故障・修理
更新日:2023.04.25 / 掲載日:2023.04.25

360cc軽自動車『電動エアコン化』大作戦【8】

これまでは後付けエアコンを取り付けることがほぼ不可能だった360ccの軽自動車にも、電動のコンプレッサーを使用した後付けエアコンなら取り付けができるのでは? ということで始まったこのプロジェクト。今回は発電量が足りないという問題に対応してみる。

●文&写真:橘 祐一

装着するのは「1972年式ホンダ・ライフ360」

ホンダ初の軽乗用車として1967年に発売されたN360の後継車種として、1971年に発売された。水冷化された新開発の4ストローク2気筒OHCオールアルミエンジンはバランサーシャフトを組み込んで静粛性を向上し、静粛性と軽量化のためにタイミングベルトを日本で初めて採用している。

装着するのはこのクーラーキット

 自動車用LEDバルブなどで知られるCRUIZEブランドを展開する(株)ハートネット(https://www.heartnet.info)から販売される電動コンプレッサー式クーラーキットは、エアコンホースを自由な長さにカットしてフィッティングを作ることができるので、取り付け場所に応じて配管の長さを調整できる。必要なパーツは全てセットされていて、価格は¥198,000。

一瞬回った後、イグニッションの反応がなくなった……もしかして!?

 ネットオークションでCN21アルト用のオルタネーターを手に入れた。


 あまり状態が良くなかったのでオーバーホールを考えたが、さらに調べているとCN21アルトにはMC21ワゴンR用が流用できることがわかった。

 
 MC21の後期型は発電量65Aなので、これを流用するべきだと考え、オーバーホールせずに取り付けてテストすることにした。


 レギュレター側のコネクターを取り外し、IGとN、LとFを短絡させて、オルタネーターに接続する3極カプラーのFをL端子に、NをIG端子に、残りのEをアースさせれば完成。

 
 取り付けてセルを回してみるが、一瞬回った後、イグニッションがONにならなくなった。確認してみるとIGとLを逆に繋いでしまった!

 レギュレターが飛んだかも。とほほ。

●アルト用のオルタネーターはプーリーが小さく、エンジンに負担かかかりそうなのでプーリーをライフ用に交換した。
●この時はまだ配線が間違っていることに気がつかなかった。次回までにMC21用のオルタを手に入れてオーバーホールしておきます。ごめんなさい。
●ベルトを張ってみると少し右に曲がっている。プーリーを交換したのが良くなかったのか。プーリーは元に戻した方がいいかもしれない。
●早速始動すると、数回のクランキングの後セルモーターすら動かなくなった。確認してみるとIGとL端子を入れ間違えてる!今回はここで時間切れです。

もっと小さいコンデンサーが入手できるかも?!

●電動エアコンの発売元であるクルーズさんから、従来モデルより小型のコンデンサーが開発中との連絡が入り、図面をいただいた。
●図面を参考に段ボールをそのサイズにカットしてみた。468×235×20と標準のものより一回り以上小さいが、グリル内には収まらないようだ。
●現在有力候補のトランクルーム。高さが小さくなったので、これならトランクリッドの内側に取り付けることもできるかもしれない。エバポが熱を吸わないように遮熱をしなくてはいけないが。
●標準タイプだとフルボトムした時にアクスルビームが接触しそうだったが、このサイズなら問題なく取り付けできそう。トランク下に吊り下げするのがいい方法だと思われる……今時点の話ですけど。

40Aでもエアコンが動く?!電動コンプレッサー電流コントローラー

 電動コンプレッサーの消費電力が3段階に切り替えできるオプションパーツが発売された。このコントローラーがあれば発電量40Aのオルタネーターと40Ahのバッテリーがあれば動作させることができる。発電量が少ないクルマはもちろん、エンジンを停止して車内泊する場合や外付けバッテリーで駆動させる時などにも便利なアイテム。これは嬉しい。 

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