故障・修理
更新日:2025.03.06 / 掲載日:2023.09.12
車のバッテリーを処分するには?方法と注意点を解説

車のバッテリーは鉛や硫酸などの消防法が定める「危険物」を含んでおり、一般的な家庭ごみと同じように捨てたり、クリーンセンターに持ち込んで処分してもらったりすることはできません。無理に処分をしようとすると、法律に抵触する可能性があります。
この記事では、車のバッテリーの適切な処分方法について詳しく説明します。
また、これからバッテリーを交換・処分する人に向けて、バッテリーを交換するタイミングや、新しいバッテリーを選ぶときのポイントなども解説します。
1. 車のバッテリーを処分するには? 主な方法4つ
車のバッテリーを処分する方法には、次の4つがあります。
1.カー用品店による処分
2.ガソリンスタンドによる処分
3.リサイクル業者による処分
4.買取業者を利用した処分
それぞれのメリット・デメリットと費用相場をご紹介します。
(1) カー用品店による処分
多くのカー用品店では、古いバッテリーの処分を受け付けています。店舗数が多いため、手軽に利用できるのがメリットです。
また、一部の店舗ではバッテリーの回収だけでなく、エンジンオイルやタイヤなど、他の車関連の廃棄物も同時に引き取ってくれるサービスを提供しているところもあります。これらのサービスを利用することで、複数の廃棄物を一度に処理でき、より便利になるでしょう。
カー用品店での処分にかかる費用は店舗によってさまざまで、無料で受け付けているところもあれば、数百円から千円程度かかるところもあります。そのため、利用する前に必ず料金を確認しておくことが大切です。
メリット | デメリット |
---|---|
・手軽に利用できる ・一部の店舗ではエンジンオイルやタイヤなど他の車関連の廃棄物も引き取ってくれる | ・店舗によっては新しいバッテリーの購入を前提としているところがある |
(2) ガソリンスタンドによる処分
ガソリンスタンドでも車のバッテリーの処分が可能です。メリットとしては、カー用品店同様、普段利用している場所で処分できるため、手間がかからない点が挙げられます。また、燃料を補給するついでに処分でき、非常に便利です。
ただし、すべてのガソリンスタンドで受け付けているわけではありません。また、無料で処分してくれるところもあれば、数百円から千円程度の費用がかかるところもあります。
メリット | デメリット |
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・手間がかからない ・燃料補給と一緒に処分可能 | ・すべてのスタンドで受け付けていない |
(3) リサイクル業者による処分
リサイクル業者に依頼する方法もあります。リサイクル業者では、さまざまな廃品回収を行っているため、他の不用品もついでに処分することが可能です。自宅まで回収するサービスを実施している業者もあり、運ぶ手間が省けるという利点があります。
一方、カー用品店やガソリンスタンドのように、車を専門とする業者ではないため、利用する際にややハードルの高さを感じやすいのがデメリットです。
また、自宅までの回収サービスは対象地域が限られているため、自宅の場所によっては利用できないこともあります。回収してもらう際には、適切に梱包しておかなければいけません。
加えて、リサイクル業者による処分は、基本的に費用がかかります。相場はおおよそ500円から1,500円程度です。
メリット | デメリット |
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・バッテリー以外のものも一緒に処分できる ・自宅まで回収しに来てくれる | ・カー用品店やガソリンスタンドと比較すると手軽に利用しにくい面がある ・基本的に処分費用がかかる |
(4)買取業者を利用した処分
買取業者に買い取ってもらい、処分する方法もあります。
この方法の大きなメリットは、処分にかかる費用を抑えられる点です。多くの買取業者は、バッテリーの買取に対して一定の価格を支払います。具体的な買取価格は業者やバッテリーの状態によりますが、一般的には、数百円程度が相場となっています。また、値段がつかない場合でも無料で引き取ってくれる業者もいます。
一方、業者によっては、バッテリーの価値を適正に評価してもらえない場合があります。また、評判や信頼性が不確かな業者に出会うことで、トラブルが生じる場合もあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・バッテリーの買取価格が一部の処分費用になる ・無料で処分が可能な場合もある | ・業者によっては適正な買取価格が得られない可能性がある ・評判や信頼性が不確かな業者に出会う可能性がある |
2.バッテリーを交換するタイミングは?
車のバッテリーをまだ使い切っていない場合でも、いつかは交換しなければいけないタイミングが来ます。
車のバッテリーの交換タイミングは、一般的には約3年です。
ただし、使用環境や使い方によりその寿命は変動します。もし次のような症状が現れた場合は、3年経っていなくとも交換を検討しましょう。
(1)エンジンがかかりにくい
エンジンがかかりにくい状況は、バッテリーの交換を検討するべきタイミングの一つです。
例えばエンジンを始動させる際に、かかるまでに時間がかかる、もしくは何度もトライしなければならない、といった症状が現れたら交換時期が来ていることを示しています。
(2)警告灯が点灯
車のバッテリーが交換時期を迎えた際には、ダッシュボード上の警告灯が点灯することがあります。この灯りは、「バッテリー」や「CHG」などの表示となることが一般的です。
特にエンジンを始動した直後や走行中に警告灯が点灯した場合、バッテリーの電圧が低下している可能性があります。このような状態が続くと、エンジンが止まることもあるため、早めの交換が必要です。
(3) 電気系統のトラブルはあくまで参考程度に
車のバッテリーは、エンジンの始動だけでなく、ヘッドライトやエアコン、カーナビなどの電気系統の稼働にも大きく関わっています。
ただし、電気系統のトラブルは、バッテリーが多少弱っていても、オルタネーターなどの充電系統が正常であれば発生しません。電気系統のトラブルが起きていないからといって、バッテリーの交換タイミングが来ていないとは限らないため、あくまで参考程度としてください。
3. 新しいバッテリーを選ぶときのポイント
古いバッテリーを処分して、新しいものに取り換えるときは、基本的には同じか、業者がおすすめするバッテリーを選ぶのが無難です。
もし、自分で選びたいときは、次のポイントをおさえておくとよいでしょう。
(1)バッテリーサイズ
新しいバッテリーを選ぶ際には、まずは自動車に適合するバッテリーサイズを確認することが重要です。
バッテリーサイズは、車の取扱説明書や以前使用していたバッテリーを参考にするとよいでしょう。特に、バッテリーサイズは長さ、幅、高さの三つの寸法から成り立っており、この数値が自動車のエンジンルームと一致していなければいけません。
なお、バッテリーサイズは「40B20L」などのように英数字で表されます。
詳しい見方は下記を参考にしてください。
また、バッテリーサイズだけでなく、電圧(V)や容量(Ah)も重要な要素となりますので、こちらもあわせて確認しましょう。外形が同じサイズでも、容量が2種類くらいある場合がほとんどのため、長く使いたいのであれば(少し値段は高くなりますが)容量の大きい方を選ぶことをおすすめします。
(2)品質
新しい車のバッテリーを選ぶ際には、品質も非常に重要な要素となります。高品質なバッテリーは、長期間にわたり安定した性能を発揮し、突然の故障リスクを低減します。
まず、バッテリーの品質を判断する一つの指標として「製造メーカー」があります。例えば、GSユアサ、Panasonic(パナソニック)などは、品質が評価されているメーカーです。
また、バッテリーの品質は「寿命」や「耐久性」「充電能力」「冷気発電能力(CCA:Cold Cranking Amps)」などからも確認できます。これらの情報は製品の仕様表やパッケージに記載されています。特に「寿命」は、バッテリーの品質を示す重要な指標です。
新しいバッテリーを選ぶ際には、製造メーカーとともにこれらのスペックを確認し、高品質なものを選びましょう。
(3)保証期間
新しいバッテリーを選ぶ際には、保証期間も重要なポイントとなります。保証期間は製品の品質を示すひとつの指標とも言え、長ければ長いほど安心して使用できます。
多くのバッテリー製品は、1年から3年の保証期間が付いています。
ただし、保証期間が長いからといって、その製品が必ずしも質が良いとは限りません。保証期間だけでなく、他の要素(価格、性能など)も考慮に入れて、最適なバッテリーを選びましょう。
(4)価格
新しい車のバッテリーを選ぶ際の重要なポイントの一つが価格です。バッテリーの価格は、その性能や品質、寿命に大きく影響します。一般的に、高価なバッテリーほど性能が高く、寿命が長い傾向があります。
しかし、必ずしも低価格のバッテリーが性能が低いとは限りません。なかにはコストパフォーマンスに優れた商品も存在します。
そのため、価格だけでなく、自動車の使用頻度や保有期間、走行条件なども考慮に入れ、最適なバッテリーを選ぶことが重要です。例えば、長期間にわたり頻繁に使用する場合や、寒冷地での使用を考えている場合は、高価でも耐久性の高いバッテリーを選ぶ方が結果的に経済的かもしれません。
最後に、バッテリー購入時はその取り付け費用も考慮するべきです。取り付けが自分でできる場合は問題ありませんが、専門業者に依頼する場合はその費用も見積もりに含める必要があります。
(5)口コミやレビュー
口コミやレビューを見ると、実際のバッテリーの寿命や冬場の起動性、アフターサービスの質などを知ることができます。
なかには特定の条件下でのパフォーマンスを詳しく説明しているものもあるため、自分の運転環境により合ったものを選ぶ参考になるでしょう。
しかし、すべてのレビューが真実とは限らないため、多くの意見を見比べ、全体的な傾向を掴むことが大切です。
4. バッテリーを長持ちさせる方法
新しく交換したバッテリーは、できるだけ長持ちしてもらいたいものです。バッテリーが劣化する原因には、主に過放電や電解液の減少などが挙げられます。
そのため、バッテリーに負荷がかかるような行動(エンジンオフ時にライトやエアコンを使うなど)を避けたり、バッテリーの充電状況を定期的に確認し、必要に応じて電解液を補充したりすると、長持ちしやすくなります。
また、バッテリーの端子部分も定期的に清掃しましょう。端子部分に防腐剤を塗布して腐食しないようにするのも有効です。
5. バッテリー処分にお困りでしたらグーネットピットにお問い合わせください
車のバッテリーを処分するときは、カー用品店・ガソリンスタンド・リサイクル業者・買取業者、それぞれのメリット・デメリットを見て、自分に適したものを選びましょう。
もしどの業者に依頼すればよいのか迷っていたり、選ぶ時間がなかったりする場合は、グーネットピットにお問い合わせください。愛車のバッテリーを適切な方法で処理いたします。
また、バッテリーの交換も行っていますので、そろそろ車のバッテリーの交換時期を迎えそうなときも、お気軽にご相談いただけたら幸いです。