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故障・修理
更新日:2020.07.31 / 掲載日:2020.07.31

【タイヤの空気圧は重要】タイヤの適正な空気圧や点検方法

【タイヤの空気圧は重要】タイヤの適正な空気圧や点検方法

タイヤに空気が入っているのはご存じの通りですが、「適正な空気圧や点検方法」について正しく把握している人は意外と少ないものです。
普段からあまりタイヤのことを意識することはないかもしれませんが、空気圧管理は思っている以上に重要です。
空気圧が不足するとタイヤが正しく性能を発揮できないだけでなく、タイヤの損傷や事故につながる危険性があるからです。
そこで今回は、「タイヤの適正な空気圧や点検方法」について解説していきます。

タイヤの空気圧について

冒頭でも触れたように、タイヤの空気圧は車にとって非常に重要です。空気圧が適正でないとタイヤが性能を発揮できなかったり、タイヤが損傷したりする可能性があります。
また、一度適正な空気圧に合わせたとしても、タイヤの空気は抜けていきます。そのため、定期的な点検が欠かせません。
タイヤの適正な空気圧と、空気が自然に抜けてしまう理由について、以下で見ていきましょう。

タイヤの適正な空気圧は?

タイヤの適正な空気圧とはつまり、メーカーが車種ごとに設定している指定空気圧のことです。指定空気圧は運転席のドア付近や、給油口の蓋の裏などにあるステッカーに記載されています。
車の重量や特性によっても適正空気圧は変わるため、同じサイズのタイヤであっても車種ごとに指定空気圧は異なります。同じ車に同じサイズのタイヤを履かせる場合は、タイヤの銘柄に関わらず指定空気圧は同じです。
頻繁に空気圧をチェックする人は指定空気圧ピッタリに合わせてもOKですが、自然に空気が抜けることを考慮し、0~+20kPaの範囲内で空気圧を少し高めに設定しておくのがおすすめです。

タイヤの空気は自然に抜ける

「パンクでもないのにタイヤの空気が自然に抜けるの?」と思うかもしれませんが、タイヤの空気圧が減っていく最大の原因は“自然空気漏れ”なのです。
タイヤはゴムでできていますが、空気の分子はゴムを通り抜けることができます。そのため、少しずつではありますが自然と空気が抜けていきます。
これは風船をイメージするとわかりやすいでしょう。空気がいっぱい入った風船も、何日か経つと自然としぼんでしまいます。これと同じことがタイヤでも起きているのです。
ちなみに、自然空気漏れによって1ヶ月で減少する空気圧は全体の5~10%で、約41%の車が空気圧不足となっていると言われています。
全体の5~10%と言うと、例えば200kPaの空気圧のタイヤであれば、1ヶ月後に190~180kPaに減少する計算になります。

タイヤの空気圧が低いとどうなる?

タイヤの空気圧が低いとどうなる?

タイヤの空気圧が低いとハンドリングが不安定になったり、パンクやバーストを起こしたりと、大変危険です。以下で詳しく見ていきましょう。

燃費が悪化する

空気圧が低下するとタイヤのたわみが大きくなり、転がり抵抗が増加します。転がり抵抗の増加=パワーロスにつながるため、燃費が悪化してしまいます。
どのくらい燃費が悪化するかと言うと、例えば指定空気圧200kPaの車で50kPa空気圧が低いと、郊外では約4%、市街地では約2%燃費が悪化すると言われています。

ハンドリングが不安定になる

タイヤの空気圧が低下するとタイヤのヨレが大きくなり、ハンドリングが不安定になります。それだけでなく、わだちや路面の凹凸にハンドルを取られやすくなるなどの問題も起こります。

パンクする危険性が高まる

タイヤの空気圧が不足したまま高速道路などを走行すると、タイヤが波を打ったように変形する“スタンディングウェーブ現象”が起こってしまいます。
スタンディングウェーブ現象とは、タイヤのたわみが大きくなりすぎた場合にたわみが連続的に起こり、波打ったような状態になる現象です。そのまま走行しているとバーストする危険があります。
上記の現象以外にも、“ヒートセパレーション”や“ブリーティングCBU”なども発生する可能性があります。
ヒートセパレーションというのは、空気圧不足によって起こる異常発熱のことです。最終的には発熱によってバーストすることがあります。
ブリーティングCBUというのは、空気圧不足によってタイヤが異常にたわみ、内部にあるカーカスコードが切れてしまう現象のことです。これもパンクやバーストの原因になります。
いずれの場合も非常に危険なので、特に高速道路を走行する前は空気圧チェックを行うように心がけましょう。

グリップ力の低下

タイヤの空気圧は低すぎても高すぎてもグリップ力が低下してしまいます。つまり、バランスが大切なのです。
空気圧が低すぎる場合、タイヤを内側から地面に押さえつける力が弱まりグリップ力が下がります。
空気圧が高すぎる場合、タイヤの中央が膨らみ接地面積が狭くなることによってグリップ力が低下します。
グリップ力が下がるとスリップの危険が増すので、高すぎず、低すぎず、指定空気圧に合わせておきましょう。

タイヤの寿命が短くなる

空気圧が不足すると「パンクする危険性が高まる」の項目にあったような現象が発生するため、パンクやバーストを起こさなかったとしても少しずつタイヤが傷んでいってしまいます。
タイヤが過度な変形を起こすと、ゴムやカーカスの劣化につながるため、見た目にはすぐわからなくても少しずつタイヤの寿命は短くなっているのです。
タイヤの寿命が伸びるに越したことはありませんし、事故の防止にもつながるので、空気圧チェックは欠かさず行いましょう。

タイヤの空気圧の点検方法

タイヤの空気圧の点検方法

ここからは、タイヤの空気圧を点検する方法についてご紹介します。空気圧の点検方法は一度覚えてしまえば簡単に行えるので、以下を参考にぜひマスターしてください。
空気圧点検の際は、ガソリンスタンドやカー用品店などにある空気入れを使い、空気の補充も同時に行います。自宅にコンプレッサーがある場合は、もちろんそれを使えばOKです。
ガソリンスタンドなどで空気入れを借りる場合、タンク型と据え置き型の2タイプがあるので、それぞれの使い方をご紹介します。

①タンク型で空気圧を点検する場合

まずはタンクをスタンドから取り外し、エアゲージのノズルをホイールのエアバルブに押し当てて空気圧を測定します。
このとき、ノズルの先端がしっかりとバルブにはまっていないと空気が漏れて正確な空気圧を測定できないので注意してください。
測定した結果、空気が足りなかった場合は、エアゲージ側のグリップを握ると空気を入れることができます。指定空気圧に達するまで空気を入れましょう。
もし空気を入れすぎてしまった場合は、エアゲージにある空気抜きボタンを押せば大丈夫です。
基本的には上記の通り、エアゲージのみを操作して空気圧を調整できますが、タンク本体に空気圧の調整機能が付いている機種も存在します。
その場合は、空気入れにあるボタンを押して空気圧を調整します。プラスボタンが空気を入れるボタン、マイナスボタンが空気を抜くボタンです。
タンク型の空気入れは、タンクにある空気が抜け切ってしまうと空気を入れることができません。空気がなくなってしまった場合は、置いてあったスタンドにセットすることで再度空気を充填することができます。

②据え置き型で空気圧を点検する場合

スタンドタイプの据え置き型空気入れの場合、操作の方法がタンク型とは少し異なります。まずはメーターの横にあるダイヤルを回し、メーターの針が指定空気圧になるよう調整してください。
調整が済んだら、タイヤバルブにホースの先端を押し当てます。ホースを繋ぐと「チリンチリン」と音を鳴らしながら自動的に空気が入っていきます。音が鳴り止んだら、ダイヤルで合わせた空気圧まで達したサインです。
ちなみに、据え置き型の空気入れは基本的に空気抜きのボタンはありません。もし空気を入れすぎてしまった場合は、バルブのムシを押して、手動で空気を抜いてください。

タイヤの空気圧を点検する際の注意点

タイヤの空気圧の点検する際、いくつかの注意点がありますので確認しておきましょう。

①空気圧は指定空気圧0~+20kPaの範囲内に合わせる

空気圧は指定空気圧0~+20kPaの範囲内で調整するようにしましょう。自然空気漏れや高速道路での走行なども考慮し、指定空気圧を下回らないようにしてください。

②タイヤが冷えている状態で点検する

タイヤ内部の空気は走行によって温まることで熱膨張するため、走行直後は正確な空気圧が測定できません。そのため、空気圧を測定する際はタイヤが冷えた状態で行いましょう。

③スペアタイヤの空気圧チェックも忘れずに行う

ついつい忘れがちなスペアタイヤの存在ですが、いざというときに空気が抜けていて使用できなければ意味がありません。
スペアタイヤの指定空気圧はタイヤの側面に記載されているので、その通りの空気圧に調整してあげましょう。

④バルブからの空気漏れやホイールの変形もチェック

空気圧点検というと、タイヤばかりに目が行きがちですが、バルブからの空気漏れやホイールの変形も同時にチェックしましょう。
バルブもゴムでできているので、劣化によって空気漏れを起こすことがあります。空気漏れのチェックはバルブに石けん水などをかけて、泡ができるかどうかで確認できます。
ホイールは歪みやクラックがないか、目視でよくチェックしましょう。特に、塗装が剥がれている箇所は歪みやクラックの疑いがあるので、よくチェックしてください。

⑤指定空気圧は必ずしも前後一緒ではない

基本的に前後のタイヤの指定空気圧は一緒ですが、車種によっては前後でそれぞれ指定空気圧が異なる場合があるので注意してください。特に輸入車は前後で違う空気圧が指定されていることが多いので、よく確認しましょう。

低扁平タイヤは空気圧の低下がわかりづらい

低扁平タイヤはタイヤがたわみにくいため、目視では空気圧の低下が分かりにくいです。見た目で判断するのではなく、必ずエアゲージを使って正確に測定しましょう。
また、低扁平タイヤはタイヤ内部の空気量が通常のタイヤより少なく、空気圧でタイヤの強度を補っている側面があります。そのため、指定空気圧より高めの空気圧に調整する必要があります。
適正な空気圧がわからない場合は、ガソリンスタンドやタイヤ専門店などのスタッフに相談しましょう。

タイヤの空気圧はどれくらいの頻度でチェックすべき?

タイヤの空気圧はどれくらいの頻度でチェックすべき?

タイヤの空気圧は月に一度の頻度でチェックするのが理想的です。毎月定期的に空気圧チェックを行っていれば、ベストコンディションを維持できるでしょう。
毎月チェックすることで、パンクなどのトラブルの早期発見にもつながります。月間の走行距離にもよりますが、先月よりも大きく空気圧が減っていれば、パンクしている可能性が高いです。
もし、毎月空気圧をチェックするのが大変だという方は、タイヤの空気圧を監視するセンサーなどの便利アイテムを使ってもいいでしょう。車内から空気圧を常にモニターできるので非常に便利です。

窒素ガス充填に効果はあるの?

窒素ガス充填に効果はあるの?

ガソリンスタンドなどで窒素ガスの充填を勧められることがありますが、通常の空気の代わりに窒素を入れることにどのような効果があるのでしょうか?
そのメリットについて、以下でご紹介します。

①自然空気漏れしにくい

先ほど解説したように、タイヤの空気が自然に抜けてしまうのは酸素の分子がタイヤのゴム分子よりも小さいからです。
窒素ガスは酸素に比べて分子が大きいため、タイヤのゴムを通り抜けにくくなります。つまり、自然空気漏れの量が抑えられるということです。タイヤの空気圧が自然に低下する量は、空気の半分程度となります。

②水分を含まないため空気圧が変化しにくい

空気には微量な水分子が含まれていますが、窒素は水分を含みません。そのため熱膨張しにくく、温度変化によって空気圧が変化しにくいという特性を持ちます。
水分だけでなく酸素を含まない不活性ガスのため、タイヤやホイールを酸化から守る役割も果たします。また、車が炎上した際にタイヤの酸素で延焼することを防ぐ効果もあります。

③静粛性が増す

窒素は音を伝達する能力が低いため、タイヤから車内に伝わってくる騒音を低減する効果があります。
このようなメリットがある窒素ガスの充填ですが、入れられる場所が限られる、費用がかかるなどのデメリットもあります。
また、一度窒素を入れたタイヤに空気を補充すると窒素のメリットが薄れることも、デメリットと言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?ついつい忘れてしまいがちなタイヤの空気圧チェックですが、タイヤは適正空気圧で使って初めて本来の性能を発揮できるものです。
空気圧が不足すると性能が低下するだけでなく、パンクやバーストなどのトラブルの元にもなります。
今回解説した内容を参考に、1ヶ月に一度の頻度で定期的に空気圧をチェックするよう心がけてください。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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