故障・修理
更新日:2023.06.30 / 掲載日:2023.06.30
【初心者必見】車高調メーカーのおすすめ10選!選び方や注意点も解説
車高調(車高調整式サスペンション)とは、車高を調整するカスタムパーツのひとつです。
車高調にはネジ式、全長調整式、Cリングなどさまざまな種類があり、販売するメーカー(サスペンションメーカー)も多くあるため、どれを選べば良いのか悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事では、初心者に向けて車高調を販売するおすすめメーカーを10社紹介し、選び方や注意点について解説します。
車種別の適合表や性能比較表、取り扱い店舗や価格帯など、具体的な情報も紹介していますので、車高調についてより詳しく知りたい人は、参考にしてください。
1.車高調の販売メーカーおすすめ10選
最初に、車高調を販売するメーカー10社を、初めて車高調を購入する人におすすめの順番でご紹介します。
(1)BLITZ
BLITZ(ブリッツ)は、高品質な車高調を提供する日本のメーカーであり、多くの車種に適用される製品を製造しています。各製品は独自の設計と長年の研究開発に基づいており、市場で高い評価を受けています。
BLITZのなかでも特に人気がある車高調は、「DAMPER ZZ-R」シリーズです。DAMPER ZZ-Rは、「全長調整式」が採用されているため乗り心地を悪化させることなく車高の調整が可能です。加えて減衰力(走行中に路面から受ける振動や衝撃を吸収する力)も32段階で細かく調整できるので、街中からサーキットまで、さまざまなシーンに適しています。
(2)TEIN
TEIN(テイン)は、日本を代表する車高調の販売メーカーの一つであり、高品質かつ高性能な製品が人気を博しています。
特に、ショックアブソーバー(車高調を構成する部品のひとつで、スプリングの揺れをおさえる役割を持つ)の品質に定評があり、バネの設計も優れているため、コーナリング性能や乗り心地の向上に貢献しています。
ネジ式で減衰力固定のリーズナブルな車高調から、ドリフト向けにセッティングされたもの、サーキット走行に対応させた全長調整式の減衰力調整ができる高性能なセットまで幅広くラインナップされているので、目的に合った車高調を見つけやすいでしょう。
(3)CUSCO
CUSCO(クスコ)は、車高調やドリフト走行用のパーツなどを手掛ける日本の自動車部品メーカーです。車高調においては、開発から製造まで全て日本国内で一貫して作られています。スポーツ走行を前提とした性能重視の製品が多く、専用の減衰力調整機能を搭載しています。
CUSCOの製品は、価格帯が比較的高めで、特にスポーツ走行を想定した製品は高価格帯に属します。しかし、その分性能は高く、サーキットなどでスポーツ走行を楽しむユーザーからは高い評価を得ています。
(4)HKS
HKSは、日本を代表するパーツメーカーのひとつです。HKSの車高調は、多くの車種に対応しているため、幅広いユーザーから支持されています。
代表的な車高調は「HIPERMAX」シリーズで、高い走行性能と耐久性に定評があります。細部にわたってこだわった高品質な仕上がりで、見た目が美しいのも魅力のひとつです。
(5)Apexi
Apexi(アペックス)は、HKSと並ぶ日本の自動車パーツメーカーのひとつです。一般的な車種に対応した車高調を提供しています。
同社が手掛ける「N1 Damper」シリーズは、車高の調整に加え、基本的に減衰力調整機能を備えているため、走行状況に合わせて減衰力の調整もできます。N1 Damperには、街乗りからサーキット走行まで幅広いシーンに対応した標準スポーツ仕様のほかに、所有者のドライビングスタイルに合わせて製作するスペシャルオーダーメイド仕様があります。
(6)BILSTEIN
BILSTEIN(ビルシュタイン)は、ドイツの自動車部品メーカーで、高品質で信頼性の高い車高調キットを生産しています。BILSTEINの製品は、安定性と快適性を両立するように設計されており、レース用にも使用されています。
BILSTEINの車高調は、高品質な材料を使用しており、耐久性に優れています。また、設置が容易で、メンテナンスが簡単であることも魅力的な点です。 BILSTEINの車高調キットは、さまざまな車種に対応しており、選択肢としておすすめです。
(7)Ohlins
Ohlins(オーリンズ)は、スウェーデンの高級スポーツカー用品ブランドで、レースカーのサスペンションやショックアブソーバーを製造しています。
Ohlinsは、トヨタや日産など、大手国産メーカーで販売されている車種一つひとつに最適な車高調(この車種の場合は全長調整式車高調整で正立タイプ、スプリングレートの長さは◯◯N/mmなど、細かい部分までカスタマイズした車高調)を提供しているのが特徴です。
(8)Buddy Club
Buddy Club(バーディークラブ)は、車高調を販売する国内メーカーのひとつです。
同社が提供する車高調は、高い性能と品質が特徴で、競技用にも使用されています。細部にまでこだわる姿勢で、日本国内はもちろん、世界中のカスタムショップやチューニングファンからの支持も集めています。
(9)KW
KWは、高品質かつ高性能な車高調を提供するドイツの車高調メーカーです。
KWの代表的なシリーズには、街中の走行に適した「Street Comfort」や、普段の走行において重要な快適さとスポーツ走行において重要な運動性・操作性を兼ね備えた「Street Performance」があります。
KWは、高性能ゆえに価格帯がやや高めである点と、取り扱い店舗が少ない点に注意が必要です。検討する場合は慎重に下調べをすることをおすすめします。
(10)KONI
オランダのメーカーKONIは、高品質なショックアブソーバーを提供することで有名ですが、車高調製品においても高い評価を得ています。
KONIが提供する「SPORTS kit」は、KONIが専用に設計したショックアブソーバーと、ドイツのVOGTLANDやH&Rのスプリングを組み合わせた本格的な車高調シリーズです。バランスの取れた走りができるように作られており、ストリートからサーキットまで幅広く対応しています。
KONIは、アサヒライズのFETやアンダーレといった輸入代理店で購入することが可能です。
2.車高調を選ぶときに確認しておきたいポイント
車高調のメーカーは、ここで紹介した10社以外にも、たくさんあります。さらに各メーカーごとに、目的別にコンセプトを変えた車高調があります。
自身の目的にぴったりな車高調を選ぶためにも、次のポイントを確認することをおすすめします。
1. 車種との適合性の確認
2. 使用目的や走行環境
3. 価格帯
4. 取り扱い店舗
これらは、主に車高調メーカーの公式Webサイトやカタログなどで確認できます。また、実際に店舗を訪れて商品を確認することで、より詳細な情報を得られるでしょう。
(1)車種との適合性の確認
車高調を選ぶ際に、まず確認しなければならないのが車種との適合性です。車高調メーカーによっては、特定の車種にしか対応していない場合もあります。そのため、自分が所有する車種に対応した製品があるかを事前に確認することが大切です。
さらに、同じ車種でも年式やグレードによって設置可能かどうかが異なる場合があります。そのため、車種だけでなく具体的な年式やグレードも確認することが大切です。
車種との適合性を確認しないまま車高調を購入すると、設置ができず無駄な出費になってしまうだけでなく、事故やトラブルの原因となる恐れもあります。しっかりと確認してから車高調を選びましょう。
(2)使用目的や走行環境
車高調の性能は、使用目的や走行環境に応じて選ぶことが重要です。
例えば、街中の走行や長距離ドライブでは、乗り心地と静粛性が求められるでしょう。一方、サーキットでのスピード走行やワインディングロード(曲がりくねった道)でのドライビングには、高いステアリングレスポンスやハンドリング性能が必要になります。
見た目のかっこよさを優先して車高を下げたいだけならネジ式の安価な車高調でも可能ですが、乗り心地を損なうことなく、車高を下げたいなら少し金額が高くても全長調整式の車高調を選ぶのが良いでしょう。
車高調の性能は、主に以下の指標で比較されます。
1. スプリングレート:車高調に使用されるスプリングの硬さ
2. ダンピングフォース:サスペンションを減衰させる力の大きさ
3. アッパーマウント:車高調と車体の接続部分で、ショックアブソーバーの角度調整やキャンバー角度の調整が可能なものもある
これらの指標を参考にして、自分の使用目的や走行環境に合わせた車高調を選ぶことが大切です。
例えば、街中の走行や長距離ドライブには、乗り心地を優先したものを選ぶことが適しています。サーキット走行にはスプリングレートやダンピングフォースが大きいものを選ぶことで、高いハンドリングレスポンスとコーナリング性能を得ることができます。
また、環境によっては、耐久性や静粛性が重要になる場合もあります。例えば、雪道や凍結路面での走行には、しっかりと防錆対策がされているなど耐久性に優れた車高調を選ぶことが適しています。
(3)価格帯
車高調を選ぶ際には価格帯や取り扱い店舗も確認することが大切です。
価格帯に関しては、各メーカーによって異なりますが、高性能な車高調ほど高価格帯になる傾向があります。
ただし、とにかく高いものを装着すればいいというわけではありません。自分が求める性能によっては、オーバースペックな場合もあります。使用環境に応じて選ぶことが大切です。
価格帯を確認するときは、インターネットやカスタムパーツ専門誌などの情報収集が有効です。また、実際に店舗を訪れて商品を確認することで、より詳細な情報を得られるでしょう。
(4)取り扱い店舗
取り扱い店舗によっては、自分の車種に対応した車高調を取り扱っていないところもあります。Webサイトを見て確認するか、わからなければ直接問い合わせて確認をすると、無駄足を踏まずに済みます。
また、信頼性の高い店舗を選ぶと、トラブル時に迅速かつ適切な対応が期待できます。
信頼性については、スタッフの受け答えは丁寧か、こちらの質問に的確に応えているか、車高調が劣化したときのオーバーホール(修理や点検)について対応可能か教えてくれているか、なども見ると、より的確に判断できます。
4.車高調を装着するときの注意点
最後に、車高調を装着するときの注意点をご説明します。
(1)車高調の使い方・車高調の状態によって車検に通らない可能性がある
車高調を装着するときは、車高調の使い方や車高調の状態によって、車検に通らない可能性があることに注意しましょう。
例えば、車高調を使って車高を下げる場合、自動車の地上高(地上からマフラーもしくはデファレンシャルギヤ〈デフ〉までの距離)を9センチ未満にすると、車検に通らなくなります。
「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の第163条において、安全に運転できる車とみなされるためには、自動車の地上高が9センチ以上なければならないとされているからです(参照:最低地上高 p.2丨国土交通省)。
他にも、車高調のスプリングに遊び(スプリングとスプリングシートに隙間が生じ、スプリングが上下に動いてしまう状態)があると、走行中にスプリングがスプリングシートから脱落する危険が生じる可能性があるとみなされ、車検に通りません。
(2)メンテナンスを定期的にしないと劣化しやすくなる
車高調は定期的なメンテナンスによって効果が持続します。特に車高を調整するためのネジ部分は、塵埃や泥などが付着し、日常使用によって汚れや傷を受けやすくなっています。スプリングシートが錆び付いて回せなくなったり、劣化の原因となるため、定期的なクリーニングやメンテナンスは必須です。
ただ、車高調は高価なパーツのため、できればカスタムショップなどの専門家に依頼することをおすすめします。
5.車高調選びに悩んでいるならグーネットピットにお問い合わせください
カスタム愛好家にとっては、車高調は欠かせないアイテムです。車高調を使うことで、自分好みの姿勢を実現することができます。最適な車高調を選び、安全に取り扱うためにも、この記事を参考にしていただけたら幸いです。
グーネットピットには、車高調に関して知識豊富なスタッフが多く在籍しています。もし、車高調選びで悩んでいたら、ぜひ一度お問い合わせくださいませ。所有している車にぴったりな車高調をご提案いたします。