パーツ取付・交換
更新日:2024.09.13 / 掲載日:2024.09.05

車高調をDIY取り付けするメリット・デメリット、手順や費用などを解説

愛車のイメージをガラリと変え、走行性能も向上させる車高調。自分で取り付けられたら、費用を抑えられるだけでなく、達成感も味わえます。

しかし、車高調のDIYは、専門知識や技術が必要となるため、安易におすすめできるものではありません。

この記事では、車高調DIYのメリット・デメリットや、取り付け手順、費用などを解説していきます。車高調をDIYで取り付けようか、悩んでいる人の参考になれば幸いです。

1. 車高調のDIY取り付けはおすすめしない

車高調のDIY取り付けは、専門知識や技術が求められる作業です。そのため、整備士並みの知識や技術を持たない人が、DIYで取り付けることはおすすめできません。

「費用を抑えたい」「自分でやってみたい」という気持ちは理解できますが、安全を最優先に考え、プロによる確実な取り付けを選択することを強くおすすめします。

2. 車高調をDIY取り付けするメリット・デメリット

サスペンションを交換している様子(イメージ)

車高調をDIYで取り付けることによる、メリット・デメリットを解説します。

(1) 車高調をDIYで取り付けるメリット3つ

車高調をDIYで取り付けるメリットは、以下の3つです。

1.取り付け費用を抑えられる
2.取り付け時の達成感を味わえる
3.車の構造やパーツの理解が深まる

順にご紹介します。

①取り付け費用を抑えられる

車高調をDIYで取り付ける最大のメリットは、取り付け費用を抑えられることです。

車高調の取り付けを専門業者に依頼すると、取り付け工賃で20,000〜40,000円、車庫調整・アライメント調整で15,000〜30,000円程度の費用がかかります。

費用は店舗や車種によって異なるため、あくまでも目安ですが、DIYで取り付ければ、これらの費用を節約できます。

②取り付け時の達成感を味わえる

車高調の取り付けは、専門知識や技術を必要とする複雑な作業です。

そのため、自分の手で取り付けを完了できたときは、大きな達成感を味わえるでしょう。

車高調をDIYで取り付ける作業は車への愛着が深まり、自分自身の成長も実感できる、やりがいのある作業といえます。

③車の構造やパーツの理解が深まる

車高調は、車のサスペンションシステムの一部であり、その交換にはある程度の車の構造理解が必要です。

たとえば、車高調を取り付けるためには、タイヤを取り外して、ブレーキホースやABSセンサーなどをいったん外す必要があるため、これらの部品やその役割について知るよい機会になります。

車高や乗り心地、ハンドリングなどへの影響も理解できるようになり、自動車のメンテナンススキル向上につながるでしょう。

(2) 車高調をDIYで取り付けるデメリット3つ

車高調をDIYで取り付けるデメリットは、以下の3つです。

1.作業中の事故や怪我のリスクがある
2.走行性能に悪影響を及ぼすことがある
3.車検に通らない可能性がある

順にご紹介します。

①作業中の事故や怪我のリスクがある

車高調のDIY取り付けは、専門的な知識や技術が求められる作業です。そのため、車のメンテナンスに不慣れな人が行うと、作業中の事故や怪我のリスクがあります。

たとえば、ジャッキアップした車が不安定な状態で作業すると、車が落下してしまう危険性があります。

また、スプリングの取り付けやナットの締め付けなど、力が加わる作業も多く、誤った方法で行うと怪我する恐れもあるのです。

②走行性能に悪影響を及ぼすことがある

車高調をDIYで取り付けた場合、正しく取り付けられていないと、車の走行性能に悪影響を及ぼす可能性があります。

たとえば、タイヤの取り付け角度が適切でないと、タイヤが偏摩耗したり、車が左右にハンドルを取られたりすることがあります。

また、サスペンションの調整を適切に行わないと、乗り心地が悪くなったり、ハンドリングが不安定になったりする恐れもあるでしょう。

つまり、走行性能の悪化は事故のリスクを高める原因になるため、大変危険な状態ということです。

③車検に通らない可能性がある

車検では車の安全性を確保するために、さまざまな項目をチェックします。とくに車高調は、以下の項目において、車検の基準を満たしている必要があります。

項目内容
車高(最低地上高)地面から車体(前輪と後輪の中間地点)までの距離が9cm以上確保されていること
車高調の強度車高調自体や取り付け部分が、車両の重量や走行中の衝撃に耐えられる十分な強度を持っていること
車高調の取り付け状態車高調が正しく取り付けられており、緩み、ガタつき、破損がないこと

これらの項目において、少しでも基準を満たしていないと判断されると、車検には通りません。

再度車高調を調整し、再検査を受ける必要があるため、余計な費用や時間がかかってしまいます。なお、最近の車高調には、車検対応の証明書が付属していることがあります。

3. 車高調を取り付ける方法

リアのサスペンションを取り外している様子(イメージ)

繰り返しになりますが、車高調の取り付けには、専門的な知識と技術、経験などが求められる作業です。

そのため、整備士並みの知識があり、自信を持って交換できる人以外はDIYで取り付けるのはおすすめしません。

ここでは、参考までに一般的な車高調の取り付けに必要な道具と、基本的な手順を解説します。

(1)車高調の取り付けに必要な道具

車高調の取り付けに必要な、主な道具は以下のとおりです。

・ジャッキ
・ジャッキスタンド
・車高調レンチ
・ソケットレンチ
・インパクトレンチ
・トルクレンチ
・プラスドライバー
・ボールジョイントリムーバー
 (必須ではないが、あると作業スペースを確保しやすく作業効率が上がる)

さらに、車高調を取り付けたあとに行うアライメント調整は、専用の道具が必要になります。

(2)車高調を取り付ける手順

車高調を取り付ける手順は、以下の7ステップです。

1.車を持ち上げる
2.タイヤとホイールを取り外す
3.フロントサスペンションを取り外す
4.フロントの車高調を取り付ける
5.リアサスペンションを取り外す
6.リアの車高調を取り付ける
7.車を下ろす

詳しくは、下記の記事で紹介していますので、こちらをご覧ください。

4. 信頼できる業者を選ぶポイント3つ

車高調の取り付けを業者に依頼する場合、費用だけでなく、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

信頼できる業者を見極めるためのポイントを、3つご紹介します。

①作業内容と費用の透明性

作業内容や費用について、事前に詳しく説明してくれる業者を選びましょう。不明点があれば遠慮なく質問し、納得したうえで依頼することが大切です。

②専門知識と経験

車高調の取り付けには、専門的な知識や技術が必要です。豊富な経験を持つ業者であれば、安心して任せられます。

③アフターサービス

取り付け後の調整や、万が一のトラブル発生時の対応も確認しておきましょう。アフターサービスが充実している業者は、顧客満足度が高い傾向にあります。

上記以外にも、口コミや評判を参考にすることも有効です。信頼できる業者を選んで、安心して車高調の取り付けを依頼しましょう。

5. 車高調に関するよくある質問3選

車高を下げた車(イメージ)

車高調の寿命やメンテナンス、乗り心地の変化など、車高調に関するよくある質問を3つご紹介します。

これら以外にも、車高調に関する疑問があれば、専門業者に相談することをおすすめします。

(1)車高調の寿命は?

街乗りをメインとした一般的な車高調の寿命の目安は、走行距離30,000〜40,000km、または使用期間2〜3年です。

車高調は使用とともに劣化し、寿命を迎えると本来の性能を発揮できなくなります。そうなると、乗り心地が悪化したり、安全性が損なわれたりする可能性があります。また、オイル漏れなどが発生すると車検に通らなくなるケースもあるのです。

車高調の寿命を左右する要因や、寿命が近づいた際に現れる症状については、以下の記事をご覧ください。

車高調の寿命の目安|寿命のサインと寿命を延ばす方法を徹底解説
車高調は装着したら永久的に使い続けられるものではなく、走行距離30,000〜40,000km、または使用期間2〜3年が寿命の目安になります。この記事では、車高調の寿命の目安やサイン、寿命を延ばす方法を解説します。

(2)車高調はメンテナンスが必要?

車高調のネジ部分は、雨水や泥水にさらされることでサビが発生しやすく、放置するとロックシートが固着して、車高調整が困難になります。

サビや固着を避けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。とくに、海沿いや雪道を走行する機会が多い場合は、塩害の影響を受けやすいため、こまめな点検が必要です。

車高調整をスムーズに行い、車高調の寿命を延ばすためにも、3〜4カ月を目処にメンテナンスを心掛けましょう。

メンテナンスのくわしい方法は、下記の記事で解説しています。

(3)車高調を取り付けると乗り心地は変わる?

車高調を取り付けると、純正のサスペンションに比べて乗り心地は硬くなる傾向があります。これは、車高調がスポーツ走行を重視した設計になっているためです。

ただし、車高調の乗り心地は、製品によって大きく異なるため、乗り心地を重視するなら、次のポイントをおさえておきましょう。

1.乗り心地を変えずに車高を下げたいときは「全長調整式」
2.ストリート走行での乗り心地をよくしたいときは「複筒式」&「ゴムブッシュ式」
3.乗り心地を細かく調整したいときは「減衰力調整付き」

下記の記事では、乗り心地重視の車高調をランキング形式で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

6. 車高調に関することはグーネットピットにお任せください

車高調のDIY取り付けは、費用を抑えたり、達成感を味わえたりする一方、危険が伴ったり、車検に通らなかったりするなど、さまざまなリスクがあります。

そのため、車高調の取り付けは専門的な知識と設備を備えた、信頼できる業者に依頼することが重要です。

グーネットピットでは、全国各地の整備工場を紹介しています。お近くの整備工場を簡単に検索でき、愛車に最適な車高調選びから取り付けまでトータルサポートいたします。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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