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故障・修理
更新日:2023.07.31 / 掲載日:2023.07.31

スパークプラグの熱価とは?熱価の確認方法やプラグの種類、選び方を解説

あなたの車のスパークプラグ(以下、プラグ)は、どのプラグを使用しているかご存知ですか? いざ、交換しようとしても種類の多さに驚くでしょう。しかも、よく見るとさまざまな形状のプラグがあり、どれを選べばよいか迷うのではないでしょうか?

そんなとき、プラグ選びで最も重要なポイントになるのが、プラグの熱価です。これは、プラグの熱価がプラグの特性を表していて、エンジンの出力にも大きな影響を与えるためです。

この記事では、プラグの熱価がどのようにエンジン性能に影響を与えるのか、エンジンに適した熱価を調べるときの方法や、プラグの交換方法などを詳しく解説します。

1.スパークプラグの熱価とは

プラグは、自動車のエンジンを稼働させるために不可欠なパーツであり、十分な出力を得るためにも適切な熱価である必要があります。

熱価とは、プラグが燃焼で受けた熱を放出する度合いを指し、低熱価と高熱価に分類されます。

低熱価プラグは、一般的なエンジンに多く使用されていて、碍子(がいし)が長く作られ、放熱効率が低く、熱を貯めやすいプラグです。プラグが熱くなりやすいため焼け型(ホットタイプ)とも呼ばれます。

高熱価プラグは、熱を貯め込まず放出できるため、高回転や高出力のエンジンに使用されています。碍子が短く作られていて、放熱効率が高いプラグで、熱を貯めにくいため冷え型(コールドタイプ)とも呼ばれます。
このように、適切な熱価は車種やエンジンによって異なりますので、交換をする際は車種や走行に合ったプラグを選択する必要があります。

2.熱価の確認方法

熱価はプラグの品番のなかに示されており、その数字が大きくなるほど高熱価となります。

メーカーによって、その表示方法は異なるため、以下の表で確認しましょう。

種類 DENSO製 NGK製 CHAMPION製 BOSCH製 HKS製
ホットタイプ(低速走行用)














コールドタイプ(高速走行用)
16 5 12,11 8 25
20 6 10,9 7,6 30
22 7 8,7 5 35
24 8 6,63,61 4 40
27 9 4,59 3 45
29 9.5 57
31 10 55 2 50
32 10.5 53 52.5
34 11 55
35 11.5

参照:品番検索|DENSO製品情報|HKS

3.プラグの温度と熱価の関係

(1)プラグの中心電極温度

プラグの中心電極には機能を正常に発揮できる温度範囲があり、下限温度である「自己清浄温度」は450℃、上限温度である「プレイグニッション温度」は950℃とされていて、その範囲内でプラグは機能しています。

自己清浄温度以下の範囲は汚損領域とも呼ばれ、中心電極にカーボンが付着しやすい状態になります。この状態が続くと中心電極からの放電が正しく発生せず、着火ミスの原因になります。これは「くすぶり」や「かぶり」と呼ばれる現象です。

450℃に達すると、付着したカーボンが自然と焼き切れ、中心電極は正常な状態に保たれます。このように、カーボンが焼き切れる温度を自己清浄温度と呼びます。

さらに、950℃を超える範囲をプレイグニッション温度と呼び、高温にさらされた電極が熱源となってプレイグニッション(過早着火)を起こしてしまう状態になります。これにより、電極の溶損が発生したり、最悪の場合はエンジンやピストンが破損したりすることがあります。

(2)適さない熱価で起こる影響

では、エンジンに対して適さない熱価のプラグを使用したときには、どのような影響があるのでしょうか。

まず、適切な熱価よりも高い熱価のプラグを使用した場合、放熱効果が高いため中心電極が自己清浄温度に到達せず、カーボンが付着しやすくなります。

一方、適切な熱価よりも低い熱価のプラグを使用した場合、放熱効果が低いため中心電極が高温になり、碍子が焼けて破損したり、電極が溶け落ちたりすることがあります。

さらには、高温になった電極が熱源となり、電極の火花による着火の前に電極自体の熱で着火してしまうプレイグニッション(過早着火)の現象も起こり得ます。

このように、適切な熱価のプラグを使用することは、エンジンの定格出力を発揮させるためにも、また、エンジンを破損させないためにも重要なポイントとなります。

4.スパークプラグの選び方

プラグを交換するときは、エンジンに適合する熱価のプラグを選ばなければなりません。

プラグには、ホットタイプとコールドタイプの2種類があります。

タイプ名 コールドタイプ(冷え型) ホットタイプ(焼け型)
特徴 プラグの温度上昇を抑えて、適切な燃焼を促進するために正確な点火を維持する 発火部が長く、熱を受ける表面積が大きいためプラグ自体の温度を上げやすくする
適合するエンジンの種類 大型車・高速で走行する機会のあるスポーツカー・競技用の車など高出力のエンジンや、高負荷状態での使用に適している 軽自動車や小型車、低速走行をする低出力のエンジンに適している

また、プラグメーカーによって、それぞれ適切な熱価の基準が異なり、かつ車両メーカーでも熱価ごとにプラグの指定がされています。そのため、ディーラーに問い合わせるか、取扱説明書を確認して、車両メーカーが推奨するプラグを使用することが重要です。
適切な熱価がわからない場合は、自己流でプラグを選定することは避けて、使用しているプラグをエンジンから取り外し、番数を確認するとよいでしょう。

5.スパークプラグの交換

(1)スパークプラグの寿命

劣化したプラグを使用し続けると、適切ではない熱価のプラグを使用したとき同様に、燃焼効率の悪化からエンジン出力の低下を招き、エンジン全体が不調を起こす原因となります。

交換時期にあるプラグは、電極の先端が丸く消耗していたり、くすぶりが発生したりして、着火が不安定となるため、交換が必要です。 

そして、プラグに合わない低速走行や高速走行を繰り返しているのも、劣化の原因となります。プラグを長く安全に使用するためにも、運転条件を把握して、正しいプラグを選択するようにしましょう。

また、走行距離を目安として、プラグの交換は推奨されています。一般的に、軽自動車は10,000kmほど、普通車であると20,000kmほどを目安としています。

しかし、プラグの種類によっても異なるため、メーカーが推奨している交換時期を確認したり、ディーラーやカー用品店などで聞いたりしましょう。

(2)スパークプラグの交換方法

新しいプラグは、ホームセンターやカー用品店、インターネットサイトなどで購入ができます。一般的にニッケルプラグの相場は、1本数百円程度であり、高性能なイリジウムプラグは1本2~3,000円程度で売られています。番数が適合していれば、どちらを選んでも問題ありません。

プラグの交換は店舗でも可能ですが、自身の手で交換することもできます。

方法としては、まずエンジンカバーとプラグコードを外します。そのうえで、プラグレンチを使ってプラグを取り外します。

プラグを取り付けるときの注意点は次の2つです。

  • 碍子割れを防ぐためにエンジンに対してプラグを垂直に締め付ける
  • ネジ部の断裂を防ぐため、締め付けすぎに注意する

以上2点をしっかり守り、プラグレンチやトルクレンチを正しく使用し、適正トルクまたは適正の締め付け角度で取り付けてください。

車種によってはプラグ部分が複雑な構造な場合もあるため、ディーラーやカー用品店へ相談をしてみましょう。店舗に依頼する場合、プラグ1本あたりの交換費用の相場は1,000円程度とされています。

プラグの劣化を放置していると、エンジンがかからなくなったり、走行中にエンジンが止まって事故が起きたりする危険もあるため、必ず定期的に確認・交換をするようにしましょう。

6.スパークプラグに関してお困りのときはグーネットピットにお問い合わせください

スパークプラグは、エンジンを作動させるために重要な役割を担っています。

そして、熱価はプラグの放熱能力を示す数値であり、エンジン性能や燃費に大きく影響します。エンジンに適合した熱価のプラグを使用することで、安定した定格出力を発揮でき、さらに、定期的に交換をすると、快適な状態を維持することが可能となります。

最近エンジンの調子が悪かったり、プラグの交換を検討したりしている人は、ぜひグーネットピットにお問い合わせください。知識豊富なスタッフが的確なアドバイスをいたします。

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グーネットピット編集部

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車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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