物を載せていた(過積載)
タイヤが耐えられる重さ以上の荷物を載せている状態を「過積載」と呼びます。タイヤへの負荷が大きくなると、バーストのリスクが高まります 。帰省や旅行時は荷物や乗車人数が増えることが多いので、過積載にならないよう荷物の量を調整しましょう。
タイヤに傷やヒビが生じていた(劣化)
タイヤの傷やヒビが大きくなると、タイヤ内部にまで影響が出ます。劣化の一因である紫外線や熱などの刺激を避け、タイヤの定期的なメンテナンスを実施しましょう。
また、スリップサインを確認することも大切です。激しく擦り減ったタイヤは、法律で走行が禁止されています。タイヤ内部への衝撃が大きくなり、バーストのリスクも高まるので、早急に履き替えましょう。
バーストが起こってしまったときの対処法
バーストが起こってしまったら、焦らず冷静に対処しましょう。急ブレーキや急ハンドルは、事態を悪化させる可能性があります。
step1:速度を緩めて安全な場所で車を停止する
バーストが発生したら、まずはハンドルをしっかり握ってスピードを緩めましょう 。安全な場所(路肩)に停車することだけに集中するのがポイントです。
高速道路でバーストが発生した場合は、速度を少しずつ落とし、最寄りのサービスエリアまたはパーキングエリア、停車できる場所へ移動します。その際、停止表示板を置いて安全を確保することも大切です。
step2:タイヤの状態を確認し、ロードサービスを呼ぶ
タイヤの状態を確認したあと、速やかにJAFのロードサービス を呼びましょう。バーストした場合、自分で修理することは難しいので、プロに依頼するのが賢明です。
注意:目的地が目と鼻の先であっても走行を続行しない
停車した場所から目的地までの距離がどれほど短くても、バーストした状態で走るのはNGです。先ほど触れたように、バースト後はハンドルのコントロールが効かず、ブレーキも効きにくくなるからです。
バーストした状態で走行すると、ホイールなどが損傷することで、修理代が高くなることがあります。
このようにホイールの損傷や二次被害の原因にもなるため、スペアタイヤへの交換やロードサービスの利用を優先しましょう。
まとめ
バーストは定期的な点検で発生リスクを抑えることができます。走行中のバーストを防ぐためにも、タイヤのメンテナンスは念入りにおこないましょう。万が一バーストが発生した場合は、走行をやめて安全な場所に停車しましょう。何よりも、安全を優先することが大切です。