故障・修理
更新日:2019.10.29 / 掲載日:2019.10.29
絶滅危惧種スバルサンバーを快走仕様!「第16回 点火タイミング変更」

エンジン制御は基本的にECUが管理して各センサーからの信号を処理して適正なエンジン燃焼を実現させているが、サンバーは個体差により外部から調整できる部分が存在する。

市販車ゆえのマージンは大きく取ってあるので、ちょっとでも速くしたいのであれば、そのマージンを少しだけ削り取って快適快速を実現させるのだ。今回は作業時間1分以内!

データに出にくいが体感は 想像以上でびっくりするほど!
サンバーのエンジンは一時代を築いたFHIの軽自動車エンジンEN07だ。そのエンジンをもっと気持ちよく回すために点火時期をコントロールしてみた。
エンジン性能は燃料と点火でコントロールされるが、ユーザーの使用範囲が広いため、かなりマージンをとった設定がされている。もちろん個体差もあり、それを調整できるようになっているという部分をうまく生かすと、もっとエンジン性能が生きてくる。
今回は点火時期を調整してEN07エンジンの持ち味を引き出そうというわけ。
古いエンジン点火スタイルにはディストリビューターを回転させて点火時期を調整していたが、サンバーにはそれがない。現代流(古!)のECUによって負荷や回転数に応じて点火時期を自動的にコントロールしている。だが、個体差によって点火時期の狂いを調整できる部分が残っているのだ。
エンジンのオイルフィラーキャップの上部にある白いカプラーの中にそれが仕込まれている。ここに進角設定用のレジスター(抵抗)が挿入されている。
これで好みの点火時期に調整できるというわけだ。
キャップを外してみると、ノーマルではなにも入っていなかった。この状態で適正な点火時期になっている個体が多く、たまたま狂っていて初期状態で排ガス検査に引っ掛かるようなものにはレジスターが挿入されているという。
そこに純正部品で用意されているレジスターを挿入して点火時期を強制的にコントロールしてみた。
この個体は2°~3°あたりがフィーリングよく、立ち上がりの加速がスムーズになった。5°を挿入すると高回転がよく回るが、低回転がもっさりした感触に。ハイオクガソリンを入れると絶好調でパワーフィーリングもよくなるが経済的じゃない。このあたりは個体によって違ってくるだろう。
ECUの制御介入でノッキングは発生しなかったが、スキャナーで確認すると基準のBTDC10°からアクセルオンでの進角度合いに変化が見られた。走りの体感はかなりあるので、リーズナブルにチューニングというにはベストだ。
第16回 点火タイミング変更















前回で製作したワンショットウインカーユニットだが、装着してしばらく走行してみると間欠ワイパー作動時に誤作動でウインカーハザードになってしまうことがあった。原因を追求してみると、ワイパーモーター作動時に常時12Vラインの電圧降下だということが判明。そこで電源をオーディオのACCに変更。さらにリレーの接点による信号の飛びつきもあったため、リレーを銅板で囲んで車体アースとした。これで現時点での誤作動は起きていない。


第4回で紹介した断熱材のヒートカットパウダーをリリースする東亜システムクリエイトから、車の消臭を助けてくれるダイナミックイオナイザーというエアコンフィルター装着用の「玉」が送られてきた。直径4ミリほどの褐色をしたものが5個である。
実態はセラミック触媒でクラスター分子を瞬時にイオンに変換するものらしく、消臭・脱臭・冷暖房能力アップとある。早速装着でただいま効果を実験中なので乞うご期待。

