パーツ取付・交換
更新日:2024.08.26 / 掲載日:2024.08.10

車のスプリングの寿命は?交換時期のサインや費用相場などをわかりやすく解説

車の快適な乗り心地を支えてくれる、重要なパーツのひとつがスプリングです。しかし、スプリングの役割や寿命について知らないという人は多いのではないでしょうか。

スプリングは路面からの衝撃を吸収する役割を担っていますが、使い続けるうちに劣化していくため、長年使用したスプリングは本来の性能を発揮できなくなります。

この記事では、車のスプリングの寿命や交換時期のサイン、業者に依頼する際の費用などについてわかりやすく解説いたします。

1. 車のスプリングの役割

車のスプリング(イメージ)

スプリングは、車のサスペンションを構成する重要なパーツのひとつです。

サスペンションとは、車体とタイヤをつなげる部品のことです。スプリングとサスペンションアーム、ショックアブソーバーなどで構成されています。

スプリングには快適な乗り心地を確保するために、以下のような役割があります。

1.路面からの衝撃を吸収

走行中の路面からの衝撃は、そのまま車体に伝わると乗り心地が悪くなるだけでなく、車体や部品へのダメージにもつながります。スプリングは、この衝撃を吸収することで、快適な乗り心地と走行安定性を確保しています。

2.車高の調整

スプリングの硬さや長さを調整することで、車高を調整できます。車高の調整は、見た目の変化だけでなく、走行性能や乗り心地にも影響を与えます。

ただし、スプリングは使い続けるうちに経年劣化し、性能が低下していく消耗部品です。そのため、定期的な点検と適切な時期に交換することが重要になります。

2. 車のスプリングの寿命の目安

タイヤを外した際に見えるスプリング(イメージ)

車のスプリングは、使用状況や走行環境によって寿命が大きく異なる消耗品です。一般的には、使用期間10年または100,000km走行を目安に交換を検討するとよいでしょう。

ただし、あくまでも目安であり、実際の寿命は車の使用状況や走行環境によって大きく異なるため注意が必要です。

例えば、頻繁に悪路を走行したり、重い荷物を積載したりする場合は、寿命が短くなる傾向があります。ほかにも、海の近くに駐車することが多い、凍結防止剤の撒かれる道を頻繁に走行する場合は、サビによって劣化が早くなります。

一方、舗装状態のよい道路を走行することが多い、荷物の積載が少ない場合はスプリングへの負担が軽減され、寿命が延びる傾向にあります。その場合は、サスペンションなどのオイルにじみを交換の目安にするとよいでしょう。

3. 車のスプリングの交換時期のサイン

スプリングは、路面の凹凸を吸収し、快適な乗り心地を実現するために重要な役割を担っています。しかし、スプリングが劣化すると期待する役割を果たせなくなり、乗り心地が悪化する可能性があります。

例えば、以下のような症状が発生した場合は、スプリングの劣化により寿命が近づいているサインです。

(1) 走行中の異音

スプリングは、路面の凹凸を吸収するために伸縮を繰り返すパーツです。そのため、スプリングが劣化すると、異音が発生しやすくなります。

車の走行中や乗り降り時に「ギシギシ」「ガタガタ」などの異音がする場合、スプリングの寿命が近づいている可能性があります。

(2) 車高の変化

スプリングは車重を支えながら路面からの衝撃を吸収しているため、使い続けると経年劣化によりへたってきます。

スプリングがへたると全長が縮み、本来の車高を維持できなくなるため、車高が低くなるのです。

車高が低くなると、路面とのクリアランス(隙間)が狭くなり、段差などを乗り越える際にバンパーや足回りが接触しやすくなります。

また、スプリングのへたりは左右で均等に起こるとは限りません。そのため、スプリングのへたりが左右で異なる場合は、車体が傾いてしまうこともあります。

(3) 乗り心地の悪化

スプリングが劣化すると、路面からの衝撃を適切に吸収できなくなり、乗り心地が悪化します。

具体的には、小さな段差や路面の凹凸を走行した際に、振動が大きくなったり、ゴツゴツとした突き上げを感じたりするでしょう。

また、コーナーを曲がるときに車体が不安定になったり、ブレーキをかけた際に車体が大きく沈み込んだりするなど、運転のしづらさを感じる場合もあります。

4. 車のスプリングを交換する場合

車のスプリング交換は、専門的な知識と技術、専門道具が必要な作業です。

車の安全性にも大きな影響を与えるパーツになるため、安全第一に考えるのであれば、DIYせずに専門業者に依頼することをおすすめします。

ここでは、おすすめのスプリングメーカーや業者に依頼する場合の費用相場、業者を選ぶポイントについて解説します。

(1) おすすめのスプリングメーカー

車のスプリングを交換する際には、どのメーカーのスプリングを選ぶかが重要になります。そこで、純正のスプリングから社外品のスプリングに交換するなら、信頼性の高いメーカー製を選ぶようにしましょう。

信頼性が高く、人気のあるメーカーは以下2つが挙げられます。

・RSR  https://www.rs-r.co.jp/
・TEIN https://www.tein.co.jp/index.html

これらのメーカーは、長年の経験と実績に基づいた高品質な製品を提供しており、多くのユーザーから信頼を得ています。また、車種別の専用設計や、さまざまな走行シーンに対応するラインナップが充実しているのも魅力です。

(2) 業者に依頼する場合の費用相場

業者に依頼する場合、交換費用はスプリングの種類や交換する本数、工賃によって異なります。

一般的なスプリング交換の費用相場は、以下のとおりです。

項目費用相場
スプリング代20,000~50,000円/本
工賃20,000~40,000円
合計40,000~90,000円/本

ただし、上記はあくまで目安になるため、業者を選ぶ際は複数の業者に見積もりを依頼し、比較・検討することが重要です。

(3) 業者を選ぶ際の3つポイント

スプリング交換を依頼する業者を選ぶ際は、以下の3つのポイントを参考にしましょう。

1.交換実績が豊富な業者

長く自動車整備を行っている実績があり、スプリング交換の経験が豊富な業者は、技術力が高く安心できます。口コミサイトやレビューサイトで紹介されている、評判や口コミなども参考にするとよいでしょう。

2.見積もり内容が明確な業者

交換費用や工賃、その他費用などが、明確に記載されている業者を選びましょう。不明な点があれば遠慮なく質問し、納得いくまで説明を求めることが大切です。見積もり内容が明確の場合、あとから追加費用が発生する可能性も低いでしょう。

3.アフターフォローが充実している業者

スプリング交換後にトラブルが発生した場合、迅速に対応してくれる業者を選びましょう。例えば、長期保証や定期的な点検・メンテナンスの案内があるなど、万が一の際にも安心できる体制が整っている業者には安心して車を任せられます。

5. 車の乗り心地を向上させるには

車の乗り心地を向上させるには、スプリングだけでなく、サスペンション全体を点検・整備することが重要です。

サスペンションを構成しているショックアブソーバーやブッシュなどの部品は、スプリング同様、経年劣化する消耗品になるため、定期的に点検し、劣化具合によっては交換する必要があります。

具体的にはショックアブソーバーはオイルやガスが封入されており、パッキンの経年劣化によってこれらが漏れてしまうと、乗り心地が悪化する原因になるのです。

また、ブッシュとは、足回り部品の可動部や接合部に使用されているパーツのことです。ブッシュには振動や衝撃を吸収する役割があり、劣化すると異音の発生や乗り心地の悪化につながります。

ブッシュの交換時期も走行距離100,000kmが目安になるため、スプリングと同時に交換することで、より効果的に乗り心地を向上させられます。

ブッシュの交換については、こちらの記事で詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。

6. 車の乗り心地に関することはグーネットピットにお任せください

車のスプリングは、快適なドライブには欠かせないパーツのひとつです。しかし、スプリングは使い続けることで経年劣化し、性能が低下するため、期待する役割を果たせなくなります。

スプリングの不具合を放置すると、車の走行性能や安全性が低下するだけでなく、ほかの部品の損傷につながりかねません。

そのため、スプリングの交換時期のサインが出たら、早めの交換を検討することが大切です。なお、スプリングの交換作業は専門知識と経験、専門道具が必要になるため、DIYではなく専門業者に依頼することをおすすめします。

もし、お近くの整備工場をお探しの場合は、下記のページから検索してみてください。豊富なメンテナンス知識と経験を持つ整備士が丁寧に点検し、最適なメンテナンスプランをご提案いたします。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
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