パーツ取付・交換
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29

スチールホイールとアルミホイールの特徴と違い

車の走行上、重要なパーツの一つにホイールがあります。ホイールは車の走行をさせるのになくてはならないパーツであるとともに、車の見た目を良くするためのドレスアップとしても人気があるパーツのひとつです。このホイールについてですが、代表的なものとして、「スチールホイール」と「アルミホイール」があります。こちらの2種類のホイールには、それぞれ特徴があり、違いがあります。車のタイヤにおける「スチールホイール」と「アルミホイール」のそれぞれの特徴や、その違いについて見ていきましょう。

スチールホイールの特徴

スチールホイール(Steel-wheel)とは、スチールという名前の通り鉄鋼を原料としたホイールです。「鉄チンホイール(てっちんホイール)」と呼ばれたりもします。スチールホイールのメリットは、「安さ」と「強さ」が挙げられます。主な原料が「鉄」のため、安価に製造できてコストが安く済むのはもちろんのこと、靭性(破壊抵抗性)や剛性にも優れているので、耐久性に優れます。コストが安く済むことから、新車のタイヤにホイールカバーを装着して販売されている場合が多くあります(グレードの高い車種などにはアルミホイールが装着される場合が多い)。また、バスやタクシー・トラック・営業車・教習車など、見た目を気にせずコストを抑える目的が強い車両などに使われることが多いです。その他、たとえ錆びたとしても安くて強いという面があるので、ワイヤーブラシやサンドペーパーなどで錆を落としてスプレーでペイントすれば、簡単に再利用することができます。一方、デメリットとしては、「重さ」「デザイン性の低さ」「錆びやすい」といった点が挙げられます。鉄はアルミと比べて2~3倍比重が重いとされ、さらに加工がしづらいためにスタイリッシュなデザインや色にはなりません。原料が鉄なので、塗装をしていたとしても、チョットした傷から錆びてしまいやすいという難点があります。そういった、スチールホイールの見た目や錆びやすさをカバーする目的として、ホイールキャップと呼ばれる樹脂製のカバーをホイールの外側に装着する場合が多くあります。

アルミホイールの特徴

アルミホイール(Aluminum-wheel)とは、アルミ合金を原料としたホイールのことです。アルミホイールのメリットは「軽さ」と「デザイン性の高さ」と言えます。スチールに比べてアルミは軽量なために、ハンドル操作性の向上や車の燃費が良くなると言われています。また、アルミは鉄と比べて柔らかく成型しやすいので、いろいろな形のホイールが作れるデザイン性の高さが魅力です。その他、スチールに比べると腐食しにくく、ブレーキの放熱にも効果的であることが挙げられます。一方、デメリットとしては、「価格」と「耐久性」と言えます。アルミはスチールに比べると強度が足りないので、頑丈にするためにはたくさんの材料を使う必要があります。そのため、どうしても価格が高くなってしまいます。また、強度を高めるのにより多くの材料を使うことで、アルミホイールのメリットである「軽さ」が損なわれてしまい、スチールホイールと比べても重量に大差のない製品もあります。アルミホイールの製造方法は2種類あり、「鍛造」と「鋳造」です。鍛造は、アルミニウムを高圧のプレスや加熱によって圧縮し成型する方法です。この方法は、特別な設備や手間などがかかるために価格が高くなりますが、軽量でしかも強度のあるホイール製造が可能です。鋳造は、アルミニウムを鋳型と呼ばれる型に流し込んで成型する方法です。そのため、比較的安価でデザイン性の高いホイールの製造が可能になります。しかし、強度の面で不安が残るので、厚みを持たせて強度を保つ必要があります。インチアップをすると、重くなってスチールホイールと変わらなくなるのは鋳造アルミホイールがほとんどです。

どちらのホイールを選ぶべきなのか

スチールホイールとアルミホイール、どちらが良いのかというと、「軽いアルミホイールの方が良い」という声もあります。しかし、必ずしもそうとは言えません。たしかに、重量が軽ければ、燃費や走り心地・操縦性などいろんな面でプラスに働くことが多くあります。ですが、前述した通りアルミホイールは強度を上げるために厚みを持たせる場合があり、インチアップなどの場合、スチールホイールと比べても重量が変わらない、または重くなる場合もあるのです。ですので、両者を選ぶ際には、デザインで選ぶならアルミホイールを選択するということになりますし、耐久性を求めるなら強度があるスチールホイールが安心だということになります。スチールホイールとアルミホイールどちらかを選択する場合は、それぞれのメリット・デメリットを理解し、ホイールに求める目的を基準として選ぶことが大切です。そしてスチールホイール、アルミホイール、どちらを選択するにしてもそれぞれの中でも製品ごとにも特徴がありますしスポークの形状や本数の違いによって剛性や強度も変わってきます。また、純正以外のホイールを選択するのであればハブ径やナット形状などが自分の車に適している必要などもあります。自分の理想のホイールを見つけるためにも、また、走行に支障のない安全なホイールを探すためにも、ホイールを選ぶ際は専門家と相談しながら決めるようにすることをおすすめします。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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