故障・修理
更新日:2019.10.03 / 掲載日:2019.10.03
絶滅危惧種スバルサンバーを快走仕様!「第10回 110%以上の高効率スパーク!」

サンバーは荷室優先のラダーフレーム&フルキャブ仕様という、荷車には最適の造りだが、走ることに注目すればフレーム車特有のよじれによってコーナリング性能など犠牲となる部分も多い。ボディ補強で現代の水準を目指す!

とことん長く付き合うためのマッスルボディを作る
スバルメイドサンバーは設計が古く、ちょっとばかり成長が止まった状態ながら小改良の繰り返しによって2012年の最終型まで製造された。長所としてフルキャブ車の最大の特徴である運転席足元の広さと荷室の広さがあるが、これが現代の安全基準に合致せず製造終了。惜しまれつつセミキャブ型に取って代わられた。
このフルキャブを支えたフレームは、現代のモノコック構造ではなく、クロスカントリーカーや大型トラックに使われているラダー(はしご)フレーム構造をとっている。キャビンをフレームから外しても自走できるだけの構造を持ち、K4GPなどではサンバーフレームベースのレーシングカーまで存在するほど。だが、このフレームは、ラダー構造であるためにねじれに弱く、裏を返せば柔軟性があるため大型トラックなどで積載による変形を許容してくれている。
軽規格で走行を安定させようとすると、できるだけ長いホイールベースを確保したいのだが、このフレームによる構造が邪魔をして現代の軽としては非常にホイールベースが短い。配達などには小回りが利いて便利だが、ちょっと長い距離を走るには、直進安定性が悪く、荷物を積んでいればよじれによって前後が違う動きをするために走行中に荷崩れを併発するような事態が起きやすい。
ボディのよじれをある程度抑え、フレームとボディをしっかり繋ぐことでボディそのものを構造材とすれば走行安定性はかなり向上するはず。
今回取り上げたボディ補強はバイク屋さんからのオーダーが発端で、積載車として使用していたサンバーに積まれたお客さんのバイクが荷室でじたばたあらぬ方向に揺れるのを抑えてほしいということから作られたモノ。
レーシングカーのようにロールケージを入れるワケではなく、荷室スペースをそのままにフレームとボディをうまく結合して、ガチガチに固めることなく前後の車体の動きがスムーズになるようにしたモノだ。絶滅危惧種延命のためのマストアイテムといえる。
110%以上の高効率スパーク!














7年前の装着時にまず驚いたのは、わずか3cmほどの段差をクリープで通過した時。タイヤが通過した時に、タイヤだけが動いた感触だったのだ。それまではボディがそのまま揺さぶられたが、その感覚がなくなったのだ。普通の乗用車ならアタリマエのことではあるがかなり驚いた。そこから現在まで空荷からフル積載までをこなしているが、後部に積んだ荷物がほとんど動くことがない。積載量が多い時でも荷物が揺れる音はほとんどなく、荷物は積んだ時のままでいてくれるのはありがたい。そして高速道路などを含めて横風に強くなり、横風でいきなり車体1台分横に飛ぶようなことが皆無になった。これはもう元には戻れない!