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更新日:2024.07.18 / 掲載日:2024.07.04

車高調装着車の車高が左右で違う?左右差の原因と対処法を解説

車高調装着車の車高が左右で違う……左右の車高を見比べたときにそう感じた人は多いのではないでしょうか。車高に左右差が出る原因は複数ありますが、そもそも5mm程度の左右差であれば許容範囲です。

この記事では、車高に左右差が出る原因と対処法を解説いたします。車高の左右差が気になる人はぜひご覧ください。

1.  5mm程度の左右差は許容範囲

車高調装着車において、5mm程度の車高の左右差は許容される範囲であり、一般的な現象になります。

これは、問題ない範囲の車体の歪みやねじれなどによるものです。仮に0mmに調整できたとしても、路面の凹凸や段差、あるいは荷重の左右差などによって数mmの差は発生します。

2.車高調装着車の車高に左右差が出る原因

車高調装着車(イメージ)

左右とも同じ車高に調整したはずが、車を地面に下ろしたら車高に左右差が出る原因は以下の5つです。

1.新車時からの車体の歪み
2.走行などによる車体の歪み
3.タイヤの空気圧や摩耗度が違う
4.車体の重量が左右で違う
5.地面が平行ではない

順にご紹介します。

(1)新車時からの車体の歪み

そもそも、新車であっても車体に歪みが生じているため、車高調を装着した際にも数mm程度の車高の左右差があることは一般的な現象です。

新車時の車体の歪みは製造工程によるもので、プレス加工や溶接を繰り返す際にわずかな歪みが発生するのは避けられません。

5mm程度の車高の左右差は安全運転に影響を与えるものではないため、左右の車高に数mm程度の差が生じることを認識しておきましょう。

(2)走行などによる車体の歪み

日常において路面の凹凸や段差を走行することで、車体は前後左右に歪みやねじれが生じ、車高も数mmの左右差が発生します。

そのため、長年使用している車の場合は、車高を調整しても数mm程度の左右差は発生するでしょう。

また、仮に車高の左右差を0mmに調整しても、走行後に車高を確認したら数mm程度の左右差が発生していることがあります。

(3)タイヤの空気圧や摩耗度合いが違う

タイヤの状態も車高に左右差が出る原因のひとつです。

タイヤの空気圧が左右で異なると、空気圧の低い側のタイヤがより沈み込み、車高が下がります。また、タイヤの摩耗度合いが左右異なると、摩耗が進んでいるタイヤ側の車高が下がります。

タイヤの空気圧は定期的にチェックし、左右で同じ値に調整しましょう。また、タイヤをローテーションし、左右のタイヤを入れ替えることで摩耗度合いの差を減らせます。

(4)車体の重量が左右で違う

燃料タンクの位置や量、荷物の積載状況によっても車高に左右差が発生します。

例えば、燃料を満タンに入れている場合、燃料の重みによって燃料タンク側の車高が低くなることがあります。

また、車内に重い荷物が多く積まれている場合、積まれている側の車高が低くなります。そのため、車高を調整する場合は車内の荷物を下ろしたり、車体の中央に置いたりするように心がけましょう。

(5)地面が平行ではない

斜めの地面で車高を確認すると左右差が生じてしまうため、平行な地面で車高を確認することが重要です。

そのため、車高を確認する際は水平器を使い、まずは地面の傾斜を確認しましょう。ぱっと見では平行な場所も、水平器でチェックすると斜めになっていることが多くあります。

3.車高調装着車の車高左右差を調整する方法

数mm程度の車高左右差は、車高調のプリロードを調整することでなくせます。

車高調のプリロード調整とは、スプリングの初期張力(縮み具合)を調整することです。スプリングシートの位置を動かして、スプリングの縮み具合を変えるため、プリロードの調整度合いによって車高も上下します。

プリロード調整の方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

ただし、本来プリロード調整は車高を調整するものではなく、乗り心地や異音を改善するためのものです。車高の左右差をなくすための過度なプリロード調整は、乗り心地や異音が悪化する恐れがあるため注意してください。

また、例えば左前輪の車高を調整して左右差を合わせたと思っても、今度は対角線上にあるリアの車高がずれてしまう可能性もあります。もともと車体には一定の歪みがあるため、一方を合わせるともう一方がズレるといったイメージです。

そして、繰り返しになりますが、5mm程度の車高の左右差は一般的な現象です。左右差0mmに調整しても走行状況によって再度左右差が発生するため、完全に左右差を解消することは難しいでしょう。

4.車高を調整する方法とポイント

車高左右差が大きい場合は、ロックシートやスプリングシートを動かし、再度車高調の長さを調整しましょう。

車高を調整する方法は以下のとおりです。

車高調整手順
車高を下げたいとき1.ブラケット側のロックシートを反時計回りに回す
2.スプリングシートをロックする
3.ロックしたらスプリングシートを時計回りに回す
車高を上げたいとき1.ブラケット側のロックシートを反時計回りに回す
2.スプリングシート側のロックシートを反時計回りに回す

また、車高を調整する際のポイントは以下の4つです。

1.ジャッキアップを慎重におこなう
2.調整前に車高調を掃除する
3.調整する長さを測っておく
4.アライメントを調整する

車高の調整に自信がない人や、専門的なアドバイスが欲しい人は、業者に依頼することをおすすめします。業者に依頼する際の費用は、前後セットで15,000〜30,000円程度が相場になります(アライメント調整を含む)。

下記の記事では、車高を調整する手順とポイント、業者を選ぶ際の注意点を詳しく解説しています。

5.車高調に関することはグーネットピットにご相談ください

車高調装着車において、5mm程度の左右差は許容範囲です。とはいえ、車高の左右差が気になる場合は、車高調のプリロードを調整することで左右差も調整できます。

車高の左右差が大きい場合は、再度車高調の長さを調整し、車高の左右差を最小限に抑えましょう。

しかし、車高の調整には、専門的な知識と技術、複数の道具が必要です。そのため、車高調初心者や作業に自信がない人は業者に相談することをおすすめします。

もし、車高調の装着や調整、メンテナンスなどでお困りごとがあれば、以下のページからお近くの整備工場にご相談ください。

車高調に関する知識と技術を持ったスタッフが、あらゆるご相談に丁寧に対応いたします。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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