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更新日:2024.07.12 / 掲載日:2024.07.04
車高調装着車の減衰力を自動調整|メリットやおすすめ商品を紹介

車のサスペンションは、走行中に路面から受ける振動や衝撃をスプリングが吸収し、ダンパーがスプリングの動きを抑えています。このとき、ダンパーの減衰力が快適な乗り心地と走行安定性に大きく影響しています。
この記事では、走行中でも簡単に自動で減衰力を変更できる、減衰力自動調整機能について紹介していますのでご覧いただけると幸いです。
1. 減衰力とは
減衰力とは、ダンパー(ショックアブソーバー)がスプリングの振動を吸収し、動きを抑える力のことです。
車のサスペンションは、走行中に路面から受ける振動や衝撃をスプリングが吸収し、ダンパーがスプリングの動きを吸収することで収束させています。そして、ダンパーの減衰力によって、快適な乗り心地と走行安定性が保たれています。
なお、走行状況によって最適な減衰力は異なるため、快適な乗り心地と走行安定性を保つためには、走行状況に合わせて減衰力を調整する必要があります。
しかし、減衰力を調整するにはジャッキアップや、タイヤ・ホイールを取り外して減衰力調整ダイヤルを回さなければいけません(減衰力が調整できない車高調もある)。
減衰力が大きければスプリングの動きを強く抑えるため、ゴツゴツとした硬い乗り心地になります。一方、減衰力が小さければスプリングの動きを抑制する力が弱いため、フワフワとした柔らかい乗り心地になります。
2. 車高調装着車の減衰力自動調整機能
「車高を下げつつ、快適な乗り心地も維持したい」、走行中の乗り心地と走行安定性を自動調整してくれるのが減衰力自動調整機能です。
減衰力自動調整機能について、メリットとあわせてご紹介します。
(1) 減衰力自動調整機能とは

減衰力自動調整機能とは、走行速度や加減速、旋回時のG(重力)などに応じて、減衰力を自動調整する機能です。
以下のような走行状況において、減衰力を自動調整してくれます。
走行速度
低速走行時は減衰力を小さくし、凹凸路でも突き上げ感のない柔らかい乗り心地にします。高速走行時は減衰力を大きくし、ハンドリングの安定性を高めます
加減速度
低速走行時は減衰力を小さくし、路面の凹凸を吸収します。加減速した際は減衰力を大きくし、車の動きを抑えて走行安定性と乗り心地を両立します
旋回時のG(重力)
直線走行時は減衰力を小さくし、快適な乗り心地にします。旋回時は減衰力を大きくしてロールを防ぎ、安定性重視の走行に切り替えます
ほかにも、乗車人数が変わった際に減衰力を自動調整する機能もあります。また、走行シーンに合わせて自動調整するだけでなく、任意の減衰力にも調整可能です。
(2) 車高調装着車の減衰力を自動調整するメリット
減衰力自動調整の大きなメリットは、走行状況に応じて快適な乗り心地を維持しつつ、走行安定性を両立できることです。
通常、車高調の減衰力を変えるには、車高調の減衰力調整ダイヤルを回す必要があるため、ジャッキアップしてタイヤとホイールを取り外すなど、手間のかかる作業が発生します。車を安全な場所に停車させる必要があるため、走行中は減衰力を変えられません。
そのため、低速走行時に合わせて減衰力を設定した場合、高速走行時や加減速時、旋回時に乗り心地や走行安定性が悪くなる恐れがあります。
減衰力自動調整機能があれば、走行状況に合わせて減衰力を即座に変えられるため、常に快適な乗り心地と高い走行安定性を得られます。
3. 車高調装着車の減衰力を自動調整する商品を紹介
車高調装着車の減衰力を自動調整できる商品をご紹介します。
(1) TEIN|EDFC5

出典:EDFC5|TEIN
TEINのEDFC5には、走行速度や加減速G、旋回Gに応じて減衰力を自動調整してくれるモードがあります。さらに、この3つを統合するモードでは、あらゆる走行状況において最適な減衰力を自動設定し、常に快適な乗り心地と走行安定性の両立が可能です。
マニュアルモードでは任意の減衰力に調整でき、ワイヤレスコントロールによって車内からリモート設定できます。
なお、EDFC5はTEIN性のショックアブソーバーのみに装着可能です。EDFC5を装着したい車との適合性はこちらから検索できます。
EDFC5の機能を厳選することで安価にした、「EDFC ACTIVE PRO」も展開されています。
(2) BLITZ|DAMPER ZZ-R SpecDSC PLUS

出典:DAMPER ZZ-R SpecDSC PLUS|BLITZ
BLITZのDAMPER ZZ-R SpecDSC PLUSは、全長調整式サスペンションと減衰力自動調整を組み合わせた車高調キットになります。
減衰力は最大96段階と細かく調整できるため、ストリート走行からサーキット走行まで、さまざまな走行シーンに最適な減衰力を設定可能です。
業界初のフルオートモードによって、走行状況だけでなく、乗車人数に応じて最適な減衰力を全自動で調整できます。
4. 減衰力自動調整コントローラーの取り付け方
車高調装着車の減衰力を自動調整するには、液晶画面や自動調整コントローラー、モーター、GPSなど複数の部品を取り付ける必要があります。
商品や車高調によっても必要な部品や取り付け方が異なるため、これらの取り付けは車高調に関する専門知識を持った業者に依頼するのをおすすめします。
業者に取り付けを依頼する場合の費用は、40,000〜80,000円(工賃のみ)が相場になります。ただし、商品や車種、業者によって費用は変動するため、複数業者から見積もりを取り、以下のポイントをおさえて比較・検討することが重要です。
業者に取り付けを依頼する際のポイント |
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1. 車高調に関する専門知識や経験 2. 保証やアフターサービス 3. 価格 |
もし、自分で取り付ける場合は、取扱説明書をよく読み、指定された手順に従って慎重に取り付けましょう。
5. 車高調に関することはグーネットピットにお任せください
走行状況に合っていない減衰力での走行は、路面からの突き上げを感じたり、旋回走行時のロールが大きくなったりするため、乗り心地や走行安定性の悪化につながります。
しかし、自動調整機能がない車高調の場合、減衰力は手動で調整する必要があり、手間や作業時間が発生します。
もし、減衰力を自動調整したいとお考えの人は、グーネットピットにお任せください。車高調に関する専門知識を持ったスタッフが、車に適した減衰力自動調整機能をご提案いたします。
商品選定から取り付けまで丁寧に対応いたしますので、まずは以下のページからお近くの整備工場を検索していただけると幸いです。