故障・修理
更新日:2020.07.28 / 掲載日:2020.07.28
塗装ブースを自作 構成パーツを揃える DIYボディリペア1

ボディリペアの最終工程となる塗装時、大量の塗装ミストが周囲に飛び散り、環境によくない。このため、広い面積を塗装するとなるとDIYといえど見逃せない問題となる。そこで必要となるのが塗装ブースだ。
構成パーツを揃える 代用できそうな別用途の用具をチョイスして、 クルマ1台まるまる入るブースを制作する

周囲に拡散した塗装ミストはなにかと悪さをする!? スプレー塗装時、ノズルから吹き出される微細化された塗料の一部は、塗装面に付着することなく拡散。周囲の広い範囲に塗装ミストとなって飛び散る。 この塗装ミスト、吸い込んでしまったら健康によくないことはいうまでもない。しかも、周りの物体に付着すれば白い小さな無数の点状に付着して表面がザラザラになる。このような異物の除去は容易ではなく、強力な液剤や研磨材で擦って取り除くことになるため、多かれ少なかれ対象にダメージを与えてしまう。 このため、スプレー塗装を行う場合、塗装ミストが周囲へ拡散するのを防止する対策が必要となる。そのための設備が「塗装ブース」なのだが、あくまでプロユースゆえ、簡易型の「ビニールブース」でもクルマを入れて作業できるサイズとなると安くても30万から40万円。DIYでの利用では、とてもじゃないが手が出ない。そこで、自作してしまうことにした。

ベースフレーム
■ ワンタッチタープテント 3m×6m
■ 購入価格:12,500円(税込)
コンパクトに折り畳める、フレームとタープが一体型になっていてフレームを引っ張るだけで自立するワンタッチタープテントの幅3m、奥行き6mというBIGサイズ品。普通車ならスッポリ収まり、作業スペースも確保できる……はず!?

遮蔽シート
■ 農業用側面ビニール 塩ビ 無滴透明 (長さ20m)
■ 購入価格:6,900円(税込)
ビニールブース用の遮蔽シートは単体で購入可能だが、補強用の糸入りの専用品は価格もそれなり。予算オーバー必至ゆえ、代替品として農業用ビニールハウスの側面用ビニールシートを調達した。ただし、長さは十分ながら幅が狭いため、2枚重ねで使用する。

シートフック
■ ステンレスプチフック Dタイプ
■ 購入価格:110円(3本入/税込)
農業用側面ビニールの上端部に設けられているビニールハトメを利用してフレームに引っかけるために購入。本数が必要だったため、まとまった在庫があったものを選定した。100均のセリエで購入。

送風機フィルター
■ Kireidea レンジフードフィルター 大判
■ 購入価格:878円(税込)
幅60cm×長さ180cmの大判サイズのレンジフードフィルター。フィルターの厚み約2.55倍(同社従来品の2mmに対し5mm)で、2.5倍という吸引力に期待してチョイスした。

換気用電動ファン
■ ポータブルファン 送風機 300
■ 購入価格:18,359円(税込)
地下工事作業、粉塵の排気、高温作業、マンホール・トンネル内など、さまざまな用途の送・排気に利用されているポータブルファン送風機。定格消費電力300/450W(50/60Hz)で、全長5mのダクト付きのオリジナルセット品を入手した。

総額4万円台!
■ 総費用:46,637円(税込)
総額4万円台と、市販品の1/10の予算で組み上げることができた。とはいえ、正直、使い勝手は今一歩。改良が必要だ。例えば、出入り口をカーテンのように開けられるよう手を加えたい。今後の取材でも活用するので、そんな改良点もいずれリポートする予定だ。